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5月31日
副腎
副腎は成人で10〜12g位しか無いが、ストレスと非常に関係の有る臓器で有るにも拘わらず、其の昔は腎臓の上に在ると言うだけで副腎と命名されて仕舞った。此の副腎が無ければ1週間も生きて行け無い重要な臓器で有る。
副腎の中央をメスで切ると、外側の皮質と内側の髄質に分かれて居る。此の副腎皮質を更に顕微鏡で見ると3層に成って居るのが解る。其其、細胞の形や絡み合いから、外層、中間層、内層と名付けられた。動物で、皮質を切り取ると、1〜2週間で死んで仕舞うが、髄質だけなら全部取り去っても死な無い。即ち、副腎が生命の維持に絶対不可欠で有るのは皮質の方だったので有る。そして、皮質の3つの層からは各々特別のステロイドホルモンが分泌されて居る。
外層=アルドステロン。
中間層=コルチゾン、コルチコステロン。
内層=性ホルモン。
アルドステロンはナトリウムやカリウムの腎臓の尿細管に於ける出入りを調節するホルモンで、電解質(鉱質)コルチコイド共名付けられて居る。そして、此のホルモンには、どんな炎症も酷くする作用が有るので、促炎性コルチコイド共呼ばれる場合が有る。中間層のホルモンは、糖分や蛋白質の代謝を調節するホルモンで有って、糖質コルチコイド共言う。又、此のホルモンには炎症を鎮める作用が有り、消炎性コルチコイド共呼ばれて居る。そして、恐らく副腎皮質の研究の中で最も劇的な事件は此のコルチゾンの構造決定と合成、加えて臨床応用で有ろう。此の業績に因って1950年、ヘンチとケンダル等がノーベル賞を受賞した。然も、一時此のホルモンさえ有れば、どんな難病でも治ると騒がれた程で有る。副腎皮質ホルモンは「奇跡の妙薬」と迄言われた。だが、反動としての毒作用も大きかった。使い過ぎると細菌やウイルスに対する抵抗が弱まり、寧ろ其れに因って死ぬ事も有る。最近、肺癌患者が末期的に肺炎で死ぬのは此のホルモンの為で有る。又、糖質のコルチコイドとしての悪い面が出て糖尿病にも成り易い。だから、コルチゾンは良く効くが、怖い薬と言う事に成って居る。内層因り分泌される性ホルモンは、性器の機能が失われた時に意味を持って来る。
我々の身体はストレッサー(寒冷、痛み、感染、精神的苦痛等)に晒されるとストレス状態に成るが、此の時身体の中で副腎皮質だけが肥大する。即ち、副腎皮質は、ストレスに対抗する臓器なので有る。
ステロイドと総称される一連の物質には、副腎皮質ホルモンの他、卵巣や精巣で出来るホルモンも含まれて居るが、此等のホルモンは全てコレステロールから合成される物で有り、其の点コレステロールは目の敵ばかりに出来無い。唯、多過ぎると動脈硬化を促進させ、高血圧、狭心症、心筋梗塞等に成り易い下地を作って仕舞う。コレステロールは、口から入る因りも、身体の中で作り出される事の方が多い。
何れにしても、ストレスの克服には、コレステロールとビタミンCが、先ず大切で有る。
交感神経−副腎系
内部環境を恒常に保つ貯蔵や放出の働き、或いは、継続的な作用の加速と減速、此等は原則として大脳皮質の支配を受けて居無い。確かに、我々は意識的に呼吸を速めたり遅くしたりする事が出来るが、普通、呼吸の速度は自動的に調節されて居る。他の恒常状態に関連した調節作用も全て同様で有る。内作働性神経系で有る脳神経部分の自然な働きに因って、物質は自動的に貯蔵に繰り入れられる。血糖が低く成った時、過剰の酸素が必要に成った時、酸が蓄積しそうに成った時、体温が下がり始めた時、何れの場合にも自動的に貯蔵が引き出され、作用が促される。此の様な役目が負わされて居るのは、意識の指図を全く受け無い自律神経系の特定の部分(交感神経−副腎系の部分)で有り、其の働きは、事実、精細な生理学的研究に因って始めて明らかに成った事で有る。
交感神経−副腎系を刺激する物が、苦痛や興奮、或いは、窒息や低血圧で有れ、寒さや低血糖で有れ、何れにしても、当面の状態は身体を満たす液質を危険に晒す物で有るか、危険をもたらしそうな物で有る。此の様な危急の状態の何れの場合にも、交感神経−副腎系の働きは内部環境の恒常性を維持し、身体の安全を図る物で有る。筋肉を働かせて居る間、血流を変え、其の速度を速めて、酸素圧は一様に維持され、酸−アルカリの均衡も一定に保たれる。又、大量の熱が失われば、多量の熱を生み出す様に代謝速度は上がる。
血液中の糖濃度が下がったり、特に必要が生じた時には、肝臓から糖が放出される。出血の後、循環して居る血液の運搬効果が悪く成りそうに成れば、血管系の容積は、減少した血液量に適応する。一口に言えば、此等の例から示される様に、内部環境が掻き乱されそうに成ると、直ちに交感神経−副腎系が自動的に働いて、生きて居る組織に対して正常な内部環境を維持する為に必要な調整を行う。
交感神経−副腎系が果たす役割の驚くべき特徴は、色々な障害に対して幅広く適用出来る事で有る。先に述べた様に、一般に此の系は1つの単位として作用する。此の様に統一された作用が、低血糖、低血圧、低体温等の様に様々な状況で利用出来るのは、実際、非常に驚くべき事で有る。然し、其の効果は、何時も細部に渡って迄完全で有るとは言い難く、明らかに、身体に取って、殆ど、或いは、全く価値の無い反応も往々で有る。例えば、低血糖の際の発汗とか、窒息の際の血糖上昇で有る。勿論、他の状況では、此等の反応は有益で有る。例えば、激しい筋肉運動が過剰の熱を生じて居る時の発汗や、血糖が下がり過ぎた時に起こる肝臓からの糖の放出等がそうで有る。交感神経−副腎系の複雑な働き全体の中に、不適当な物が出現するのは、次の様に考えて見れば当然の事で有る。即ち、第1に、交感神経−副腎系は全体として1つの統一された系で有り、第2に、此の系は多くの異成る器官に作用を及ぼす事が出来、第3に、其れ等の作用の中には様々の組み合わせが有って、其れに応じた、色々な危急の状況の下で最も有効に働くので有る。
血管の収縮、心臓の拍動の増加、多量のアドレニンの分泌、此等は血圧が下がったり、体温を維持し無ければ成ら無い場合に有用な一群の交感神経−副腎系の反応で有る。そして、恐らく不要な血糖の上昇が同時に起こるからと言って、先に挙げた2つの状況での、其れ等一群の反応の効果が減ずる事は少しも無い。或る特定の緊急事態で役立って居無い反応は、付随的に起こって居る物で有り、当面恒常性を維持する為に働いて居る一群の交感神経−副腎系の作用には関与して居無いと考えて良いで有ろう。
明治34年(1901年)高峰譲吉(工学博士)は、副腎髄質から或る種の物質を結晶状に取り出し、アドレナリンと命名した。アドレナリンのアドは副、レン(レナ)は腎臓、リンは薬物と言う意。最近はエピレナリンと呼ばれる事も有る(エピは上の意)。
此のアドレナリンはホルモンが純粋に取り出された最初の物で有って、其の技術は当時としてはノーベル賞に値する程高く、高峰博士がノーベル賞を受賞出来無かったのは国力の性でも有ると言われて居る。
アドレナリンは、救急用の薬、或いは、喘息の薬として現在盛んに使われて居る。即ち、アドレナリンは心臓の力を鼓舞し、血圧を高め、心拍動を多くすると共に、空気の通り道で有る気管や気管支を広げる作用が有るので、呼吸を楽にする。此の様な作用は考えて見ると、自律神経の内の交感神経が興奮した時と同じ物なので有る。事実、副腎髄質は発生学の立場からすると、交感神経系の細胞が変身して、アドレナリン系のホルモンの製造に専念する様に成った組織に他成ら無い。即ち、生体に取っては、交感神経の末端から分泌される物では足り無いので、専用臓器を持つ事に成ったので有る。目的論的に考えると、副腎髄質は交感神経系の作用を増幅し、救援する器官に他成ら無い。然し、何故、後生大事に皮質に包まれて存在するのか理由は不明で有る。此の両者は別個に存在しても良さそうだし、皮質と髄質が内外逆に成って居ても良さそうだが、生物には其の構造や機能、そして、其の在処が何一つ無意味に作られ置かれて居るとは考えられ無いから、副腎の皮質と髄質の内外の位置関係にも深い意味の付される時が来るで有ろう。唯、身体がストレスに晒されると、先ず、交感神経―副腎髄質系が強く働き、次いで、下垂体―副腎皮質系が働くと言う順序を取るので、何か其処に構造上、御互いに接近して存在しなければ成ら無い必然性が有るのかも知れ無い。
現在、髄質からは、アドレナリンの他にノルアドレナリンと言うホルモンも分泌されて居る事が解って居る。此の2つは、双生児の様な物で有って、両者共フェニールアラニンやチロジンと言うアミノ酸から酵素の作用に因って合成されるが、其の途中、ノルアドレナリンの方が先に生まれる兄で有り、アドレナリンは弟と言う事に成る。何れにしても化学式は良く似て居り、作用する場所に因って強弱は有る物の格好も良く似て居る。だが、面白い事に、生体が受ける刺激のされ方や其の種類に因って分泌の仕方が違う。血圧が低下した時にはノルアドレナリンの方が、血糖が下がった場合にはアドレナリンの方が多く分泌されて、其の事態に対処して、其其元通りに成る様作用するので有る。
ノルアドレナリンは心筋の収縮の幅を変える事無く、血圧を上げるが、此は全身の血管を無差別に収縮させ、血管が血の流れに対抗する結果に他成ら無い。此の時、血圧は瞬時にして上がるので有る。即ち、刺激が加わると、即座に血圧が上昇する。此は、攻撃とか戦闘の準備には都合が良い。此の様な攻撃型動物は、獲物を見付け次第、直ぐに行動しなければ成ら無いと言う自然の掟にも適って居る。然し、此の動作は肉食動物の行動を見れば解る通り長続きはしないで、直ぐ疲れて仕舞う。此に対し、アドレナリンは、心筋の代謝を高め、収縮力を強めて血圧を上げるので有る。此には多少の時間が掛かるが、此の時間は、又、逃避型の動物には意味が有る。彼らは、敵から攻撃されると、見境無く逃げるのでは無く、逃げるべき方向を、先ず、見定めなければ成ら無い。此には時間的余裕が必要なので有る。アドレナリンに因る血圧の上昇は、ノルアドレナリンに因る物因りも長続きすると言う事を合わせ考えると面白い。
試合等で、選手が青ざめてコチコチに緊張して居る場合が有る。此は皮膚の血管が収縮し、筋肉の血管も収縮して居る状態で有って、精神的には、本人が幾ら武者震いして居る積もりでも、ノルアドレナリンの出過ぎで有り、長い試合には勝て無い。そして、此の様な選手に限って意外な所でミスを犯す。此もホルモンの分泌、事に副腎髄質と交感神経系のコントロールが上手く調整出来無かった結果に他成ら無い。
我々は、死んだ細胞や粘液、塩溶液の層で大気から隔てられて居る。此等生命の無い物質の表層の中で生きて居る全ての物は、液質、血液やリンパ液に浸されて居る。即ち、此等液質は、内部環境を作って居るので有る。内部環境、或いは、身体を満たす液質が、著しく変化した時に生ずる酷い危険を見れば、其れを安定に保つ事が如何に重要な物で有るかはっきりと知る事が出来る。
我々は身体の内部に環境を備えて行動するので有る。其の為、我々の身の周りに起こる、例えば、温度変化、湿度、酸素含有量の変化も、極端で無い限り、我々の生命を包んで居る内部環境には殆ど影響を及ぼさ無い。然し、此の快適な安定性、恒常性も、普段何時も破局を防ぐべく待機して居る素晴らしい仕組みの働き無しには保証され無い。其の儘にして置けば、忽ち生物に深刻な悪影響を与える様な条件が、身体の内部に生まれるだろう。例えば、体外に受けた傷は血管を開き、身体の液性環境を逃がして仕舞うだろう。然し、安全性を図る手段として、血液凝固が現れる。更に、交感神経−副腎系の働きが凝固作用を促進し、出血を止める凝固の効果は増す。偶々、出血が酷くて、可成りの血液が失われると、再び交感神経−副腎系が働いて末梢神経を収縮させる、斯うして、夥しく出血して居ると思われる部分の血流を減らし、同時に、働き続けて居る生命に不可欠の器官、心臓とか脳への血液供給が続く様に保証する。更に、外部の寒気は身体から熱を奪い、内部環境の温度を低下させ様とするので有ろう。交感神経−副腎系は直ちに作用して、此の危険を回避させる。末梢血管を収縮させ、暖かい血液が表面に晒される事を妨げる。寒気から身を守る手段として、毛や羽を持って居る動物では其れ等を逆立て、熱伝導の低い空気の層で身体を包む。血液中にアドレニンを放出し、此の物質は体温が下がるのを防ぐ為に、余分の熱が必要な時に体内の酸化作用の温度を高める。
高い所に登ったり、一酸化炭素の様な毒物の働きで、身体に対する酸素の供給が減る場合も有る。此の様な時にも、交感神経−副腎系が恒常性を維持する為に作用し始める。
心臓は、大量の血液を押し出す様に成り、内臓の血管は収縮する。従って、生命の維持に不可欠な器官の血流は速く成る。更に、脾臓を収縮させて、血液中に無数の赤血球を追加し、身体の用に当てる。交感神経−副腎系の此の様な働きに因り、危険を齎す悪影響は著しく軽減される。然し、体外の条件のみが、内部環境に影響する唯一の要因では無い。身体の働き其の物が恒常性を覆し、若しも、其れに斯うして身を守らねば、深刻な影響が結果として起こる。内部の悪影響の中でも、激しい筋肉運動は代表的な物で有る。
筋肉が活動すると、糖が消費される。長い間走ると血糖が著しく下がり、肝臓のグリコーゲン貯蔵が枯渇する。更に、肝臓を切除したり、インシュリンを用いて血糖を約45r%に下げると痙攣が起こり、若しも此の状態が続けば昏睡状態から死に至る。然し、正常の状態では、痙攣の段階に達する前に交感神経−副腎系が働かされ、肝臓から糖が放出される。斯うして、多量の糖が放出され、低血糖の原因と成って居る作用が圧倒的に強力で無い限り、危険は去り、交感神経−副腎系は活動を止める。此の様にして、活動して居る筋肉が多量の糖を使って居るにも拘わらず、血糖値は危険の起こる値因りも高い所に維持されて居る。又、筋肉を激しく動かせると熱が発生する。身体の大きな筋肉を長い間激しく働かせた時に生ずる熱の量は信じがたい程大きな物に成りうる。此の過剰な熱を消散させ無ければ、内部環境の温度は酷く上がって仕舞う。
激しい運動の結果、体温が摂氏40.5度(華氏104.9度)に上がった人の例が報告されて居る。若し、もう2度程上がって、其れが続けば、脳の感受性の高い神経細胞は傷付き、悲劇的な結末に成るで有ろう。此の危険を防ぐ為に、交感神経系が働かせる、末梢神経は広がり、発汗が酷く成って、熱の放散は非常に促進される。斯うして、体温の上昇は直ちに反対に作用する反応を引き起こし、体温の有害な影響は未然に防がれる。更に、又、激しい筋肉運動に伴って、血液が、其の中性に近い状態から酸性側に変化する傾向が有る。此は、神経−筋肉活動の結果生ずる炭酸と乳酸が増える為で有る。
酸の生成は危険を伴う、病的な状態では、「酸血症」(アシドーシス。本来、弱アルカリ性の組織や血液が酸性に成る現象)が酷く成って神経系の働きが損なわれ、其の状態が正され無いと昏睡状態や死が起こる。
筋肉運動の結果、此の様な事が起こら無い様に、悪影響を中和し、身体を守る作用が活動し始め、活発な作用を続ける、此の場合の作戦の要点は、
第1に、余分な酸素を血液中の緩衝作用を持った物質に吸収する。
第2に、酸素を速やかに供給して、不揮発生の乳酸を酸化し揮発性の排出し易い炭酸にする(そうで無ければ、乳酸は長く組織内に留まり、障害と成る)。
第3に、呼吸を速め、炭酸ガスを肺から追い出し、多量の酸素を取り入れる。
1口で言えば、循環系と呼吸系は、最大限に活動する、此処でも交感神経−副腎系が介入して、身体を満たす液質に深刻な悪影響が及ぶのを救って居る、循環系の調整「内臓の血管を収縮させ、心臓の拍動を速め、脾臓から多量の赤血球を放出する」此等全て、交感神経−副腎系の働きに因って行われる。此に加えて、交感神経−副腎系は、恐らく呼吸作用を容易にする役を果たして居る。と言うのは、其の働きに因って気管支は直ちに著しく広がって、呼吸した空気が出入りする時に受ける摩擦抵抗を減ずるからで有る。此等様々の働きに因り、交感神経−副腎系は、血液中の酸−アルカリ関係が危険に晒された時其の恒常性を保つ上で、最も重要な役割を演じて居る。
外部環境の状態、及び、外部環境に対する生物に対する生物其れ自身の反応が、内部環境を見出す原因と成って居るのは明らかで有る。我々が常に効果的に生存を続け様とするならば、個人に与えられ、常に身体と共に有る内部環境は、大きな変化をしては成ら無い。従って、内部環境を安定に保つ為に、外界の有らゆる変化や、外界の僅かの反動の全てに応じて、身体の内部で其の影響を修正する作用が存在して居なければ成ら無い。其の修正作用を行う主な機構は、自律神経系の交感神経部分なので有る。
精力減退とはセックス能力の低下を言う。健康な性欲が起こら無い者、性欲は有るのにセックス行動がスムーズに行え無い者、セックス行動は普通なのに生殖能力が無い者・・・・・・等全てを含む者と考える。此の精力減退は色々な原因で起こる。主な物は、副腎や下垂体等のホルモン分泌機能の減退に因る者、脳脊髄等の神経機能の障害に因る者、薬剤の乱用に因る者、及び、精神的ストレスに因る者が有る。セックス機能を左右して居るのは性ホルモンだから、其の分泌機能が傷害されれば当然精力減退は起こる。特に脳下垂体からは向性ホルモンが分泌されて居る。此は性腺(睾丸、卵巣)に作用して、ホルモン分泌を促す物で有る。副腎は他種類のステロイドを分泌するが、其の中には性ホルモンも含まれて居る。
外からホルモン剤を補足すると、身体は怠けてしまう。そうするとホルモン分泌能力は益々弱められてしまう。一時的に効果の出る事も有るが、結果的には逆効果と成る。自分自身の身体の器官でホルモンを自家製造する力を付ける事が大切で有る。
性欲は脳で発生する。其の脳からの指令は神経系を介して伝達されて、セックス行動に必要な一連の組織器官を働かせるのだから、脳脊髄に異常が在れば、当然精力減退は起こる。神経系は一旦傷害されると回復し難いから、障害を起こす様な条件は極力除く事が重要だ。又、何かの病気に掛かって居る時は。セックス機能は低下する事が多い。身体は障害に耐えて生命活動を維持する事に手一杯と成るから、差し当たり生命に別状来さ無いセックス面へのエネルギー供給を節約する事に成る。特に、糖尿病では精力減退が起こり易い。エネルギー源として最も重要な糖の代謝が混乱すると、病気で在って見れば、当然の話で有ろう。此の場合は、強精ばかりに躍起に成っても、先ず効果は無い。病気を根治する事が先決で有る。薬剤の乱用が精力減退を引き起こし易いのは、肝臓障害を引き起こす事が大きな原因の1つと考えて良い。肝臓は解毒作用の中核でも有るから、化学薬剤を乱用して居ると、肝臓の負担は大きく成る。又、肝臓は物質代謝の中央機関でも有るから、機能が低下すれば体力切れを起こす。そして、現代人の精力減退の原因としては、精神的ストレスが一番有力な物で有る。
性欲中枢には、生理的存在する能力が高まる事、目・耳・皮膚等知覚器からの刺激が伝えられる事、と言った色々な働き掛けが有るが、何因りも大きな影響を与えるのは、大脳から来る心理的刺激で有る。だから、生理的機能に何ら問題は無くても、仕事が上手く行か無かったり、気掛かりな事が有ったりすると、精力減退に落ちて言ってしまう。ましてや、抗ストレス力が減退して居るひ弱な体質の人では現代のストレス過多時代では、深刻な精力減退に陥り易い。抗ストレス力の回復・増強が、特に重要な意味を持って居る所以で有る。
精力減退を防止するには、セックス能力の土台と成る健康作りが必須不可欠で有る。其の上で抗ストレス力を増強する事、自分の体質に有った強精食品を活用する事が重要だ。真の健康体を作る決め手は、白米・肉食を止めて、玄米菜食に切り替える事で有る。
白米、白パン、白砂糖等の精白食品はエネルギー代謝を根底から混乱させるので、心身と共に無気力な体質を生み、性感覚を鈍化させるから、性欲減退や不感症を生む。肉、乳製品、卵は血液を酸毒化させて、内蔵機能を酸毒化させて、内蔵機能全般の低下を招くからスタミナを著しく減退させる。只、代謝に因って生じた酸性物質は、性中核を興奮させるので、身体が燃えて来て急にスタミナが付いた様な錯角を起こす。其れで、実質の伴わ無いセックスに耽溺する事に成り、著しい性的早老や精神の荒廃を引き起こすので有る。
強精食品と言うと、いわゆるホルモン料理、特に、性器、胎盤、腎臓等性ホルモンと関係の有る臓器が有効だと信じられて居る。しかし、此は全くの迷信にしか過ぎ無い。確かにホルモン成分は含まれて居るかも知れ無いが、高等動物其の物は、人間の食性の範囲から逸脱する物で有り、血液を酸毒化させて、代謝を混乱させる物だから、セックス機能に限って有益に作用する等と言う事は決して無い。先ずは、肉食への迷信を棄てる。肉はスタミナ食では無い。肉毒が性中枢を興奮させるだけで有る。但し、同じ臓器食でも、魚の卵巣や精嚢なら摂り方に因っては大いに期待出来る。だが、其れ以上に優れた効果が得られるのは、強精作用を持った薬効食品や薬草で有る。昔から多くの人に利用されて来て、其の効果が確かめられて居る朝鮮人参、枸杞、鳴子百合、蔓どくだみ、ローヤルゼリー、大蒜、韮、胡麻、玉葱、山芋、銀杏、セロリ、牡蠣、海胆等は大いに活用したい。其れに加えて、胚芽、葉緑素、酵素、花粉等を加えれば一層効果的で有る。
玄米は基礎体力の増強効果が著しい上に、回春ビタミンで有るビタミンEをたっぷり含んで居る。無類のスタミナ食で有る。又、抗ストレス力を高める為には、朝鮮人参の活用が最も効果的で有る。朝鮮人参は副腎皮質機能を高める事に因って抗ストレス力を増強する物で有る。
朝鮮人参は、強壮強精作用が目覚ましい。煎じて飲むか、エキスを利用する。鳴子百合は地下茎を煎服する。銀杏を5粒ずつ毎日食べる。蔓どくだみの根の乾燥粉末を一日5gを湯で溶いて飲む。大蒜は1株を擂り卸し、黒胡麻(1カップ煎って擂り潰す)を混ぜ、純粋な蜂蜜1カップで捏ねて、冷暗所で1ヶ月以上寝かせる。1回量大豆2粒量程を熱湯で溶かし、冷まして飲む。一日2回以内の事。垣通し、鳩麦を煎じて茶代わりに飲む。
副食としては、葱類(生食)、蓮根、山芋、貝類、昆布、大蒜を積極的に摂る。
椎茸酢
【効用】
天日干し椎茸にはフィストテリンと言う成分が含まれて居り、コレステロールの付着を防ぐ。又、エリタデニン、ビタミンB12も含まれ、此等の成分はコレステロール値を下げる働きをし、ビタミンDはカルシウムの吸収を促進し、ビタミンB12は美肌に効果的で有る。
酢には、クエン酸、酢酸が含まれて居るが、クエン酸は疲れを解消し、体力を促進し、ストレスや肩凝りを解消し、副腎皮質ホルモンの生成を促進し、肌を引き締め、更年期障害や婦人病等にも効果的で有る。又、カルシウムの吸収を促進する働きが有るので、骨粗鬆症の予防に有効で有る。
【作り方】
天日干し椎茸10〜13枚をサーッと水洗いして、広口ガラス瓶に入れ、米酢を注ぐ。此の儘冷暗所に置き、10日から二週間程漬け込んで置く。
椎茸は必ず天日干しの物を使用し、酢は米酢、黒酢を使用し天然原料の物で無ければ効果は期待出来無い。
【用い方】
1回に盃1杯位を一日に数回飲むと良い。其の儘では飲み難いので水で4倍程度に薄め、檸檬汁を加えると飲み易い。水で薄めても飲み難い時には和風ドレッシングにしたり、菠薐草の御浸しや焼きそば、ラーメン等に掛けて食べると良い。又、白菜を熱湯でしんなりする程度に茹で、椎茸酢に浸けたり、公魚や小鰺を油で揚げてマリネにしたりして料理に応用する。
唐芥子黒胡麻黒酢の作り方
黒酢に黒胡麻と赤唐芥子を丸ごと入れる。1週間以上置けば、調味料として使える。黒酢10:黒胡麻4:赤唐芥子4位の割合で。
回春ビタミンEがたっぷり含まれ、コレステロールを除去するリノール酸が唐芥子と胡麻に多く含まれて居る。鉄分、カルシウム、ヨード、ミネラル等、子供の成育に必要な物質が多く入っている。其して、其れ等の成分を無駄無く体内に吸収させるのが酢の役割。酢の主成分は酢酸で、副腎皮質ホルモンを体内に作り出す。此等の三者供に強精食で有る。
白胡麻、金胡麻も成分内容は同じだが、有効物質の含有量は黒胡麻が優る。唐芥子は鮮やかな赤で艶の有る物を選ぶ事だ。
人参・牛蒡・林檎・パセリ、又は、紫蘇ジュース
薬効=アレルギー体質改善(花粉症等)。
人参400g、牛蒡40g、林檎200g、パセリ1枝、又は、紫蘇葉2〜3枚を細かく切って、ミキサーに掛けて毎朝朝食代わりに飲む。牛蒡は灰汁が出るので切ったら直ぐにミキサーに掛けなければ成ら無い。作り置きはせずに毎朝作る。朝一番に飲んで時間が経ってから普通に朝食を摂っても良い。
人参は、身体が必要とする殆どのミネラルとビタミンを含んで居る。中でもビタミンB6は、過敏な反応を押さえる作用を持つ物質を体内で増やす作用が有る。
牛蒡は、含まれるタンニンが症状を和らげる働きを持って居る。又、豊富な食物繊維が胃腸の働きを活発にして新陳代謝を高める。
人参、牛蒡の効用に相俟って、林檎の整腸作用、パセリの副腎皮質ホルモン増量作用、紫蘇の免疫力増強作用等が加わってアレルギー体質が改善される。
アスパラガス
ユリ科
花言葉=変化が無い、私が勝つ、敵を除く。
別名=松葉ウド、ハタケウド、オランダキジカクシ。
薬効=高血圧症、利尿、腎臓病、心臓病、スタミナ増強、新陳代謝促進、浄血、リューマチ、神経痛、前立腺障害。
薬用部分=芽、茎。
採取時期=春。
調製法=生食、日干し。
成分=蛋白質、脂質、糖質、繊維、カルシウム、リン、鉄、ビタミンA・B1・B2・C、ルチン、パテン酸、センナ、アスパラギン、アスパラギン酸等。
白色の物は、栽培する時畝の上に盛り土して白色軟化した幼茎。緑色の物は、土を掛け無いでクロロフィルが生成されて居る幼茎で有る。両者を生の物で比較すると、緑色の物の方が栄養学的には断然優れて居る。しかし、消化吸収率は余り良く無い。
重要な成分として、アスパラギン、アスパラギン酸が有る。此等の成分にはグルタミン酸と並んで体内の新陳代謝に重要な役割を果たして居る。
アスパラガスは、浄血、利尿作用、下剤としての効果が有って、腎臓病、高血圧に効き、精力を増す。又、ビタミンのパントテン酸は、脂肪、糖分の代謝に必要な酵素や副腎皮質の材料と成り、疲労回復、皮膚、毛髪に重要な役割を果たす。
用法
高血圧症、利尿、腎臓病、心臓病、スタミナ増強=@茹でて食べる。
A青汁を作って食べる。
B生の侭適当に刻んで乾燥させた物を煎じて飲む。
利尿、糖尿病、貧血、リューマチ、神経痛、前立腺障害=アスパラ汁と人参汁を組み合わせて飲む。
料理
@茹で方の骨=熱い湯に塩を少々と、酢を数滴落とし、弱めの火で茹で上げる。
A高血圧症=脂肪を抑える為に酢味噌を使う。
Bアスパラガスは酸性食品だから、献立を考える時に気を付ける。
パセリ
セリ科
花言葉=御祭り気分。
別名=オランダゼリ。
薬効=血管強化、副腎・甲状腺機能促進、酸素の代謝、血管強化、眼病(弱視、角膜潰瘍、白内障、結膜炎、種々の眼炎、瞳孔反射遅鈍)、視神経活性、月経促進。
薬用部分=葉、茎。
調製法=生、青汁。
成分=蛋白質、脂質、糖質、繊維、カルシウム、リン、鉄、ビタミンA・B1・B2・C。
カルシウム、鉄、ビタミンA・Cに富むアルカリ性食品で有る。
パセリ汁は、副腎と甲状腺の活動に有効で、酸素の代謝に欠く事の出来無い特質を持って居る。パセリに含まれて居る元素類は、適当な比率に成って居て、血管、特に毛細血管と動脈を健全な状態にする。又、目と視神経に関わるどんな病気にも有効で有る。弱視、角膜潰瘍、白内障、結膜炎、種々の眼炎、瞳孔反射遅鈍には、生パセリ汁に人参汁かセロリ・菊萵苣(キクヂシャ)の混合汁を混ぜた物を取ると非常に効果が有る。
生のパセリ汁は、非常に濃く神経系の不調和を起こす事が有るので、単独では余り飲ま無い方が良い。他の野菜と適当に混合すると、大変に有効な物と成る。特にビート汁、又は、ビート・人参・胡瓜の混合汁と混ぜて取ると、月経を促進する。日常の食事から、濃厚な澱粉と砂糖を用いた食物を取り除いて、此等の野菜汁を規則正しく摂って居ると月経不順に因る痙攣を起こさ無く成る。
用法
血管強化、副腎・甲状腺機能促進、酸素の代謝、血管強化=料理して常食する。
眼病(弱視、角膜潰瘍、白内障、結膜炎、種々の眼炎、瞳孔反射遅鈍)、視神経活性=@料理して常食する。
A生パセリ汁に人参汁かセロリ・菊萵苣(キクヂシャ)の混合汁を混ぜた物を取ると非常に効果が有る。
月経促進=ビート汁、又は、ビート・人参・胡瓜の混合汁と混ぜて取ると、月経を促進する。日常の食事から、濃厚な澱粉と砂糖を用いた食物を取り除いて、此等の野菜汁を規則正しく摂って居ると月経不順に因る痙攣を起こさ無く成る。
生活
パセリは、セリ科の二年生草本。栽培上は一年生、又は、二年生葉菜。地中海地方の原産で、野菜として広く栽培。我が国には一七世紀頃に渡来。生の葉は爽快な香味が有り、洋食に添えて妻とする。
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5月30日
便秘
癌を筆頭に全ての病気に便秘は悪影響を及ぼします。本来健康な時から便秘に成ら無い体質にされるのが望ましいと思います。
人間の腸の中には、約100種類に及ぶ細菌が繁殖して居る。此等の細菌は腸の中に入った食物や腸内の分泌物を栄養源として繁殖して居る。中にはビタミン類を合成したり、消化や吸収を助ける作用をする細菌も在るが、反面、アミン類、メタンガス、硫化水素、屁の匂いの元で在るインドールやスカトールと言った有害物質を生産する細菌も在る。此等の有害物質で、下痢をしたり、或いは便秘に成る事も有り、其れが吸収されると肝臓障害を起こす場合も有る。
慢性の便秘で悩む人は以外に多い。大部分は機能性便秘と言われる物で、腸の機能を調節する事が治療の主眼に成るが、只の便秘だと思って居たら直腸癌で有ったりする事も有る。高齢者の便秘ではS字結腸の過長症と言う事も有る。痛みを伴う便秘ではイレウス
(腸閉塞)の場合も有る。
通常の便秘は大きく分けて、痙攣性便秘、弛緩性便秘が有る。
痙攣性便秘は、大腸の運動、緊張が高じて大腸の内容物の水分が吸収され過ぎ堅い便に成って、直腸で排便反射が起き難くて便秘に成る物で有る。精神的ストレスや環境に対する不適合等が考えられる。此のタイプでは、食生活や環境の改善、ストレスの解消を図る。特に食物では粘膜への刺激の少無い、繊維が多く食物残渣の少無い物を摂る様にする。漢方では潤腸湯と言う薬を用いる。其の名の通り腸を潤す薬で、便に適当な湿り気を与えて排出させる効果が有る。用量には個人差が有るので加減するのが骨で有る。
自然薬では、蜂蜜をとろ火で焦げ付か無い様に攪拌しながら飴状に練り飴を作り、熱い内に座薬代わりに挿入すれば良い。老人の便秘等に良い。
慢性便秘で最も多いのが弛緩性便秘で、大腸の運動、緊張が緩慢に成って、腸内容に移送が障害されて停滞する。其の為、糞便中の水分が過度に吸収されて、排便反応が傷害されて便秘する物と考えられて居る。日本人に多い便秘で、排便を我慢する習慣や、下剤の連用が此を助長して習慣性と成る場合が多いので、習慣性便秘とも言われて居る。
食生活に於いて、便意を感じたら我慢せずにトイレに行く様にする。適度な運動、特に腹直筋運動をする。又、腹直筋マッサージも良い。繊維の多い食物を摂る様に心掛ける。食物繊維は消化され難く、腸内容の量を増加し、腸粘膜の神経叢を刺激して排便を促す作用が有り、下剤としては作用は弱いが理想的な食物で有る。食物繊維は便秘に有効なだけで無く、胆汁酸の排泄を予防し、大腸癌やの発生を抑制する働きが有る。又、冷たい食塩水、果汁、サイダー等も腸を刺激して排便を促す効果が有る。玄米食を常食として居ると通じの効果が覿面に現れて来る。
又、小豆にも繊維が多く、ビタミンB、肥満防止効果も有って、便秘食品で有る。海草類、茸類、豆類、黒胡麻、蒟蒻、寒天に加えて野菜もたっぷり食べたい物で有る。
便秘の治療は、食事に注意し、食生活を改め、下剤を常用する事は避けたい。
特に女性の便秘には、月経周期の後半に卵巣から分泌される黄体ホルモンが、腸の蠕動を抑える働きをする。又、妊娠中の女性は、4ヶ月目迄は黄体ホルモンの分泌が多く成る為便秘し易く、6ヶ月頃からは子宮が大きく成って腸を圧迫するので、再び便秘し易く成る。
2〜3日に1回でも、気持ち良く排便出来れば便秘とは言わ無い。逆に、1日に何回もトイレに行くにも拘わらず便が残って居る感じが有ったり、腹が張って居る様な感じ(膨満感)が有ると便秘です。一日1回の排便が望ましいが、回数では無く、快適に排便出来たかどうかなのです。
女性が悩まされる便秘には、急性と慢性が有り、急性便秘には「症候性便秘」と「一過性単純性便秘」が有る。症候性便秘は癌等の病気が原因で、激しい腹痛と嘔吐を伴う。一過性単純性便秘は環境の変化等から起きるが、重症に成ると大変で、便はカチンカチンの石の様に成り、摘便処置をしなければ行け無い場合等も有る。慢性便秘は、「結腸性便秘(弛緩性便秘)」「直腸性便秘」「痙攣性便秘」「慢性症候性便秘」の4タイプが有る。結腸性便秘は最も一般的で、老人や体力が低下した時に起こる。直腸性便秘は便意を我慢する内に直腸の神経が鈍く成り、便意を感じ難く成る物を言う。痙攣性便秘は過敏性腸症候群の便秘型を言い、下痢と便秘を繰り返す、兎の様な便をする、便秘感が有る、便意を催すのに出無いと言った症状が有る。此の場合は心の治療も必要で有る。慢性症候性便秘は、急性と同じ様に癌に侵されて居る可能性も有る。
大別すると2つのタイプに成る。
弛緩性便秘=特に大腸の緊張が弛んで、運動減退が起こった為に便が停滞して仕舞った物。便意は起こり難く成る。強弱体質、肥満、老衰の人に多く見られる物。又、健康そうに見えながら、腸の緊張性が極度に低下して居ると言う事も有る。白米・白パン、更に麺類・菓子等の精白した澱粉質食品を多食して居る人に起き易い。腸壁を刺激する繊維分が足り無い為に、腸が怠けて仕舞う。甘い物を沢山摂って居る人は、一層深刻な状態に成る。白砂糖は組織を弛ませる作用を持って居る。
痙攣性便秘=腸壁が過度に緊張し、痙攣を起こした為に、便が停滞して仕舞った物。便意は強く起こるのに、スッキリと排便出来無い。直接的な原因としては、精神的ストレスの作用が有力で、神経質な人に起こり易い。穀菜食民族の日本人が、肉や卵等の動物性蛋白質食品を常食して居ると、非常に神経質で過敏に成り易い。
現代日本人の食生活は、精白食品と動物性蛋白質が中心を成して居る。だから、便の様相も、極めて複雑に成って居る。何れにしても、便秘をして居ると、停滞して居る便が発酵したり、腐敗したりする。発酵した有毒ガス、毒素は老廃産物と一緒に血液中に吸収される。其の有害成分が、全身を巡って行って、内臓細胞や神経細胞等に定着して、頭痛、吐き気、胸焼け、目眩等を起こす。此の様な状態が進行すると、慢性病に移行する。体質に因って現れ方は違うが、特に起こり易いのは、高血圧、動脈硬化症、肝硬変。場合に因っては、脳出血、狭心症に因って突然死を招く事も有る。同時に、皮膚にも吹き出物が出来易く、肌が荒れたり、弛んだりする。便秘は早老と密接な関係が有る。特に問題に成るのは、便秘がノイローゼの温床に成り易い事で有る。便秘すると、血液が汚れる、血液中の酸毒成分は、どの体細胞因りも微妙な働きをして居る自律神経の混乱を起こし易い。特に、肉、卵、乳製品を多食して居る人は危無い。此等の未消化物が腸内に停滞して、異常発酵するとアンモニア、アミン、硫化水素、及び、インドール等の極めて有害な毒素を発するからで有る。此等の毒素は、不眠や疲労の原因と成る別のルートからも、二重に三重にノイローゼを助長する。
特に、白砂糖と肉を止めて、小豆、鹿尾菜、薩摩芋、蒟蒻等を極力活用する。但し、根本的に治す為には、食事の様式其の物を変えて仕舞わ無ければ成ら無い。積極的に腸機能の健全化を図る事が不可欠で有る。腸の機能を低下して居るのは精白食品でミネラル欠乏に成って居る事と動物性蛋白質食品で腸を極度に疲れさせて居る事が最大の原因で有る。此等の害作用を除くには白米や肉を止める事だけでは不足で有る。玄米菜食にして、欠陥の埋め合わせをしなければ成ら無い。
玄米に因ってミネラルが充分に補給されると共に、人間の生理的欲求に合った自然態の(粗蛋白、類脂肪、酵素等を含んだ)炭水化物が与えられる事に因って、腸の機能は急速に回復する。腸が健全化するに従い血液も確実に浄化されるから、便秘に因る種々の害作用も除かれて行く。此の玄米菜食の効用を大いに増強させるのは、酵素、葉緑素、胚芽の三大健康強化食品で有る。又、便通効果の大きい薬草、波布草、蓬、センナ、どくだみ等を濃い目に煎じて御茶代わりに飲む。ミネラル水の活用も大いに浄血効果を高める。水道水に天竜石を入れて、2昼夜以上放置すればミネラル水が出来る。
一般に食後には大腸の運動が盛んに成る。S状結腸や直腸に食物の粕が一定量溜まって居れば、其の運動高進が、自然に便意を起こして排便反射を起こす。此の反射の起こり易い人では、食事毎に便意を催す。感受性が強ければ、其程過敏な反応が起こる物。便秘性の人は感覚が相当に鈍って居る訳で有る。便意を我慢する習慣を付けて仕舞った場合も、次第に感受性は鈍って来る。排便反射(正式には胃・大腸反射)は、朝食後に特に起こり易い。此の身体のリズムに合わせて、排便の切っ掛けを作る事も大切で有る。寝る前に食物を摂る事を極力控え、遅くても24時迄には床に着く様にして、睡眠を充分に取り、胃腸を充分に休息させると言う準備態勢を整える。其の上で、朝起きた時、小量の飲み物で胃に刺激を与えたり、腹部に物理的刺激を与える。例えば、梅干し番茶を1杯飲む、塩一摘みを入れた冷水を飲む、又は、腹部マッサージや縄跳び運動等、自分に合った効果的な方法を見付ける事が大切で有る。
下剤(化学薬剤)は使わ無い。一時的に目覚ましい効果が得られても、腸機能の自然性を損ねるから結果的には逆効果で有る。白砂糖は腸の組織を弛ませ、肉は繊維が無い為に腸内で停滞し、腐敗・発酵を起こして大量の毒素を発生する。精白した澱粉質食品は、腸の緊張性を極度に低下させて仕舞う。
現の証拠を煎服する。煮立ったら直ぐ火から下ろし、粕を濾して冷ました物を食事の30分位前に飲む。センナの葉を煎服。粉末を飲んでも良い。蕎麦掻きを度々食べる。小豆に昆布を入れ軟らかく煮て、塩味だけで、毎日茶碗1杯ずつ食べる。どんな頑固な便秘も必ず通じる様に成る。プルーンは妊婦の暖下食品として理想的で有る。林檎を食後に食べるか、擂り卸した物を寝る前に食べる。枸杞茶を茶代わりに飲む。
副食として、牛蒡、鹿尾菜、芹、竹の子、蕗、大蒜、梅干しを積極的に摂る。
手当
1.便秘気味の人は、小豆一合位と板昆布を一緒に煮て、塩と砂糖少々で味付けした物を、毎日食べて居ると大いに効果が見られる。便通が付いて来るにつれて、小豆の量は段段減らして行く。
2.玄米に小豆を二割混ぜた御飯を常食して居ると、胃腸が丈夫に成り、便秘も自然に治る。
3.空豆を食べる時、胃腸の極端に弱い人で無い限りは、成る可く皮ごと食べる。皮は不消化だが、沢庵と同じく、不消化故にかえって他の物の消化を助ける働きが有る。但し、良く咀嚼する必要が有る。
4.空豆を青汁にして飲む。
5.ふかした薩摩芋を、皮ごと常食して居ると効果が有る。繊維が多量に含まれて居るので腸を適当に刺激し、便通を良くする。薩摩芋に傷を付けるとネバネバした白い脂(ヤニ)が出て来るが、此はヤラピンと言う樹脂の一種で便秘を防ぐ効果が有る。
6.春菊には、腸の蠕動を活発にする作用が有るので、副食物として日常の食事に取り入れる様にすれば効果が期待出来る。
7.大根卸しに胡麻油を2〜3滴落とした物を常食すると良い。胸が焼ける時は生の大根を齧っても治る。尚、大根卸しは成る可く皮の侭の方が有効で、頭の方から卸すと辛みが少無い。
8.竹の子には腸の蠕動を促す繊維が多いので、大変効果が有る。
9.とまとは便通を調え、脂肪の消化作用が有り、栄養素を豊富に含有して居る。
10.菠薐草には清血の効が有り、葉肉部には鉄分やビタミン群(特にビタミンAとCが多い)が多量に含まれて居るので、貧血症の人、子供や老人には補血強壮の効果が有る。又、カルシウムやカロチンも沢山含まれて居るので、貧血の他食欲増進や消化不良にも効く。繊維が多いので、腸の蠕動を盛んにし便秘の人に程良く通じを付け、腎臓病にも良い。
11.百合根は便秘の人には持って来いの副食物で有る。好みに合わせて調理し常食すれば効果が有る。
12.苺を其の侭生食する。
13.バナナ1本を小口切りにして、蜂蜜を掛けた物を、一日一回位食べて居ると、自然に効いて来る。
14.味噌を湯飲み茶碗一杯に、卸し生姜を適宜に混ぜ、熱湯で練ってネル又はタオルに伸ばし、上にガーゼを当ててから、臍を中心にして貼る。其して、更に蒸しタオルを置く。こうして温めると、数時間位には通じが付く。
15.朝顔の粉末状にした種子を1回分、ほぼ耳掻き1杯(0.3g)を水で飲む。
※効き目が強いので、病後の人や妊婦は乱用しない事。
16.無花果を生で食べて居ると、消化不良の人も自然に治り、便秘にも著効が有る。
17.無果花の葉を陰干しにして、御茶の代わりに煎じて飲む。
18.無果花の果実を輪切りにして乾燥し、煎じて飲む。
19.靫草の花穂、葉、茎を煎じて飲む。車前草、どくだみを加えるとより効果的で有る。
20.車前草の夏、花穂の出た頃全草を陰干しにして、車前草茶を作って飲む。
21.ぎしぎしの根を煎じて飲む。
22.キャベツの生葉を良く噛んで食べる。キャベツに含まれて居るクエン酸、コハン酸、リンゴ酸等の有機が消化酵素に作用して老廃物の分解が促進され、血液の浄化によって腸内の異常発酵を防止し、肝臓機能も強化される。
23.枸杞の葉、茎の煎じ汁を毎日御茶代わりに飲む。
24.枸杞茶に黒胡麻を少々入れて飲む。
25.胡桃を1回量2〜3粒を軽く炒って良く噛んで食べる。
26.胡桃料理を作って食べる。
27.桑の根皮(根を3日程水に漬けたのち表皮を剥ぎ、コルク層を除いて内皮を取る。白色で甘みの有る物が良品とされて居る)を刻んで煎じて飲む。
28.牛蒡料理を常食する。繊維性成分が多いので効果が有る。
29.蒟蒻料理を色々工夫して食べる。
30.山桜桃仁(サンオウトウジン:さくらんぼの種子)1回量4〜10gを300ccの水で半量に煎じ空腹時に服用する。
31.爪哇薯の芽を除き、皮ごと擂り卸して汁を絞り、小杯1杯を朝食前に飲む。
32.西瓜の乾燥させた種子を、一日量5gを400ccの水で半量に成る迄煎じて飲む。
33.菫(スミレ)の根を煎じて飲む。
34.芹料理を作って食べる。
35.芹ジュース(青汁)を作って飲む。
36.芹茶を作って常用する。
37.セロリの大ぶりを2本をジューサーで搾って飲み、後は食べて補う。セロリジュースに林檎を混ぜて飲んでも良い。
38.蕎麦粉を緩く熱湯で溶いて食べる。
39.蕎麦の実を炒って、蕎麦茶を作って常用する。
40.軽症の胃弱者等は、牛蒡を食べた方が良い。人参等と供に野菜スープとして食べると重症の便秘にも良く効く。
41.玉葱を生食する。胃腸の働きを強める。
42.蒲公英の全草を、花が咳く前に堀り取って、天日で乾燥させて置き、必要な時、小さく刻んで1日7〜8gずつを水一合で煎じて飲む。
43.寝る直前に泡盛(40度以上の古酒が良い)を、盃2杯を1週間飲む。効果が出たら止める。此の期間は清涼飲料水やビール、ウイスキー、酒等は止める。アルコールに強い体質ならば、盃をコップに変えても良い。
44.椿の花に含まれる糖類に、滋養、強壮の効果の他に便通を整える作用が有るので、健康茶として続けて飲む。
45.どくだみの陰干しした全草を煎じて飲む。
46.1本分の大根葉を青汁にして1日回5日位飲む。
47.薺(ナズナ)の葉、茎を煎じて飲む。
48.乾燥した鉈豆を煎服する。
49.乾燥した鉈豆を粉末にして飲む。
50.乾燥した棗(ナツメ)の果実を煎じて飲む。
51.大蒜料理を工夫して作って食べる。胃粘膜を刺激して胃液の分泌を促し、消化を助け、又、腸粘膜を刺激して腸壁の吸収作用を盛んにする。
52.ピーマンを食べる。繊維が便通を良くする。
53.蕗を食べる。繊維が多いので、腸の蠕動を助ける。
54.糸瓜の種子を炒り、粉末にして小匙1杯位を飲む。
55.包の木の樹皮を煎じて飲む。
56.リラの乾燥した花を煎じて食間に温服する。
57.林檎を良く洗って、成る可く生食する。食欲不振や十二指腸潰瘍にも効く。
58.林檎を皮の侭擂り卸して食べる。食欲不振や十二指腸潰瘍にも効く。
59.根昆布二つ程をコップに入れて熱湯を注ぎ、蓋をして一晩置き、翌朝其の汁を飲む。此を毎日続けて居ると卓効が有る。又、板昆布を常食していても非常に効果が有る。
60.日干し大根葉を、飯に炊き込んだり、副食に使う。
61.蒟蒻を作る時、赤唐辛子の荒微塵切りをたっぷり入れる。
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便秘のビームライトバーコード(1999.10.28.UP)
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5月29日
膵臓
西洋語の「パンクレアス」はパン(全ての)、クレアス(肉)と言う意味で有る。其の膵臓は胃の背中側に在る。長さ15p位の「へ」の字形をして居り、幅は5p、重さ75g程の臓器で有る。そして、昔、漢方医学では、其の存在すら見落とされて居た位、薄い。所が、膵臓は肝臓に次いで第2の大きさを持つ分泌腺で有る。
「腺」とは、動物の身体で一定の物質を分泌する器官を言うが、肉付きに泉とは上手く表現されて居る。「腺」は分泌物を導く管を具えて体外へ分泌物を出す外分泌腺(例、唾液腺、汗腺)と、導管が無く、体液内に分泌物を排泄する内分泌腺(例、脳下垂体、甲状腺)とに分類される。内分泌液をホルモンと言う。膵臓は此の2役をして居る。勿論、どちらの働きが鈍っても、身体は参って仕舞う。其の外分泌液を膵液と言う。膵液は、膵管を通り、一日に1l前後十二指腸へ排泄される。食物が胃を通って十二指腸に入ると大量に出て来る。其の分泌を促す目的で、十二指腸の粘液で作られて居るホルモンが有る。コレチストキニンパンクレオザイミンと呼び、此は胆嚢にも作用する。即ち膵液と胆汁は同時に出る。そして、内分泌液にはインシュリンとグルカゴンが有る。
膵液はアルカリ性で有る。其のアルカリ性の主は重炭酸ソーダで有るが、此は胃から十二指腸に送られて来た強力な酸性液を中和するのに役立って居る。胃潰瘍と同じ様に、膵臓も自己の消化酵素に因り自己組織が消化分解される事が有る。此を膵臓壊死と言う。急性腹症の1つとして、現在でも死の転帰を取る事が有るので重大で有る。出血が甚だしい時は膵卒中の異名で呼ばれて居る。多くは上腹部の突然の激痛で始まるので、胃潰瘍等と識別する必要が有る。治療には断食療法が最高で有るが、手術を必要とする場合も多い。逆に言うと、時々の絶食は膵臓炎や膵臓壊死の予防に繋がる。更に、膵臓の病気で厄介な物に癌が有る。
膵臓の働きは、腸での消化を助ける膵液の「外分泌」と、血糖値を調整するインスリンと言うホルモンとグルカゴンと言うホルモンを分泌する「内分泌」に大別される。
食物を見たり、臭いを嗅いだだけでも膵臓から膵液は分泌されるが、基本的に膵液はホルモンに因って操られて居る。口にした食物が胃から十二指腸に入ると、十二指腸の粘膜でセクレチンとパンクレオチミンと言うホルモンが作られる。此が血液に入り、膵臓や胆嚢を刺激し膵液と胆汁が十二指腸に注がれる。
胆汁には消化酵素は含まれて居無い。膵液には、水溶性の蛋白質を分解するトリプシンや炭水化物を分解するアミラーゼ、脂肪を分解するリパーゼなど数多くの酵素が含まれて居るが、膵液だけでは脂肪の分解が出来無いので、胆汁酸が脂肪の表面張力を低くして、間接的に消化の手伝いをする。胆汁は一日に0.7〜1l分泌され、膵液は0.7〜1.5l程分泌される。
膵液は、蛋白質や炭水化物や脂肪を消化する消化液だが膵臓自身が膵液に消化され無いのは、アミラーゼとリパーゼ以外の消化酵素が、不活性の物質で有る為で有る。例えば、トリプシンはトリプシノーゲン、エラスターゼはプロエラスターゼの形で存在する。此が十二指腸乳頭に出て来ると、腸の粘液から出るエンテロキナーゼに因って活性化され、消化酵素の力を発揮する。
膵臓を組織して居る細胞は、輪状に並んだり、連成ったりして見えるのは「腺房」と言う細胞で膵液を分泌する外分泌腺で、腺房の集団の所所に島の様に見えるのは「ランゲルハンス島」と呼ばれる内分泌腺です。
ランゲルハンス島の中のβ細胞はインスリンと言うホルモンを、α細胞はグルカゴンと言うホルモンを分泌し、血液の糖分を調節する。
肝臓のグリコーゲンがブドウ糖に分解されて血液中に入り、全身の筋肉細胞で酸素と燃焼した時の熱エネルギーで私達は体温を保ったり、活発に行動したり出来る。此の時、血液から細胞にブドウ糖を入れる役目をして居るのがインスリンで有る。此の分泌が低下すると、血糖値(血液中のブドウ糖の量)が上昇し、尿にブドウ糖が現れる(糖尿)。血糖値が低下した時には、膵臓からグルカゴンと言うホルモンが分泌され、肝臓のグリコーゲンの分解を促進する。此の相反する2つのホルモンが血糖値を調整して居る。
膵液の消化酵素
蛋白質を分解・・・・・・トリプシン、キモトリプシン、カルボキシペプチターゼ、エラスターゼ等。
炭水化物を分解・・・・・アミラーゼ。
脂肪を分解・・・・・・・リパーゼ、エステラーゼ等。
核酸を分解・・・・・・・リボヌクレアーゼ、デオキシリボヌクレアーゼ等。
膵炎・・・・・・胆管系の障害で、膵液や胆汁が十二指腸に入るのを邪魔される為に、
膵液が逆流したり感染が起こる病気。又、アルコールの飲み過ぎで胃腸
が刺激され、膵液の分泌が急増する為に起こる事も有る。急性膵炎の場
合、猛烈な腹痛が襲い、酷い時はショック状態に成る。
糖尿病・・・・・体の中で栄養素が上手く利用されず、血液中のブドウ糖が異常に高く
成る病気でブドウ糖が尿中に排泄される。生まれつきインスリンを作る
力が弱い為に、糖尿病に成り易い人も多い。又、食べ過ぎ、太り過ぎ等
も病気を助長する。自覚症状としては、疲れ易く、喉が乾いて大量の水
を飲むので尿量が増える。
治療を考える
私達の身体は部分的集合で成り立って居るが、総て密接な連係が有り全体的に機能して居る。言い換えれば、膵臓に不調を来して居ると言う事は、肝臓・腎臓・脾臓も不調で有り、其れが故に小腸・大腸の働きも不調を来して居る事に成る。
病気に成ると床に就いて身体を休める様に、身体の内部も同様に養生して休息する事が大切で有る。
食事の基本は、朝晩食前の葛梅醤油番茶・小豆玄米・金平午蒡・鹿尾菜蓮根・鉄火味噌、小豆南瓜、野菜サラダ、辣韭、とまとと言う様に成るが、油分は控え目にする事。黄疸が出て居る場合は油分は摂ら無い事。
腹部と背部には、指導に添った生姜湿布を施し、患部には、里芋パスタを貼る。
糖尿病
糖尿病が重症に成ると、高度の視力障害と神経症状が現れる。視力障害として、目が霞んだり、時には全く見え無く成ったりする。神経症状としては頑固な神経痛が起こったり、性欲の著しい減退や手足の痺れが起こったりする。更に進行すると、下痢を繰り返し、痛みで夜も寝れ無い程に成り、糖尿病性昏睡に陥ると生命が危無く成る。此の様な危険な病気で有るにも拘わらず、糖尿病が甘く見られて居る理由の1つは、初期症状が極めて軽い事で有る。可成り進行しても、其程はっきり自覚症状が現れ無い事が多い。其の為、健康診断や人間ドック検査、生命保険加入検査等でやっと発見される事が多い。然も、糖尿病と診断されたからと言って、直ぐに特別な症状が現れる訳でも無く、唯、尿に糖が出ると言うだけなので有る。もう一つは、糖尿病で死ぬ人が殆ど無いからで有ろう。糖尿病が命取りに成る事は有る。だが、其の時は必ず別の臓器組織に重大な障害が起こって居り、其方が死因として扱われる。即ち、糖尿病が有る程度迄進行すると、必ず動脈硬化が起こる。此の動脈硬化が原因と成って、脳、心臓、腎臓障害等の、致命的障害を引き起こす。糖尿病因りも、派生した別の病気の進行が段々早く成り、其れが直接的死因として、糖尿病の肩代わりをしてくれるので有る。
糖尿病は、血液中のブドウ糖(血糖)が異常に増加する病気だ。正常な人の血糖は100r/dl前後だが、其れが200r/dlにも300r/dlにも上昇して仕舞う。おまけに、血糖は尿に含まれてどんどん排出して仕舞う。だから、糖尿病疾患者の血糖値が何時も300r/dl以上有ると言う事は、細胞内に有る糖分がどんどん抜き取られて居る事を意味して居るので有る。我々の身体では、ブドウ糖は物質代謝の基本的物質として働いて居る。体細胞の合成にも、エネルギーの産出にも不可欠な物だ。其の貴重な物質がどんどん流れ出して仕舞うのだから、身体が腑抜け状態に成るのも当然の話で有ろう。では、何故そんな異常な血糖値に成るので有ろうか。其れは、膵臓の働きが悪く成る為で有る。膵臓と言うのは丁度胃の真下裏に在る横に長い臓器で有る。此処ではインシュリンと言うホルモンが製造され、内分泌液として直接血管の中へ分泌されて居る。インシュリンは血液中のブドウ糖を燃焼させて血下げる働きが有る。インシュリンが正常に分泌されて要れば、血糖値は100r/dl前後の正常値に保たれる。だが、膵臓の働きが衰えて来て、インシュリンが必要なだけ分泌され無い様に成ると、血糖がどんどん増えて来る事に成る。其処で問題と成るのは、膵臓の働きを悪くさせる原因だ。其れは、動物性蛋白質食品、精白食品の過食で有る。
精白食品、特に白米・白砂糖は消化吸収が良過ぎて、血糖値を急激に上昇させる。其れに対して膵臓は、血糖値を一定に保持する為にインシュリンを盛んに分泌して、異常な過血糖の処理に当たる。こんな状態が一日に何度も反復して起これば、膵臓は疲れ果てて仕舞い、ついにはインシュリンの製造、分泌は停止して仕舞う。此に拍車を加えるのが動物性蛋白質食品(肉、乳製品、卵)で有る。膵臓はインシュリンだけで無く、消化酵素液(膵液)も分泌して居る。此の膵液は蛋白質を分解する際に重要な働きをする物だが、動物性蛋白質食品を摂ると、其の需要が非常に大きく成る。膵臓は膵液の分泌に励むが、ついには疲れ果てて仕舞う。そう成ると、インシュリンの製造力も弱体化して仕舞うので有る。
糖尿病に成ると、動脈硬化が極めて起こり易く成るのは、高血糖状態に成ると、血管壁に脂肪変性が起こり易く成るからだ。動脈の細胞の中には、ほんの僅かでは有るが、インシュリンが蓄積されて居る。其処では、細胞の働きが正常に行われる様に働いて居る。
血液中の糖分が高く成り、然も、膵臓からのインシュリン分泌が衰えて来ると、動脈壁中に生理的に含まれて居るインシュリンも動員される事に成る。動脈壁に弾力を持たせると共に、動脈壁の細胞内に脂肪変性が起こる。細胞内に、正常時には見られ無い大量の脂肪沈着が起こる。こう成ると、動脈細胞の働きは著しく弱められる。此が動脈硬化で有る。動脈が硬化すれば、必然的に血圧も上昇し、其れに因って一層動脈硬化は悪化して行く。
一般に、糖尿病患者の血縁に糖尿病が多い事から遺伝性の病気だと言われて居るが、然し、其れも突き詰めて行けば、食生活の問題に帰される。同じ様な食生活をして居れば、一人が糖尿病に成れば、他の人も糖尿病に成り易い訳で有る。
先ず、膵臓に多大な負担を掛ける動物性蛋白質食品、精白食品を止める。其の上で、酵素、葉緑素、胚芽を補給する。酵素は腸機能を整え、健全な血液の製造を促す。葉緑素は、血中の毒素を中和し、胚芽は血液性状を清浄化する効果が大きい。こうして綺麗に成った血液が全身を巡る様に成ると、膵臓機能は回復し、血管の生理も正常化して来る。其の健全な状態を維持し、再び糖尿病に成ら無い様にする為には、食生活を玄米菜食に切り替える事が必要で有る。植物性炭水化物が主体で有るから膵臓に負担を掛ける事は無く、無精白食品だから血糖を異常に上昇させる事も無い。インシュリンを大いに節約出来る食生活だから、膵臓の健全な働きが保たれるので有る。
ストレスを上手に解消し、体重を落とす。減量すると、脂肪分と一緒に老廃産物も排出される。代謝は正常化し、筋肉も強靱に成り、体力の有る身体に快復する。
朝鮮人参は、配糖体(パナキロン)が膵臓のインシュリン分泌を促進して血糖値を下げる。喉の渇き、脱力感、多尿、痒み等の症状の解消に、又、抗ストレス作用も大いに有効に働く。枸杞の果実(生、又は、干した物)を煎服する。垣通しの花穂を煎じて飲む。どくだみの生葉を煎じて飲む。韮、葱、大蒜は、体内でビタミンB効果を高めて、糖代謝を正常化させる。南瓜は糖尿病の特効薬食品と言われて居り膵臓に活力を与えて高血糖を下げる。
副食には、牛蒡、水母、人参、大根卸、とまと、蕎麦粉を積極的に摂る。
糖尿病
糖尿病は、膵臓のランゲルハンス島の中のβ細胞から分泌されるインシュリンが不足して起こる病気で有る。
過食に因り、血糖値が上昇し、インシュリンの必要量を補え無く成ると糖尿病に成ると考えられる。
糖尿病患者は、上半身は太って居るのに、下半身が妙に細い人が多い。足の痺れ、浮腫、インポテンツ、糖尿病性腎症と言う様に下半身に病状が集中して居るが、漢方の相似の理論から考えると、下半身の弱りが糖尿病の原因共言える。因って、根菜類をしっかり摂り、良く歩いて(運動をして)下半身を強化する必要が有る。
治療
@海藻、豆、芋等食物繊維の多い物を食べ、腸→血液への糖分の吸収を妨げる。
A牡蠣や生姜等、インシュリンの成分に成る亜鉛を含む食物をしっかり摂る。
B玉葱には、グルコキニンと言う血糖降下作用の有る成分が含まれるので、毎日生食する。
C過食を慎み、良く噛んで小食にする。
D小豆や南瓜には、膵臓機能を高める成分が有るので、十分に摂取する。
E山芋酒を就寝前に30t程飲む。
F朝起き掛けに野菜ジュース(人参、玉葱、林檎、莢隠元、緑黄野菜等)を飲み、そして、朝食は少な目にする事。
Gジンジャー茶を毎日2〜3杯飲む。
糖尿病
1.糖尿病の人は玄米御飯に御菜は、小豆南瓜だけで良い。一食に御椀に半分位摂る。他の御菜は殆どいら無い。当分此だけで良い。作り方は、小豆大匙2杯を洗い笊にあけ、水切りして置く。昆布1cm角を2個位。南瓜40gを一口大に切る。小豆と昆布を鍋に入れ、水をヒタヒタに入れ中火に掛ける。煮立ったら差し水をし、軟らかく成る迄繰り返す。小豆が指で撮んで潰れる位に軟かく成ったら塩少々入れ、南瓜を入れる。蓋をせずに約30分弱火で炊く。塩味を見て、南瓜が軟かく成る迄煮る。自然な甘味を消さ無い様、程良い塩加減にする。
2.鳩麦と糯米の玄米を3対2の割で粉末にし、毎食前に大匙1杯ずつ服用すると卓効が有る。
3.柔らかく茹でた落花生を間食していれば、栄養価が高く、含水炭素が少無いので、他の食べ物を摂るより問題が無い。
4.南瓜が糖尿病に効能が有るのは、カロチンが多くカロリーが少無いので、肝臓や膵臓の負担が軽い事、又、常食する事によって膵臓の機能が強化されて、インシュリンの分泌が促がされるからだとも言われて言る。南瓜の中でも、特に色の濃い栗南瓜が効能が大で有る。と言うのは色の濃い物程、ビタミンAの元に成るカロチンを多く含んで居るからで有る。
5.南瓜の粉末を作って飲む。南瓜を細断して乾燥し、金槌で荒く砕き、擂鉢で擂り潰して作る。
6.爪哇薯を良く洗って芽をえぐり取ってから、皮ごと擂り卸して布で漉す。此を一日3回、コップ半杯ずつ空腹時に服用する。作り置きせず、其の度作る事。
7.中位の爪哇薯五個を洗って皮ごと薄切りにし、玉葱一個も薄切りにして、どちらも土鍋に入れ、三合弱の水を加えて半量に成る迄弱火で煮詰め、塩て薄く味付けする。此を一日3回、空腹時にコップ2杯ずつ飲む。
8.芹は、精油やミネラルの作用の為か、精が付き、効果が有る。生でも良し、茹でたりするも良し、色々料理法を工夫したい。治療食としてだけで無く、予防の為にも日頃から心掛けて食べる様にすると良い。
9.とまとは脂肪の消化作用や肝機能を強化させる等の薬効が有るので、料理に使ったり、果物代わりにする等して、常食すると良い。
10.糖尿病に一番効くのは、葱の髭根です。此を常食すると良い。
11.ピーマンを色々な料理に用いて、日常の食事に取り入れる様にする。又、新鮮な物を細かく刻んで薬味にする等、生食すると良い。
12.椎茸は、代謝を促し、血管を強め、コレステロールの沈着を防ぐ。料理法を工夫して、常食を。又、椎茸の煎じ汁も良い。
13.海藻には消化機能を良くし、造血、浄血作用が有るので、普段から極力昆布を始め色々の海藻を摂る様にする。
14.間食に胡桃を食べると、甚だ(ハナハダ)効が有る。
15.靫草の花穂、葉、茎を煎じて飲む。車前草、どくだみを加えるとより効果的で有る。
16.きささげの莢ごと実と刻んで煎じ、3回に分けて食間に飲む。
17.蓬茶を作って飲む。
18.蓬の青汁を飲む。
19.蓬エキスを飲む。
20.枸杞の根皮を煎じて飲む。
21.熊笹エキスを食間の空腹時に1回量1匙飲む。
22.牛蒡に含まれて居るイヌリンの果糖はブドウ糖を化生しないので、糖尿病患者には良い野菜で有る。
23.蒟蒻は低カロリー食品で有る。蒟蒻料理を色々工夫して食べる。
24.茅の根を煎じて飲む。
25.乾燥した玉蜀黍の毛を煎じて飲む。
26.とくだみの陰干しした全草を煎じて飲む。
27.とくだみを適当に刻んで乾燥し、どくだみ茶を作り常用する。
28.鳩麦を煎じ、御茶代わりに飲む。
29.鳩麦粥を作って食べる。
30.松葉茶を作って飲む。
31.松葉水を飲む。
32.松葉エキスを飲む。
33.自然薯を卸して薯蕷(トロロ)汁にして食べる。消化作用が有るジアスターゼが大根より多く含まれており、食べ過ぎても胃に凭れ無い。
34.干した大豆を水で柔らかくして、毎日10粒生で食べる。其れを枸杞茶で飲み下す。
35.青物を食べるのには限度が有る。そして野菜ジュースにする。笊に山盛りの青物がコップ一杯に濃縮される。一日1回朝食前に食む。勿論其れ以外に大いに野菜摂取は必要だ。青物を沢山摂ると、梅肉、酢の物等の酸味が欲しく成る。酢味を摂ると青物が食べたく成る。自然な健康循環の法則で有る。後は体力に応じて運動、其してバリバリ仕事に熱中する。
起死回生の一発療法を狙うなら、断食が最高で有る。朝の野菜ジュースだけは続ける。遣るなら体力、気力が残ってる内に。一週間を目処に断食すれば体調すっきり、脳のもやもやも消失する。血圧異常、肝臓障害、胃腸病も継いでに治ってしまう。終了後は重湯、粥の順に通常食に戻す。
36.昆布と大豆の煮付けを毎日食べる。少量でも毎日食べると、体の浮腫を無理無く取り去る。
37.連銭草(カキオドシ)の御茶を飲む。
38.コンフリーを食べる。より強い薬効を求めるなら根が良い。陰干しの粉末、金平、天麩羅等で食べる。
39.枸杞の根の皮を干して煎じて飲む。
40.垣通し(カキドウシ)の陰干しを煎服する。抜群の利尿効果で有る。副作用が無い、気長な連用が骨で有る。
41.鳴子百合の花、葉、茎、全草を採取し、葉は御浸し。花は御茶に浮かせて飲む。茎は干して御茶を作る。浄血作用が強い。
42.蝦夷五加(ウコギ)酒を一日盃3杯を目処に飲用する。
43.蝦夷五加の葉・茎と干して煎じて飲む。
44.たらの木の全草を早春の内に採集して糖尿病には全草の侭でも良いが、根或は茎を刻んで陰干しにして御茶代わりにして常飲する。
45.牡蛎を食べる。
46.香味油を総ての料理に振り掛けて食べる。
47.緑蓮子を10粒程毎日食べる。
血糖の増加と生理的変化
内部環境で血糖が増え始めた時に、増える傾向を打ち消す作用の効果は、過剰のブドウ糖を摂った時にはっきり現れる。血糖値は、腎臓から排出され始める濃度に近い所迄上がるが、一般に其の値を超える事は無い。過剰の糖は、溢れて蓄えられる他に、肝臓や筋肉に蓄えられ、或いは、脂肪に変えられ、或いは、直ちに使用される。
肝細胞や筋細胞の中に、隔離され、貯蔵される過程が、インシュリンの強い影響を受けて居る事を示す証拠が有る。インシュリンは、膵臓に在る一群の細胞、所謂「ランゲルハンス島」の細胞に因って作り出される内分泌物質で有る。インシュリンが、貯蔵の過程に重要な役割を果たして居る事を示す根拠に付いて、簡単に、唯、概略を記すと、
第1に、膵臓が病気に罹ったり、除去されたりすると、直ちに糖尿病が現れ、血液に過剰の糖が出て来て(高血糖症)、肝臓のグリコーゲン貯蔵量は著しく減る。
第2に、糖尿病に成って居る人や、糖を与えて糖尿病の状態に成って居る犬にインシュリンを与えると、血糖は正常の値に下がり、同時に肝臓に再び大量のグリコーゲンが蓄積する様に成る。一口に言えば、注射したインシュリンは、膵臓の機能が不充分な為に不足した物を補ったので有る。
第3に、膵臓を除去した動物にインシュリンを与えると、筋肉内のグリコーゲンの貯蔵量は明らかに増加する。特に、糖を余分に与えると著しい。従って、ブドウ糖は、インシュリンが無いと貯蔵され無い。
最後に、膵臓が正常の状態で炭水化物代謝の調節に参加する事を示す証明として、膵臓の僅かな一部を残して、後は取り除いた犬に、炭水化物性の食物を過剰に与えると、ランゲルハンス島の細胞に特有の変化が起こり、過度に分泌活動を行った事が認められる事、及び、其の様な変化に伴って、細胞が機能的に退化する事をホーマンズが観察した。
どの様にして膵臓にインシュリンを分泌させるのか、未だ、明らかでは無い。高く成った血液中のブドウ糖濃度が、直接ランゲルハンス島の細胞を刺激しうる事は、先ず疑い無い。此の事は、様々の実験で示されて居る。ミンコウスキーが明らかにした様に、膵臓の一部を皮下に移植する事が出来るが、其の後膵臓の残った部分を取り除けば、直ちに糖尿病が現れる、ガイエーとギョーミーの実験も、同じ様な結果に成った。彼等は、下等動物を実験的に糖尿病にした時に起こる血糖の過剰は、他の動物から膵臓を取って、首の血管に人工的に結び付けると直ぐに治まる事を明らかにした。然し、一方で、インシュリンの分泌が神経に支配されて居る事を示す事実も有る。ド−コラルとマックレオド、及び、其の協力者達が不充分な実験を行った後、S−W−ブリットンは、交感神経−副腎系、即ち、後に見る様に膵臓の働きに反対の作用を持つ系を取り除き、右側の迷走神経を刺激して血糖の低下を起こす事が出来た。
ツンツとラ−バールに因れば、インシュリンの分泌が神経支配を受けて居る事は、ブドウ糖を注射して証明する事が出来る。彼等は、1匹の犬Aの膵臓から出て居る静脈を、もう一匹の犬Bの頸静脈に繋いで相互に血液が循環し合う様にし、犬Aにブドウ糖を注射すると、犬B、即ち犬Aの膵臓からの血液を受けて居る犬に、血糖低下が起こる事を見出した。勿論、犬は両方とも麻酔されて居る。彼等が記載して居る所に因れば、犬Aの迷走神経を前持って切って置くか、アトロピンと言う薬で迷走神経の興奮伝達を抑えて置くと、犬Bの血糖低下は起こら無い。明らかに、過剰の血糖が迷走神経を通して膵臓の内分泌物を増やし、増加した分泌物が犬Aから犬Bに運ばれて、後者の血糖量を下げるので有る。
此迄述べて来た実験的な証明を一緒にして見ると、インシュリン分泌の神経支配が存在して居る事、然し、其れは必要な物では無い事が示される。必要で無いと言う事は、其れが役に立た無いと言う証明には成ら無い。或る種の機能を果たす事が出来る。例えば、正常の状態でアドレニンの分泌を支配して居る内臓神経を切断しても、窒息させればアドレニンの分泌が起こる。然し、此の状態では、分泌腺は正常に神経の分泌を受けて居る場合程には刺激に反応し無い。恐らく、迷走神経がインシュリン分泌の細かな調整をして居るのだろう。
予備の無い器官の安全度
対に成って居る器官の安全度因りも遙かに目覚ましいと思われるのは、対に成って居無い器官で有る。
膵臓は、身体が糖を適切に利用する為に必要な内分泌物インシュリンを作る。前に述べた様に、膵臓を完全に取り除くと、酷い糖尿病が忽ちに起こる。然し、膵臓の4/5を切り取っても糖尿病には成ら無い。即ち、身体に必要なインシュリンを供給するには、僅か1/5が有れば良いので有る。
もう1つの良い例は、肝臓で有る。メルツァーは、肝臓が沢山の重要な働きをして居る器官で有る事を指摘した。
肝臓は、炭水化物、脂肪、蛋白質の代謝に極めて大切な役割を果たして居る。血液の凝固に必要な要素を供給して内部環境を守って居る有毒なアンモニア化合物を、比較的害の少無い尿素に変える。赤血球が壊れて出来た色素を分泌する。金属を含んだ有毒な化合物が、消化管から全身の循環に入るのを見張って居て妨げ、体中に毒が回るのを防いで居る。更に、肝臓は、赤血球の形成と大切な繋がりを持って居る。肝臓は、身体の中で最も多忙な、最も多角的に活動して居る器官で有る。然も、肝臓の3/4は取り除く事が出来、其の果たして居る機能の多様性と其の価値にも拘わらず、除去した為に由々しい障害が起こった事を示す徴候は現れ無い。肝臓の構造が、平生必要とされる因りも遙かに余裕を持って作られて居るのは明らかで有る。
更に、消化管に付いても、我々の身体が切り詰めた余裕の無い規模で作り上げられて居るのでは無い事を示す証拠を見る事が出来る。
病気や事故の治療で手術する際には、胃は、大部分が取り除かれて仕舞うが、其れでも、消化や栄養は全体として損なわれ無い。約3mの小腸を取り除いても、患者が特に目立った悪影響を受ける事は無い。大腸の大部分を取って仕舞った多くの患者に取って、手術の結果は事実上有益で有ったと言われて居る。
機能を営む上に必要で有る以上に、余分の消化管が有るのは明らかで有る。
胃を取り除いても、何故消化作用が大きな影響を受け無いかと言う理由の1つは、膵液が胃液を含むと同じ様な酵素を含み、食物の蛋白質を分解する事が出来るからで有る。此の様に、有る働きをする物が二重に有って、余裕を持たせて有る例は、澱粉を消化する仕組みにも見られる。唾液と膵臓は両方とも澱粉を分解する酵素を作る。従って、我々の持って居る6個の唾液腺は、消化に欠く事の出来無い物では無い。全部を取り除いても、炭水化物を栄養分として利用する働きに何の障害も起こら無い。更に、脂肪も、細かく乳化して居れば(例えば牛乳の様に)、譬え膵液の脂肪分解酵素が無くても、消化吸収される。胃液には、乳化した脂肪に働き掛ける力を持った同じ様な酵素が有るからで有る。
斯うして消化管と機能に付いても、充分余裕の有る十二分の準備が成されて居て、身体の存続を保証して居る事が解るので有る。
膵炎
膵炎には急性と慢性が有る。膵臓が出す消化液で膵臓自体が消化されてしまうのが急性膵炎で、水落から上腹部に掛けて激しい痛みに突然襲われる。患者の大半は大酒飲みや一気飲みをした人、胆石の有る人で占められて居る。一方、膵臓が繊維化して硬く成ってしまった状態が慢性膵炎で、ジワジワ痛みが来る場合と痛みが無い場合が有る。又、慢性の所へ急性膵炎を引き起こして、急に激痛が走る場合も有る。但し、其の痛みは飲んで居る最中には起こら無い。夜中の1〜3時頃に痛み出して、朝迄我慢して治療を受けに来る。胆石の痛みは右脇腹から背中に掛けて傷み、急性膵炎の痛みは左の背中から上腹部に掛けてが多い。
身体の警告として、
@ストレス過多。
A過労気味。
B胃が凭れ易い。
C酒を飲む時酸っぱい物が欲しく成る。
D胆石症で有る。
E脂肪便が出る。
F飲み過ぎると背中が重く時々鈍痛が有る。
膵臓病
1.脂の乗った寒鮠を食べる。蜜蜂の巣をザクザクに割って丸ごと煮たり、焼いたり、甘露煮にする。
2.小豆を一晩水に浸し、茹で溢して灰汁(アク)を抜いてごく薄い塩味で、生き鯉の輪切りと合わせ、とろ火で一日煮る。
3.薺(ナズナ)の葉、茎を煎じて飲む。
4.牡蛎を食べる。
5.香味油を総ての料理に振り掛けて食べる。
糖尿病
糖尿病は血液の腐る病気だから夏は辛いし、口が乾くから水分を大量に摂ると尿量が増える。体幹が熱く手足が冷える。要するに身体にエネルギーが過剰なので有る。だから、高血圧症も招き易い。断食が治癒への近道で有る。病人と言うのは非常に我が儘で有る。糖尿病の様に重症なら特に其の傾向が強い。又、糖尿病の波動値は癌の波動値に酷似して居る。本人の治そうと言う強い意志が無ければ治癒は無理です。
糖尿病とは血液が糖に因って腐る病気で有る。だから、夏は辛い。治療は、断食が一番良い。毎日、野菜ジュースとスピルリナ10粒と珊瑚草を一日2〜3回飲むだけと言う半断食を行うと、インシュリンを20年位打ち続けた患者も1週間位で血糖値は下がるから、後は、暫く、小豆を中心とした豆御飯、雑穀御飯の御粥、副食は、葱、韮、大蒜、玉葱、芋類、茸類、葉っぱ類を少量付け加えれば良い。又、葱、韮は髭根を食べる事。瓜類なら、とまと、胡瓜、茄子は食べても良い。原則、梅醤番茶は要ら無い、熱を加えた人参も要ら無い。
糖尿病の人は、自分の身体ではインシュリンの排出量が過少で血糖が調節出来無いから牛のインシュリンを打つ。だから、低血糖でひっくり返る。身体の中心に力は温存して居る。だから、運動が一番良いが、病気に成ったら、先ず、断食を3日から1週間位行う。断食を始めた時からインシュリンは必要無い。
糖尿病は失明とか腎不全とかの合併症が怖い。目は、失明や、レーザーで目を焼かなかったら治る。腎臓は、腎臓透析を始めて無かったら、此も治る。
食事療法に併用して、背中から、腎臓、膵臓、脾臓の位置に里芋パスタを一日4回位貼る。
「身体の浄化と回復」のビームライトバーコードと同時に使用されると効果的です。
膵臓のビームライトバーコード(1999.5.28.UP)
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5月27日
近視
我が国で、近視の児童が増えたのは第二次世界大戦後の事で有る。砂糖が食卓に入って来て、高度成長を迎えたと同じく近視も増えた。テレビの見過ぎから、テレビゲームの遣り過ぎ、此からはパソコンの操作のし過ぎ・・・・・・と成って行くのだろうか?
砂糖で脳が軟化しても、周りは目まぐるしく情報が飛び交い、時間短縮、無駄を無くせ!と緊張に拍車を加える勢いで加速して未来に向かって走る。脳や身体は常に緊張を強いられて居る。其の情報を一番始めに処理するのは目で有る。緊張、ストレスと眼筋は常に緊張して緩む事が無い。だから、緊張しっぱなしが癖に成って仕舞う訳で有る。又、最近の刺激が強い照明等の強い光も目に緊張、そして、疲労を与える事を知ら無くては成ら無い。此の緊張しっぱなしと言う状態が近視で有る。此の状態に成り掛けが仮性近視で有る。当然、軟化した脳にフル稼働させる訳だから、脳圧も上がる。此の状態は、眼圧も上がって居る。何故ならば、眼球は脳の一部分だからで有る。砂糖でぼろぼろに成った血管に脳圧が上がると言う事は、動脈硬化に高い血圧が掛けられると同じ事だから、最近は脳内出血が多い。
砂糖の消費量が増えたと言う事は、御菓子の消費量も増えたと言う事で有る。御飯を食べる食習慣から、パンや御菓子等の摂取が増えて来た。砂糖は「甘い誘惑の素」だから、本筋を忘れて仕舞うので有る。要するに脳を(中心を)作る物で有る、種(米、豆、木の実)の摂取が減って来た訳で有る。
食生活を見直して、予防、又は、治癒させたい物で有る。玄米を中心に、人参や小豆等の血を作る赤い食物や浄血する青い葉っぱ等。身体の元を作る海藻、腸の掃除をする地下に根を付ける物と言う様に藻根菜類を副食にして。加速させるには、枸杞の実等の身体を浄化する物を摂る。そして、緊張が解れる環境も整備し無くては成ら無い。又、効果を加速させるには運動が必要で有る。
「身体の浄化と回復」のビームライトバーコードと同時に使用されると効果的です。
近視のビームライトバーコード(1999.9.25.UP)
<ビームライトバーコードに関しての注意事項は3月17日を再度御読み下さい。>
5月26日
最近来館される患者は、「何故此処迄悪く成る迄放って置いたのか?」と問い詰める事が多く成った。私にしたら不思議で成ら無い。苦しいのは自分だからだ。早くから治療して居れば簡単に治るのに!と思う。矢張り、誰しも自分は英雄だから、絶対に命を落とす事は無いと思って居るのだろうか?放って置けば自然に治ると思って居るのだろうか?昨日の患者も、病院なら、即入院、直に腎臓透析だろう。そして、糖尿病の為に段々視力を失って来て居る。加えて、足の浮腫は壊疽の前触れだ。昨日から集中治療。後、3日位で有る程度の好転が得られるだろうか?
痛い!苦しい!自分の力ではトイレにも行け無い。こんなに成る迄・・・・・・と考えさせられて仕舞います。インシュリンを打って居れば治るとでも考えて居たのだろうか?思いは巡ります。
私の、頭の中では、3〜5日で有る程度の自然治癒力を目覚めさせ、7〜10日でインシュリンの投与をし無くても良い様に成ればと思って居るが、結果は患者の思いの努力で有る。我々は手助けをするだけだから。
脾臓
脾臓は、「肉月に卑しい」と書く。或る種の病気で脾臓を取って仕舞っても命には直接関係が無い。唯、臨床上は、大層大きく成る時が有る。マラリアに発症した時だが、其のマラリアと言う原虫に因る病気も世界的に少無く成りつつ有る。此の他に、腸チフス、先天性梅毒、白血病、赤血球増多症、肝硬変、バンチ病、肝ジストマ等が有る。
脾臓は腹部の左上方、胃の真下に在る重さ100〜140g程の海綿状をした臓器で有って、正常でも可成り膨れたり縮んだりして居る。特に犬や猫では其れが著明に認められ、然も、此の様な肉食動物では、身体の割に脾臓が大きい。そして、最大時の大きさは、最小時の3〜4倍にも成る。此は血液が入ったり出たりする為で有って、言わば、脾臓の第1の役目は、流れて居る血液量の調節をする事で有る。犬や猫の脾臓が、身体に比して大きい理由は、肉食動物は獲物を捕る時に草食動物因りも危険が伴い、多量の出血も覚悟しなければ成ら無いので、其の出血を補う意味と、獲物を追うに当たって急に血圧を下げ、酸素の取り込みを増やす事態に迫られる事に対処する為と考えられる。
感情の高ぶりや寒冷等で交感神経が興奮する場合に見られる。此の時アドレナリンの分泌が増す。此のアドレナリンが、血液を蓄えて居る脾臓の血管を収縮させて其の血液を絞り出す。其の他、ガス中毒に陥ったり、高山等の空気の薄い場所に行ったりしても脾臓が縮む。又、激しい全身運動時や出血時にも収縮し、貯蓄して居た血液を絞り出して急場を凌ぐので有る。即ち、脾臓は安静時、身体の組織が血液を余り要求して居無い時に、一時溜めて置く場所なので有る。猫の脾臓は、全血液量の1/3も貯蔵する事が出来る。其の貯蔵に際し脾臓は血液を濃縮するのは勿論だが、脾臓内の細い血管は他の臓器の血管と違い、先の方が風船の様に膨らんで居て、此の嚢状の血管が血液の貯蔵所と成って居る。其の為にスポンジの様に見えるので有る。人間の脾臓も血液が十分溜まった後、最高に縮まると、600〜800mlもの血液を絞り出す。然も、溜まって居るのは、主に古い赤血球が中心だと言われて居る。急場凌ぎには其の古い血でも良い訳で有る。此の様に、脾臓は古い血液と新しい血液を見分ける事が出来る。事実、脾臓の第2の作用は、最も古い赤血球を手際良く見付けて解体処理する事で有る。然も、其の時、使える材料(鉄や蛋白質)は保存する。
3番目の仕事は、血液中に紛れ込んで居た小さい異物や細菌等を食って処理する事で有る。此の時に脾臓は腫れる。第4の作用は、母親の胎内に居る間で有るが赤血球を作る事で有る。此の脾臓の造血作用は大人に成っても骨髄の働きが悪く成ると力を盛り返して来る。又、怠けて居る骨髄に拍車を加える事もする。
更に、時には骨髄の造血機能にブレーキを掛けると言う反対の事もして居る。即ち、白血球減少症や貧血に鍼や灸が有効なのは、此の様な骨髄や脾臓の働きを介してなのかも知れ無い。確かに、脾臓は肝臓や腎臓程に、直接生命に関わる臓器では無いが、脾臓が無ければ、生体の機能に幅を持たせる事が出来無いので有って、「肉月に卑しい」と言う字で作られた此の字は、血液が絞り出された後の状態の脾臓ばかりを見て作られた字なので有ろう。
脾臓には、腹腔動脈から分かれた脾動脈が入る。脾臓から出る脾静脈は、肝臓に繋がる門脈と連結する太い血管で、血液中の血色素と其の分解産物、異物や有害物質の残骸を肝臓に運ぶ。肝臓からの胆汁を運ぶ総胆管は主膵管と1つに成って十二指腸(ファーター乳頭部)に開口する。
表面を覆う被膜が、脾臓の中に入って板状・束状の立体的な網目(脾柱)を造る。脾柱の間は、無数の白い棍棒状の斑点(白脾髄)と、其れを取り囲む赤い組織(赤脾髄)により埋められて居る。此の脾髄の基本的な構造は、格子状の組織(細網繊維)の支柱と、其れを包む細胞(細網細脈)で、リンパ節や骨髄の構造と似て居る。
働き
リンパ節の器官で、血液を濾過し、古く成った赤血球を破壊して、含まれて居るヘモグロビンと言う物質を、黄色いビリルビンに変え肝臓等へ移す。又、細菌等の異物を除去し、此処で造られるリンパ球は、抗体を作って免疫付与の働きをする。不時の出血に対応する貯血機能は人間では少無い。
脾臓の病気に掛かり、手術して除いても命に別状は無い。骨髄が代りの仕事をしてくれる。
治療を考える
脾臓はリンパの親玉の様な働きが有り、臓器や器官が炎症を起こした時には必ず腫れて居る。身体のラジエーターの働きもして居る。免疫、脂肪代謝、臓器・器官、神経系、ホルモン系の恒常機能に深く係わって居り、慢性病、難病と言う病気は必ず脾臓の治療を忘れ無い事。治療は肝臓、腎臓、脾臓を同時に行い、脾臓は冷蒟蒻湿布を行う。例えば、熱を与える治療として、肝臓や腎臓に生姜湿布を行う時には、同時に脾臓には冷蒟蒻湿布を行い、肝臓と腎臓への生姜湿布が終わってから20分位は其の儘冷蒟蒻湿布を続ける。其の後は、里芋パスタを行うと良い。食事は、血液を綺麗にする為の食事を心掛ける。
「身体の浄化と回復」のビームライトバーコードと同時に使用されると効果的です。
脾臓のビームライトバーコード(1999.5.26.UP)
<ビームライトバーコードに関しての注意事項は3月17日を再度御読み下さい。>
5月25日
肺
肺は水に浮く唯一の臓器で有って軽い。然し、胎児の肺は浮か無い。生まれ落ち、肺に空気を一度吸い込んだら浮く様に成る。産児の死が、死んでから生まれたのか、生まれてから死んだのかが法的に問題に成った場合、肺が水に浮くか否かに因って判定する。
肺は左右の胸郭内に有って、気管支を其其の幹とした樹枝と其の先に葡萄の房の様に纏わる細胞、及び、其の周りを取り巻く血管等から構成されて居る。然し、左右の肺は対称では無く、右は三葉、左は二葉に分かれ、右肺は左肺因り稍大きい。其れは、左胸郭には心臓が存在するからで有る。即ち、肺葉は左右5つ有る訳だが、此等は可成り独立性を持って居て、1つの肺葉が重い病気(例えば急性肺炎)に犯されても、他の肺葉が正常な事も有り得るので有る。
生きた動物は、空気中から酸素を体内に取り入れ、其れを使って栄養素(特にカロリー源と呼ばれる糖分、脂肪、蛋白質)を燃焼させてエネルギーを出し、活動して居る訳だが、其の時に出来た二酸化炭素(炭酸ガス)は、外界に吐き出さねば成ら無い。此の酸素と炭酸ガスの出し入れを専門に遣って居るのが肺で有る。此のガス交換を呼吸と言う。其れには吸う息(吸息)と吐く息(呼息)が有る。息(ソク)とは、以上の様に息をする、呼吸すると言う意味で、生き存える(生息)とか、生長すると言う意も有り、休息(休む)、終息(終わる)と言う様にも使う。何れも生命に関係して居る。大和言葉でも「命」とは「息の内」が詰まった物で有ると言われて居る。
肺で行う呼吸を肺呼吸と言うが、全身のどの細胞でも酸素を取り入れ、炭酸ガスを出して居る。此も呼吸の1つで有って組織呼吸と言う。此等を其其、外呼吸、内呼吸と言う場合が有る。
肺呼吸の主役を成して居るのは、肺胞。此の肺胞がゴム風船の様に膨らんだり縮んだりする事に因って、空気を出したり、入れたりして居る。肺胞には、肺其の物にも膨らむ力が無く他動的には行われて居るが、肺を膨らませる力は胸郭を形成して居る外肋間筋と横隔膜の収縮に因るので有る。然し、肺には弾力繊維が有り、膨れた肺は此の弾力繊維のスプリングの働きと、胸郭の重さに因って縮むので有る。即ち、肺臓の運動は他動的な為、其処には運動神経が無い。唯、自律神経の枝が気管や気管支、肺胞に分布して居て、呼気量や吸気量を調節して居る。そして、深く息を吸い込むと肺胞は普通の時の倍位に膨らむ事が出来るが、此の時吸気を止めさせる信号が、肺から延髄の呼吸中枢に送られて来る。此の様にして吸気と呼気が御互いに上手く切り替えられながら行われるので有る。
呼吸は、呼吸中枢が1分間に16〜20回興奮する為に起きるが、其の興奮は血中に炭酸ガスが増えると呼吸が荒く成る。
肺には運動神経が分布して居無いだけで無く、痛みを感じる神経も来て居無い。其れが為に、肺結核に成っても、肺癌に成っても肺は痛いと言わ無い。唯、肺を取り巻く肋膜(胸膜共言う)には痛覚神経が分布して居り、其処は痛みを感じる。
呼吸の調節
筋肉を使う仕事をして居る間に、余分に必要とされる酸素の不足分を補給する為に、肺、心臓、及び、血管の働きは、様々の込み入った遣り方で調整されるが、其の様な調整は全て、仕事をして居る部分の需要を充分に満たし、其れでも不足すれば、酸素負債を払うのに充分な酸素が補給される様な仕方で行われる。中でも呼吸は、深く、速く成る。此の変化は、筋肉を働かせると、一番始めに現れる。非常に速く現れる変化なので、大脳皮質から来て筋肉の運動其の物を引き起こす神経の興奮以外に変化の原因は考え難い。詰まり、主な作用(筋肉の運動を指す)に伴って、自動的に出て来る言わば副作用で有る。其の後、激しく仕事をして居る時に、呼吸の量が増える(呼吸運動が、深く、速く成る)のは、血液中の炭酸ガスが増える為で有る。
仕事をして居る筋肉で乳酸が出来、此が燃えて炭酸ガスに成り、筋肉から出される炭酸ガスの量が増して、呼吸量の増加が起こる。筋肉細胞中の炭酸ガスの濃度が、リンパ液中の濃度因りも高く成ると、拡散圧が高く成り(即ち、広がって行く傾向が強く成る)、炭酸ガスはリンパ液の方へ拡散して行く。更に、同じ理由で、毛細血管を流れて居る血液中に拡散する。血液は、其の炭酸ガスを肺に運ぶので有る。肺に入ると血液は、小さな空気の袋、即ち、肺胞の極めて薄い壁の、細かい毛細血管の網目の中に広がる。肺胞は、樹木の様に枝分かれした呼吸器の一番小さな枝の先端に当たる。此の樹木の幹は血管で有り、枝は気管支で有る。
人の肺の肺胞を全部広げて、平らに繋げ一枚の板にしたとすると、約90uに成り、其の内65u以上が毛細血管で占められて居るだろうと計算されて居る。非常に広い面積が、血液と肺胞の内部とで起こるガス交換の為に提供されて居る。
肺胞中の空気に含まれて居る炭酸ガスの割合は、約5.25%で有る。静脈の血液で、過剰の炭酸ガスが肺に運ばれて来ると、肺胞の内部に対する拡散圧が高いので、炭酸ガスは血液から肺胞の内部へ出て行く。然し、此の現象は、ガスが血液から肺に入ろうとする傾向と、其の反対の傾向とが平行に達する迄しか続か無い。此の方法では当然、肺胞中の炭酸ガスの割合は上がり、其の結果、炭酸ガスは正常の静かな状態の時程多量に、血液から出て行く事が出来無い。其の為、血液は、普段因りも多量の炭酸ガスを背負って肺に入り、又、出て行く。此の炭酸ガスの拡散圧の高い動脈血が、取り分け脳の付け根に在る延髄の呼吸中枢に達する様に成る。呼吸中枢では、血液から働いて生じた炭酸ガスが拡散して出て行くのが妨げられるか、此の何方かが原因と成って、細胞の持つ炭酸ガスの量は高まる。此が刺激として作用する。此等の細胞は、呼吸筋に神経の刺激を送り、呼吸筋は一段と激しく運動し始める。肺の空気が入れ替われば、当然肺胞中に有る炭酸ガスもどんどん外に送り出される。此の状態が続いて、肺胞中の炭酸ガスの割合が、静かにして居る時の正常の値迄下がると、呼吸中枢の正常以上の興奮は収まり、静かな呼吸が再び始まる。
身体を満たして居る液質が、比較的一定に保たれる様継続的に行われて居る働きを自動的に調節する作用を例として、此の脳の精巧な仕組み程良い例は無い。此の仕組みは、其れ自身の状態を一定に保つ事に因って、身体の他の全ての部分を、酸性の老廃産物が溜まる事から防いで居る。肺胞の空気の炭酸ガスが、僅か0.22%増えると、肺の空気が入れ替わる量は100%増加する。
激しく筋肉を使って仕事をして居る人では、肺の換気量は、1分間6l〜60l以上に増える。此の事は、空気が気管支を非常に速い速度で出入りし、空気に因る摩擦も遙かに高く成る事を意味して居る。気管支の壁には、管の太さを調節する輪状の筋肉が有る。此等の筋肉は、小動脈の輪状の筋肉と同じ様に、交感神経系からの神経で調整されて居る。激しく筋肉を使って仕事をして居る時には、恐らく細気管支が休んで居る時因りも太く成って居るのだろうと考えられる。太くなれば、激しい運動に必要な大量の空気を出し入れする通路が広がり、必然的に摩擦は減る。
深く成った呼吸が肺の炭酸ガスを送り出して、肺(結果的には血液中でも同様)に炭酸ガスが溜まるのを防ぐと同時に、深い呼吸は過剰の酸素を送り込む。此の自動作用が働く結果、譬え身体を激しく働かせて酸素の消費が5〜10倍に増えたとしても、肺胞の空気中の酸素の割合、血液の拡散圧は、正常乃至正常因りも稍高い値に保たれて居る。
ガスの交換
酸素が余分に要求されると肺の1分間当たりの換気量は、恐らく6倍にも増え、心臓の拍出量は2倍に成る。又、心臓の打つ速さも倍に成り、動脈の血圧が上がって、活動の結果酸素を必要として居る場所の広がった毛細血管を、1分間に流れる血液の量は多く成る。
此の他に見事な仕組みが2つ有り、其の第1は、恒常性を保つ為に、或る作用の速度を高める又別の例で有る。即ち、肺と収縮して居る筋肉の毛細血管で行われるガスの受け渡しが容易に成るので有る。循環器系に起こる調節は、赤血球が一定の時間内に肺と筋肉の間を彼方此方と往復する回数を増やす方向に行われて居る。
毛細血管を流れる血液は、循環経路の他の如何成る場所を通って居る時因りも、遙かに遅いのだが、此は血液と組織の間で起こる物質の交換に必要な時間を作る為の仕組みで有る。循環の速度が増すと、他の場所と同じ様に、毛細血管を流れる速度も増す。此の事は、赤血球が、肺で炭酸ガスを降ろして酸素を積み込み、運動して居る筋肉では其の逆の事を行う為に用いうる時間が少無く成る事を意味するだろう。
炭酸ガスが増加したり、温度が高く成ると、赤血球が酸素を降ろす過程が速く成る。筋肉が繰り返し収縮して、炭酸ガスが増えるばかりで無く、熱も多量に発生して居る時には、此の様な新しい条件の為に、赤血球は酸素を因り速く、因り安全に萌出するので有る。
比較的軽い運動の場合ですら、酸素を放出する速さは、炭酸ガスの影響で2倍に成ると思われる。又、活動して居る筋肉の温度が上昇した為に生ずる影響の、此に付け加えられねば成ら無い。同時に、細胞は酸素をどんどん消費して居るので細胞に直接接して居るリンパ液には酸素が少無く成って居る。其の結果、血液からリンパ液へ向かって拡散の勾配が急に成り、拡散の速度は増す。筋肉の仕事が激しければ激しいだけ、赤血球が酸素を遊離する速度と酸素が細胞の中に入って行く速さと与える影響も大きく成る様、此等が平行して変化する関係に有る事は特に注意して於く価値が有る。こうして大量の血液が筋肉を流れ、其れ等は状況に即した方法で充分に利用されて居る。
酸素が赤血球から速く離れれば、其れだけ、血漿に於ける酸素の拡散圧は高く成るだろう。こうして、リンパ液から細胞へと、順番に因り速く移動して行く。此の一連の現象が起こる結果、細胞は各々が必要とする量に応じた酸素を受け取るので有る。
炭酸ガスと酸素は、肺胞中で互いに関連して居て、血液は肺の毛細血管で、比較的拡散圧の高い酸素と、比較的拡散圧の低い炭酸ガスに晒される事に成る。其の結果、毛細血管と炭酸ガスの壁を作って居る極めて薄い膜を通って、炭酸ガスは肺胞の中に出て行く。然し、同時に、出て行くのを助ける作用が働く。
酸素が肺胞から赤血球へ入り込む事が、炭酸ガスを追い出すのに一役買って、只、出て行く因りずっと速く、炭酸ガスは血液から追い出される。詰まり、循環する血液が折り返し点に達する度に、1つのガスが他のガスを追い出して、赤血球に出来た空席を占め、其の後同じ様に追い出される迄其の席に着いて居るので有る。身体の何処を探しても、此程興味をそそられる相互関係の現象は見出せ無い。
血液が肺を出て行く時は、譬え激しく筋肉を働かせて血流が速く成って居る時で有っても、酸素を満載状態の約95%、言い換えれば100pモの血液に約18pモの酸素を乗せて運んで行く。静かに休んで居る状態で、静脈血が心臓に帰って来た時には、100pモの血液中に14乃至15pモの酸素が含まれて居る。たった3乃至4pモの酸素が末端の毛細血管で放出されたに過ぎ無い。
多くの要因が働いて、活動して居る部分ではもっと沢山の酸素が放出され、心臓に戻って来る時には、譬え他が余り使われ無い部分から来た血液と混合しても、酸素の含有量は5pモ%(r%と同じ表現法。血液100pモ中に酸素5pモ)以下で有ると思われる。此の様にして、肺と欠乏の起こって居る組織との間を、赤血球が往復する回数の増加は、赤血球が運ぶ酸素の利用が高まる事で、何倍も有効な物に成って居るに違い無い。
必要に迫られた時、酸素の充分な供給を確保する為に驚くべき仕組みがもう一つ有る。即ち、筋肉が運動して居る間に、赤血球の数が突然多く成るので有る。此の現象は、特にバークロフトに因って明らかにされた物だが、人因りも下等な動物ではっきりして居る。
馬に5分間激しい運動をさせると、其の結果、1oモ中の赤血球の数は、20%増加する。此の著しい現象は、酸素の不足に対する生物の適応現象の中で、蓄えに救いを求める現象に似て居る只1つの物で有る。
筋肉の運動が激しく、そして、長く続けられると、ブドウ糖が肝臓の貯蔵から出されて、必要とされる有らゆる所に血液に因って運ばれて行く。出血に対する生物の反応を考えた時には、赤血球が沢山蓄えられて居る場所として、脾臓が特に目を引いた。交感神経−副腎系の作用が呼び起こされた時の様に、例えば、酸素が不足した時に必ず脾臓の筋肉が収縮するならば、中に入って居る赤血球は押し出される。
猫では、運動させると、脾臓の重さは26gから13gに減る。詰まり、特に赤血球を沢山含んだ液体が13g放出されたので有る。勿論、こうして押し出された赤血球は、必要とあらば直ちに酸素と炭酸ガスを運搬する。
1ヶ所に留まって動か無い身体の片隅に隠れて居る細胞への酸素の運搬が、恒常的に行われる様に、此等数多くの仕組みが、実に巧みに作られて居ると言う事は、取りも直さず、常に必要に応じた酸素の供給を維持する事の重要性を示す尺度で有る。
適度の労働を続けて居る時には、沢山の要因が不足を補う為に働いて、非常に効果的に酸素の充分な供給が保たれる事と成って居る。然し、労働が激しく、極端な場合には、供給量が要求量に追い付か無く成るだろう。
細胞には、不揮発性の乳酸が溜まり、リンパ液や血液の方へ拡散して行く。血液が、酸性とアルカリ性の中間の、中性に近い状態から外れる事は許され無い。
肺膿腫
1.女郎花(オミナエシ・秋の七草)の根を煎じて飲む。
肺出血
1.薺の全草を陰干しにして置き、其の煎じ汁を御茶代わりに飲用する。
2.槐(エンジュ)の花の蕾、又は、若い果実を煎じるか、紛末にして服用する。止血だ
けで無く、痛みも去る。花の蕾、若い果実に限らず葉、枝、根等総ての部分に薬効が有
る。
3.絞甲烏賊(モンゴウイカ)の骨を干し、隆起部分を削って煎じて飲む。
女郎花(オミナエシ)
オミナエシ科(秋の七草)
花言葉=親切。
別名=女飯(オミナメシ)、血眼草(チメグサ)。
生薬名=敗醤根(ハイショウコン)。
薬効=制癌、鼻血、浮腫、肺膿腫、胆嚢炎、婦人病(浄血、帯下)、腫れ物、解毒、目の充血、眼病。
薬用部分=根。
採取時期=秋。
調製法=天日乾燥。
成分=オレアノール酸を含む。
用法
制癌、鼻血、浮腫、肺膿腫、胆嚢炎、婦人病(浄血、帯下)、腫れ物、解毒=女郎花の根を煎じて飲む。
目の充血、眼病=根の煎じ汁で洗顔する。
料理
@若葉は茹でて御浸しにする。
A若葉を茹でて細かく切り、醤油に練り辛子少々を溶いて、胡麻をたっぷり使って和える。
B若葉を茹でて白和えにする。
道柳
和名=ミチヤナギ。
科名=タデ科。
薬効=胃痛、腹痛、駆虫薬、関節炎、リュウマチ、子宮・胃腸・肺出血、肺結核の後期治療、慢性呼吸器官の病気、胃潰瘍、傷薬。
タデ科の一年草。路傍の雑草で、高さ約30p、葉は短柄で長楕円形。7〜9月頃、白緑色で縁に紅色を帯びた2〜3oの小さな花弁を開く。全体を乾した物が生薬の扁蓄で、腹痛薬・駆虫剤に使用。ニワヤナギ。柳の様に風に吹かれて居る物も有れば、茎や枝が地面に張り付いて居る物も有る。
成分はケイ酸が多く、タンニン、ビタミンC、樹脂、植物粘質物、精油等が含まれる。此のハーブの採取は春の中旬から夏の終わり迄にする。雑草とは
言え、薬草の効能の点では重要なハーブです。胃の痛みを抑えるのに使って居た。成分の珪素が他の成分と合成して活性化し、関節炎に効能が有る。手足の指関節が変形して重度のリュウマチ性関節炎の患者には適切な食養療法に加え、道柳と補助的なハーブを併せて処方し治療する。2月位で素晴らしい効果が現れる。
子宮、胃腸、肺の出血に効能が有り、肺結核の後期治療や呼吸器官の慢性病に使用する。道柳と刺草、車前草、フキタンポポ等を併用して肺結核を治療する。レントゲン撮影で見ると、肺は増強して正常に成って居る。又、カモミール、銭葵、サルビアを適用して、其れに併用して杉菜や刺草で重症の胃潰瘍を治療する。此の様に、一種のハーブの効能も大切ですが、数種を併せて因り効果を高める方法も使う。
外用では傷薬として傷を癒着させる時に使う。30gの道柳を1Lの水で煎じて濾し、傷口を濡らすか、湿らせたガーゼで湿布する。内服するには1日3回に分け、空腹時に温めて飲む。
山の芋
ヤマノイモ科ヤマノイモ属の多年生蔓草
日本各地の山野に自生。塊根は長い円柱形。茎は細長く左巻きに他物に絡み付く。雌雄異株。葉は対生し長心臓形。夏、白色の小花を穂状に付け、花後、三稜翼を持つ果実を結び、又、別に「零余子」と言う珠芽を葉の付け根に生じ、此でも増える。塊根と零余子を食用。自然薯。山芋。□季・秋□。〈和名抄一七〉
山の芋とは里芋に対して名付けられた。長芋、捏ね芋、大和芋、伊勢芋、銀杏芋等種類が多く。総称して薯蕷芋(トロロイモ)共言うが、多少名称が入り交じって居る様で有る。擂り卸すと「とろりと」成る所から「薯蕷芋」と名付けられた。
長所
@擂り卸すと薯蕷芋と言われる様に、擂り卸すとねっとりして居り、一種特有の味が有る。そして、昔から薯蕷汁として御飯に掛けて食べる。薯蕷の本体はマンナンと言う蛋白質と糖分の化合物で、食べると精が付く。煮ても良い。蒲鉾や半片等の材料として用いられる。
A何れの種類も糖質、蛋白質に富み、ジアスターゼ(澱粉分解酵素)を大根の3倍も含んで居るので、消化を助ける。然も、含有されて居る澱粉は熱処理され無くても吸収の良い唾液のプチアリンで、分解可能なアルファ澱粉で有る。
B粘性質のムチンも含まれて居り、蛋白質の吸収を助けると共に、尿素分解酵素やサポニンも存在する。又、ドーパやドーパミンと言う交感神経系に作用する物質も含まれて居り、身体に興奮的に作用する。
Cカロリーが比較的高い他に、ビタミンCやビタミンB群も存在する。然も、アルギニンと言う子供の成長に必要なアミノ酸が含まれて居る。
Dムチンやアルギニンの他に、コリンやサポニンも含まれて居て、内蔵の機能を高め、精力の増強に働く。常食すれば、疲労回復は元因り、虚弱体質は改善され、病後の栄養補給にも非常に良い。
E漢方では、長芋の事を山薬と言い、糖尿病や滋養強壮に効く「八味地黄丸」の成分と成って居る。遺精(失精)、頻尿にも効果が有る。長期に渡る下痢にも良い。現代中医学では、脾や胃の機能を助け、肺や胃の機能を助け、肺や腎臓にも有益に作用するとして居る。
短所
@食物繊維は皮の儘食べ無い限り期待出来無い。皮には灰汁が多いが、天麩羅にすると良い。但し、此の灰汁にも制癌作用が有る。皮を剥く時は、出来るだけ薄く剥く事。
A慢性腎炎の人のカロリー源として勧める事は出来るが、カリウムの制限を必要と言う腎不全に陥った人には向か無い。
B山の芋や、銀杏芋は粘土が高く、糖質が多いが、細長い棒状の長芋は水っぽく内容物が薄い。
糯米 イネ科の一年生作物。
<栄養素・効用>
糯米は粳米に比べると、蛋白質や糖質、脂質が多いのが特徴です。ビタミン、ミネラル、食物繊維等は粳米同様に豊富にバランス良く含まれて居ます。独特の粘り気は脂質(澱粉)の組成に違いが有る為です。身体を温める作用が強く、血行を促し、冷え症を改善し、肺機能を高め、体力の回復に役立ちます。又、排尿を調整する作用が有る為、夜中に何度もトイレに行く人や夜尿症の子供には可成りの効果が期待出来ます。
<食べ合わせ>
夜尿症を治すには水分代謝を整え、排尿を抑止させる作用が必要です。身体を温めるのは動物性食品に多いのですが、中には体液を酸性化させ、慢性病の悪化や細菌の繁殖を招く事も有るので、身体を温める事だけを基準に食べ合わせるのは危険です。根菜類と一緒に食べ合わせる。
<食べ方>
糯米は可成りエネルギーが高く、消化に時間が掛かるので、食べ過ぎに注意する。幻の米と言われる糯米の一種黒米を利用すれば最高です。胃腸の働きが弱い人や、日頃から元気の無い人は、消化酵素のジアスターゼを多く含む大根卸等を付けて、消化を助けて遣る。
<食い合わせ>
糯米は排尿を抑える作用が強いので、尿の出難い人や浮腫の有る人が多食すると却って症状を悪化させる事が有る。便秘気味の人も多食すると便を固くして出難くして仕舞う。皮膚病や炎症等の病状を持って居る人は、身体を温める作用の為に症状を悪化させる可能性が有る。
<海老団子の糯米蒸し>
1.材料(2人分)
剥き海老1カップ、糯米玄米1/2カップ、サラダ油適宜。
@.薯蕷芋卸し50g、酒小匙1杯、生姜の搾り汁小匙1杯、塩小匙1/4杯、葛粉小
匙2杯。
2.作り方
@糯米は1時間以上水に浸し、笊に広げて乾かす。
A海老は包丁で叩き、@.を加えて粘りが出る迄良く練り混ぜ、一口大に丸める。
B250tの水を入れた圧力鍋に簀の子を敷き、其の上に布巾を敷き、糯米を塗した
Aを入れる。
C圧力鍋を強火に掛け重りが回ったら、弱火にして8分経ったら火を止め、自然冷却する。
垣通し(カキドオシ:多年草:草丈約5〜25p:花期4〜5月)
中国名:活血丹。
生薬名:連銭草。
学名:Glechoma hederacea。
var.grandis。
科名:シソ科(Labiatae)。
薬効:糖尿病・虚弱体質児。
【分布・生育場所】
日本全土の日の当たる路傍や山野。
【見分け方・特徴】
茎は四角く、全体に細毛が有る。初め直立して伸び、花が終わる頃、地面に倒れて蔓状と成って地を這い、横に伸びて節々から根を出して繁殖する。垣を通って繁殖するので、垣通しの名前が有る。
葉は対生し、形はほぼ円形で、大きさは直径2〜5p。葉縁は細かい鋸歯状、葉身を揉み潰すと芳香が有る。葉形が御金(銭)の様で茎が繋がって居るから、連銭草の名前が有る。花は唇形、淡紫色で1〜3個、葉の脇に付く。上唇の先は浅く凹み、下唇は上唇に比して長く成って居る。
【採集と調整】
全草を花の咲いて居る時期に刈り取り、水洗いして陰干しにする。
子供の疳を取り除く薬と言うので、疳取草の名も有る。
【用い方】
一日量10〜15gに、水0.5lを加えて、煎じながら約半量迄煮詰めた物を濾して、3回に分けて服用する。又、酒に漬けたり、直接新鮮な葉から絞った汁を服用する事も有る。
虚弱性体質の小児には、一日5gを煎じて服用させる。
【其の他】
ヨーロッパでも、利尿剤の他、気管支と肺の病気に広く用いられて居る。肺の障害には牛乳1lに、乾燥した垣通しを一握り入れて、沸騰させて就寝前に飲むそうで有る。
苺
バラ科の小低木、又は、多年草
苺と言う字は乳首の形をした実が成ると言う意味で有る。
長所
@新鮮な物を其の儘食用にするが、滑らかな舌触りと甘酸っぱさが良い。生食の他、ジュース、ゼリー、シャーベットの原料に成る。
AビタミンCが豊富で、其の供給源としては抜群に良い。
Bミネラルの中でもカリウムが多く、ナトリウムが少無いので、高血圧の予防に良い。
C食物繊維が多く、便秘を予防し、大腸癌の予防にも成る。
D「本朝食鑑」には、「無毒で、肺を温め、腎を益し、陽(男)を壮んにし、陰(女)を滋す」と有る。
短所
@ビタミンCを除いては、ビタミン類は多いとは言えず、赤い実をして居る割に、表面だけで、カロチンも殆ど無い。
A果質は痛み易く、新鮮さが直ぐ失われる。自己融解し、腐敗し易い為、長途の輸送に適さず、貯蔵し難い。此は、逆に消費者には新鮮な物が手に入ると言う点では良い。
農薬や寄生虫が心配な場合は、十分に水洗いすると良いが、其の時、御互いに擂れ合わ無い様にする事が大切で有る。そして、時間を掛けて洗わ無い事。洗浄には食塩水を用いると効果が有り、塩味は甘味を引き立てる。
B小量ながら爪哇薯の芽等に多い、ソラニンと言う毒物が存在する。
葱湿布の作り方
薬効=喉の痛み、肺、鼻。
葱の辛みは、肺、鼻、喉等に薬効が有る。硫化アリルの働きだけで無く、精油成分に因り粘膜を軽く刺激して、保護し、ビタミンA・B・C、に因り粘膜を強く保つ。
葱湿布は古くから家庭で用居られた喉の痛みの療法です。代用に絹綿を喉に巻いて、温める事で粘膜を潤し、痛みを和らげた時代が有ったが、葱には薬用成分が含まれて居る為もっと効果的で有る。
作り方
長葱の白い部分を長さ5p位に切り、其れを外側の皮を残す様に縦二つに切り開き、其れを10本位用意する。先ず2〜3本を熱湯に浸けてしんなりさせ、切り開いた側を喉に貼り付け湿布する。乾いて温かさが無く成ったら、葱を取り替える。3〜5分位で痛みが和らぐ。
黒砂糖葛湯の作り方
薬効=風邪、嚔、整腸。
黒砂糖には、肺を潤す、腸を調える、防腐する等の作用が有る。葛湯に因る体を温める作用と一緒に成り、熱っぽさも発散させてくれる。
作り方
小鍋に黒砂糖30g、葛粉35g、水90t程を入れ、良く混ぜ合わせる。特に葛粉は水に十分溶かして置く。此を極弱火に掛けて、葛粉が透明に成ったら、熱い内に飲む。
蓮根・大根汁の作り方
薬効=体内出血の全ての止血。
秋口に成ると毎年痰に血の混じる人が居る。大抵1回で止まる。肺に限らず、鼻血や吐血等、体内出血の全てに応用出来る。蓮根汁はビタミンC・Bが豊富で有る。大根卸は万病の予防薬で有る。
蓮根を100g見当で擂り、半量の大根卸に混ぜる。粕を片寄せ、汁だけを飲む。
白木耳のデザートの作り方
薬効=疲労回復作用、美肌作用、強壮強精作用、痔、胃潰瘍。
白木耳は銀耳(インアル)共呼ばれ、肺を潤し美肌を作る。貧血や産後の体力回復に用い、痔にも効果が有り、強壮強精をもたらすミネラル食品。豚足が動物性膠質供給の代表的存在とすれば、白木耳は植物性では最高で有る。カルシウム、鉄分等ミネラル群に富、植物性膠質をたっぷり吸収出来る。胃潰瘍や出血性の痔に効果が有る。
大振りな白木耳を1人1個の見当で、一晩水に浸ける。赤ん坊の握り拳大の物が小丼程に広がる。本来は漬け水は捨て無いのだが、水をしつこく取り替える。小鍋に湯を沸かし、楓糖を適宜、白木耳、枸杞の実を一掴み入れて煮る。
肺を潤し、肌に張りと透明感が出る。
薩摩芋
ヒルガオ科サツマイモ属の一年生作物、又は、多年草
中南米原産で、我が国には17世紀前半に、中国・琉球を経て九州に伝わり普及。茎は蔓性で、地下に多数の塊根を付ける。暖地では、秋、昼顔に似た淡紅色の花を開く。塊根は食用の他、酒類・アルコール・澱粉の原料、又、蔓と共に飼料とする。異称多く、唐薯(カライモ・トウイモ)・琉球芋・アメリカイモ等。漢名、甘藷(カンショ)。□季・秋□。
長所
@甘い芋で有る。揚げたり、蒸したり、煮たりと色々な料理に用いられると共に、里芋や爪哇薯と違い生でも食べられる。そして、廃棄する部分が殆ど無い。
薩摩芋の甘さは、澱粉が酵素β−アミラーゼで麦芽糖に変化する為で有る。従って、低温で長時間調理すると甘さが増す。薩摩芋は食べると太ると言う迷信が有る様だが。水分も多く(66%)、カロリーは高く無い。但し、飢饉時の「御助け芋」と言われた通り、代用食として意義が高い。台湾の田舎では、「五穀の頭」と言われ、産量も多く、乾燥させて貯蔵し年中御飯代わりに食べると言う。
AビタミンCが30rと多く、加熱しても壊れ難い(70%以上残る)。従って、一日の必要量(50r)を摂る事は容易で有る。皮は剥か無い方が良い。ビタミンは皮の下に多いからで有る。ビタミンCは過酸化物質の生産を予防し、老化、発癌の予防、美肌等効果が大で有る。
B食物繊維が多く、先ず、便秘を予防する。又、コレステロールや食塩の吸収を妨害し、結果として動脈硬化、高血圧を予防する。此の食物繊維は食べ過ぎても下痢を起こさ無い。皮は剥かずに利用する事。
Cミネラルが多い。カリウム、マグネシウム、カルシウム、燐、鉄、銅、亜鉛等で、貧血、味覚異常、高血圧の予防、骨粗鬆症等に有効で有る。
D癌を抑制する効果が有る。生の絞り汁を乳癌細胞の培養液に加えると、94.4%抑制されたと言う。更に、加熱した煮汁は、98.7%抑えたと言う。此は薩摩芋に含まれるヤラピンと言う物の中に有る。ガングリオシドと言う物質の為だと言われる。此のガングリオシドを加熱調理の際に逃がさ無い様にするには揚げると良い。もし、煮た場合は汁を利用する事。又、皮の下に多いので皮を剥かずに用いる事で有る。ヤラピンは、生の薩摩芋を切った時に出る白い液に含まれて居るが、此にも暖下作用(整腸作用)が有り、便秘に効果が有る。鹿児島県の川内(センダイ)周辺に癌が少無いのは、薩摩芋を良く食べるからだと言われて居る。
E「綱目拾遺」には、「中を補い、血を和し、胃を温め、五臓を肥やす。色白の者は、肺気を益し、津を生ず。稍肥り気味の者は、多食しては行け無い。良く気を塞ぐ。煮る時に生姜一片を加えれば大棗を加えた物と同じ効力が有る。紅葉を一緒に煮て食べれば脾血を理す」と有る。生姜と一緒に煮て食べると身体が温まる。
短所
@カロチンは殆ど無い。
A過食したり、バターを塗って食べたりしない限り、毎日でも食べる事を進めたい。おならが出ると言って敬遠する人も居るが、100g位迄なら大丈夫。食後1時間30分〜2時間後から出始める為、時間を調節して摂ると外出時の心配は無い。
B食べ過ぎると胸焼けがするが、皮の儘食べると良い。何れにしても一物全体食品を心掛けると良い。
C暖地の産物で有る為、寒冷に遭うと腐る。従って冬季の貯蔵は難しい。腐ると黒斑が出来苦しく成る。中毒する場合が有るので食べ無い方が良い。傷付いた部分が黒斑病菌に犯される為で有る。毒物をイポメアマロンと言う。
肺の病気を患う人は陰性タイプで有る。雑穀や豆類を3割程混ぜた玄米を主食に、根菜類の味付けを濃い目にして熱をしっかり加えた食事を行う。身体の(腸の)温まる食事を心掛ける。海藻、蓮根、牛蒡、人参、そして、芋類(特に里芋)をしっかり摂る。腹直筋、胸筋を鍛える運動を心掛け、気持ちの休まるハーブティーを飲み、風呂から上がったら腹部と胸部にオイル(聖士會館オイル)マッサージを行う。生姜湿布も効果的で有る。体力が無い時は週に2回程鯉濃を食べる。
「身体の浄化と回復」のビームライトバーコードと同時に使用されると効果的です。
肺のビームライトバーコード(1999.5.25.UP)
肺癌のビームライトバーコード(1999.10.15.UP)
肺癌 左のビームライトバーコード(2000.8.31.UP)
肺癌 右のビームライトバーコード(2000.8.31.UP)
肺 左のビームライトバーコード(1999.5.25.UP)
肺 左 上葉のビームライトバーコード(1999.5.25.UP)
肺 左 下葉のビームライトバーコード(1999.5.25.UP)
肺癌 左 上葉のビームライトバーコード(1999.7.4.UP)
肺癌 左 下葉のビームライトバーコード(2000.8.31.UP)
肺 右 のビームライトバーコード(1999.5.25.UP)
肺 右 上葉のビームライトバーコード(1999.5.25.UP)
肺 右 中葉のビームライトバーコード(1999.5.25.UP)
肺 右 下葉のビームライトバーコード(1999.5.25.UP)
肺癌 右 上葉のビームライトバーコード(1999.5.25.UP)
肺癌 右 中葉のビームライトバーコード(2000.8.31.UP)
肺癌 右 下葉のビームライトバーコード(2000.8.31.UP)
肺炎のビームライトバーコード(2000.5.10.UP)
肺気腫のビームライトバーコード(1999.10.15.UP)
<ビームライトバーコードに関しての注意事項は3月17日を再度御読み下さい。>
5月24日
健康食品
巷には健康食品と称する物が溢れて居るが、万人万色と言う様に其其の体質に違いが有る。あの人に効いたのだから私にも効くとは限りません。特に末期的な病気には色々な人が色々な物を勧めてくれるが、物には食べ合わせと言う物が有り、身体の中で良い方に効く場合と悪い方に効く場合が有る。又、品質の問題も有ります。3ヶ月服用して効果が無かったら其の健康食品は自分には効果が無いと思われて良いと思います。ビームライト測定では其の食品を左手掌に持って、右手を握り、力の入る場合は其の食品は自分には合うと判断されて良いと思います。其の反対に、右手に力が入ら無い場合は合わないと判断します。
聖士會館では、健康食品としての考え方は、身体を構築する基本的な物を勧めて居ます。スピルリナ、珊瑚草、ヤンノー、コッコー等です。スピルリナは身体効果率のばら付きが大きいので、聖士會館では「ハイリーナ(マンナンフーズ株式会社)」を取り扱って居ります。珊瑚草(アイリス株式会社)は純粉末を、ヤンノー、コッコー(有限会社 ツルシマ)も取り扱って居ります。此等はビームライト測定でも安定した高い値の身体効果率を出します。
里芋粉 (関連:手当法)
4月9日に里芋湿布と言う原稿を載せて居るが、相変わらず私に問い合わせが多いので・・・・・・。
「有限会社
ツルシマ」の里芋粉は、里芋が60%以上入って居るので、他社製品の10%台や20%台の里芋粉とは元祖だけ有って効果が違います。質問に多い牡蛎粉や珊瑚粉末が入って居無いのは、特に日本人は水分過剰の為に保水をする必要が無い。又、牡蛎粉や珊瑚粉に因って保温をして、里芋パスタを陽性にしてガスの吸収率を下げて仕舞うので混入されて居無いのです。末期的な病気の場合、蛋白質がガス化して里芋パスタに吸い上げられ、里芋と化学変化を起こす時に水が発生します。牡蛎粉や珊瑚粉末が混入されて居ますと、其の水が蒸発し難く成り、ガスの吸収をし難くします。
聖士會館では、里芋粉を練る時に酢を入れるのは、本来の里芋の陰性(里芋パスタは陰性の方が効果が有る)に戻す為と気触れ防止です。又、聖士會館オイルを患部に塗ってマッサージすると患部を温め、汗腺や毛穴を開かせます。其処で表面に上がって来た温かい陽性に成ったガスを陰性の里芋パスタが吸い上げる訳です。里芋パスタの外界に近い所は、通気性の良い紙や布で覆って居る為に温度はどんどん発散して行く傾向に有り、又、水分も蒸発し易いので、本来の里芋パスタの効果を高めます。皆さんからの御便りで「ツルシマの里芋粉を使用したら腐った匂いがします。」と有るのは上記の理由に因りどんどん毒ガスを里芋パスタが吸い上げて居る為です。効果が有るから匂いがする訳です。特に、動物性蛋白質の摂取が多い人には顕著に匂いが出ます。
5月23日
膝痛
二本足で立つ人間は、仙腸関節、股関節、膝関節、足関節、足根関節に体重と言う重みが常に掛かって居る。移動や屈伸と言う動作が日常の生活では多いので、蝶番関節で有る膝関節は可動範囲が大きい分仙腸関節の変位の影響をもろに受ける。常に体重と言う重みが掛かって居るので一度故障して仕舞ったら中中治ら無い。
膝は、体幹から伸びて居る。ですから、其の情報も伝達して居る。膝部の内側は体幹の腹側を現し、外側は背部を現す。膝の下部は、体幹の横隔膜上の疾患を現し、上部は、体幹の横隔膜下を現す。関節嚢にリンパ液が溜まって腫れた状態を俗に「膝に水が溜まる」と言うが、此の時は、腎臓も機能低下を来して居る。
変形性膝関節症・変形性股関節症
正常な関節は滑らかに動く。骨と骨が擦れ合う部分の表面を僅か5〜6oの厚みで覆って居る関節軟骨に因る所が大きい。内部は、水をたっぷり吸ったスポンジの様に組織がぎっしり詰まった構造に成って居る。だから弾力性が有り、跳んだり走ったりした時の衝撃も和らげてくれる。其れだけに痛む事も多く、多少の傷みは自然に修復されるが、時には関節軟骨が壊れる事が有る。其れが膝関節に起こると、「変形膝関節症」、股関節に起こると「変形性股関節症」と成る。
先ず、立ち上がったり歩き出したりする始動時に痛みが走り、一旦歩き出してしまうと平気に成るのが初期症状です。進行するに連れて、歩行中や階段の昇降時、特に階段を下りる時に痛む様に成る。最終的には四六時中痛みが続く状態に成る。
身体の警告として、
膝関節
@立ち上がる時や歩き始めに膝が痛む。
A冷房に当たると膝が痛む。
B寒い日や季節の変わり目に膝が痛い。
C階段の昇降時の特に下る時に膝が痛い。
D歩いて居る時、ずーっと膝が痛む。
E四六時中膝が痛い。
股関節
@幼児の頃に股関節脱臼の経験が有る。
A長い距離を歩いたり運動した後、股関節の外側が怠い。
B臀部や腿が鋭く痛んだり、重く感じる事が有る。
C長時間歩いて居ると、肩が上下に揺れて来る。
D足の爪が切り難い。
E胡座を繋く時等、股の開きが悪く成った。
F靴下が履き難い。
G和式トイレでしゃがむのが辛い。
H横に成っても痛む。
I尿が真っ直ぐ出無いで腿に伝ってしまう。
防已黄耆湯(ボウイオウギトウ)
肥満には大きく分けて二つのタイプが有る。一つは固太り、脂肪太りと言ったガッチリ型で、もう一つは水太りと言う白色ポッチャリ、ふにゃふにゃタイプの肥満で有る。ガッチリ型の肥満には大紫胡湯(緊張形)や防風通聖散(太鼓腹、のんびりタイプ)を用いる。
色白水太りで、筋肉が柔らかく、腕等を摘んで診ると、ふにゃふにゃして居る様な人で、疲れ易く、汗を掻き易い、体が重く浮腫み易い、膝関節に水が溜まったりする様な場合に用いるのが防已黄耆湯で有る。其の他、小便不利で下肢が浮腫みを来たし、膝関節の腫痛する者の諸症=腎炎、ネフローゼ、妊娠腎、陰嚢水腫、肥満症、関節炎、癰、筋炎、浮腫、皮膚病、多汗症、月経不順等。
此の様な太り方は中年以降の女性で運動不足の人に起こり易いが、防已黄耆湯が実に良く効く。防已黄耆湯が、皮下に溜まった水分をどんどん出してくれて、体が締まって来ると言った感じに成る。
膝の痛み
1.乾燥させた薇(ゼンマイ)の煎じ汁を御茶代わりに飲むと、腰の痛みを和らげ、膝の痛みにも効果が有る。
2.石蕗(ツワブキ)の生葉の揉み汁をガーゼ等に浸し、患部周辺を湿布する。
3.木天蓼(マタタビ)の葉、茎、実全部を風呂に入れる。
4.零会子(ムカゴ)を軽く潰して酢に浸けて貼る。零会子が乾いたら貼り替える。
5.五加(ウコギ)酒を1日盃3杯をめどに飲用する。
6.五加の葉・茎と干して煎じて飲む。
7.紅花の干した花を煎じて飲み、飲用後は風呂に入れる。
「身体の浄化と回復」のビームライトバーコードと同時に使用されると効果的です。
膝痛(左内側)のビームライトバーコード(1999.8.17.UP)
膝痛(右内側)のビームライトバーコード(1999.11.5.UP)
膝痛(水が溜まる)のビームライトバーコード(1999.5.23.UP)
<ビームライトバーコードに関しての注意事項は3月17日を再度御読み下さい。>
5月22日
歯
口を開いて見える部分を歯冠と言う。そして、歯は土を被ったコンクリートの中へ打ち込まれた杭の様な物で有って、土に当たる所が歯肉。そして、コンクリートに当たる骨の中に埋もれた歯の部分を歯根と言う。
歯は、其の構造が骨に似て居て、表面は硬く、内部は空洞に成って居り、歯冠部の表面はエナメル質と言い、歯の内で最も硬く半透明で白い。所謂白玉の部分で有る。歯根部の外部はセメント質と言う。両者の内部には象牙質と言う稍軟らかい黄色味を帯びた部分が有る。そして、最も内部は歯随と言う。歯随には血管と神経が分布し、顎の骨と連絡して居る。エナメル質は水晶に近い硬さが有り、鉱物硬度計で測定すると、其の硬度は6〜7、因みに、ダイヤモンドは10、鉄は4.5、金と銅は2.5〜3で有る。然し、エナメル質には生きた細胞は無い。唯、セメント質には歯根膜から栄養を受ける生きた細胞も含まれて居るが、全くと言って良い程、此の双方共自然治癒力が無い。即ち、「歯の病気は自然に治ら無い」ので有る。但し、思い掛け無い事故等で、ポキッと歯随迄折れて仕舞っても、其の歯全体が駄目に成ったと思い込み諦めて仕舞うのは総計だ。
歯は食物を噛み砕く為にのみ有りそうだが、其ればかりでは無い。確かに食物を噛み砕くと言うのが歯の最大の役目で有る。だが、歯は、攻撃とか防御の手段に使われる事も多い。又、発生をも助けて居る。
歯が病み、虫歯に成り、歯が抜けると、生活力の何割かが削減される。野山の動物に取っては特に其の現実は厳しい。歯が無いと食物が得られ無いばかりか、攻撃力が殆ど無く成って仕舞う動物も居る。犬や猫を見ても解る通り、相手に歯を見せて、憤りや敵意を表明する。猿では、闘争的な雄の方が、其の犬歯は雌因りも大きい。即ち、雄の犬歯は門歯因りも抽ん出て居て、其れと区別が付く。人間では男女に因る差が無い。此は、人間が因り平和な動物に進化?した証拠なので有ろうか?其の様な面からすると、八重歯とは、些か動物的な臭いがしないでも無い。事実、外国では悪魔や魔女、狼男等は、決まって八重歯を除かせて居る。此からすると、日本では「唇の間から八重歯が零れ掛かって居る」等と、其のチャーミングさを表現する為に用いるけれども、此の発想の差は何で有ろうか?八重歯と言えば、元々歯の脇に重成った様に生える歯の事だが、普通、八重歯に成るのは犬歯のみで有る。人間の歯では牙の事は此の犬歯を指す。従って、外国では、歯列矯正と称して、犬歯を手術で抜いて仕舞う事が多い。日本も其の様な時代に入りつつ有る。然し、不自然な事をすると間抜けや阿呆に成る。
最近は、食生活の乱れから、八重歯所では無く、歯並びが悪く成り、出鱈目に生えたのでは無いかと思える様な歯を持つ子供や、歯の欠損児も多く成った。此等の主な原因は、硬い物を食べず、前持って機械で擦り潰した物を好み、飲んだり、啜ったりする様に成った為で有る。
歯並びが悪く、歯の欠けた者は頭蓋骨の形も悪い。そして、其の中に入って居る脳味噌も正常な形をして居無い。頭脳の働きも歪で有る。歯の為だけで無く、知能の発育の為、真面に物を考える子供を育てる為にも子供は硬い物を食べさせる様にしなければ成ら無い。
歯は臼歯、門歯、犬歯と3種類に分けられる。臼歯は穀物や種子を擦り潰したり、搗いたりする歯で有って、臼に似て居るから名付けられた。門歯は口腔の門戸に当たる為に名付けられ、前歯共切歯共言う。此は野菜や果物等を食べる為の歯で有る。犬歯は糸切り歯共言うが、此は人間だけの事で、肉を噛み切る為の歯で有る。肉食動物の様に骨迄噛んで食べる事が無い為、段々門歯に近く成って居る。動物は歯の形や種類から、其の動物が肉食なのか草食なのかが解る。其れからすると、人間は穀物、野菜、果物、肉類と何でも食べられる事が出来る歯を適当な割合で持って居る。然し、生理学的に見た場合に雑食では無い。特に、日本人は胃腸の状態も牛や羊の物と良く似て居り、雑食性では無い事が解る。
臼歯の内、最も奥に在るのが親不知歯。学問上は第3大臼歯と名付けられて居る。最近は知恵歯共書くが、此は英語の訳で有る。昔は人生50年。親不知歯の生える頃には親が居無いのが普通だったから、其の呼び名が有ると言う。肉食を主体とした食事をする人には一生涯生えて来無い事も有る。
原始人因りも現代人の顎が小さく成って来たと言うのは確かだ。此は噛み方が少無い事と、軟らかい物を主として食べる様に成った結果で有る。其処で、歯の出生に過密現象を来たし、隙間が無く成ったので親不知歯が掛ける事に成った。そして、其処へ無理をして生えて来るから其の方向が可笑しかったり、生える際に痛みの原因に成ったりするので有る。
歯槽膿漏(歯周病)
歯の根を支え、顎の骨に結び付ける役割をして居るのが歯周組織で有る。歯茎は歯が顔を出す部分で、シャツの襟の様に折れ曲がって居るので、ピッタリくっ付いて居る様でも、折れ曲がって居る部分で0.5o程の僅かな隙間が有る。
虫歯(う蝕)は、歯の表面に溜まった細菌の固まり(歯垢)が原因と成り、歯垢の溜まり易い部位から起こる。虫歯は文明病で、砂糖の消費量の増加と共に増える傾向が有る。歯垢の中の等分を分解して乳酸を作る細菌と蛋白質を溶かす細菌とに因り、歯の石灰分と有機質が溶かされて虫歯が出来る。此の歯垢は歯槽膿漏の原因にも成る。部分成り全体に抵抗力が弱まると、歯と歯茎の隙間に細菌が溜まり繁殖する様に成る。そうすると此の隙間に、ウイルスと白血球が戦って死んだ死骸で有る膿が溜まり、病的歯肉叢が出来る。酷く成ると此の病的歯肉叢がどんどん深く成り、歯根の方へも細菌が侵入して来る。此の様な状態が歯槽膿漏で有る。
歯槽膿漏と言うのは、歯肉及び歯の周辺に炎症を起こす辺縁性歯周炎と、歯がぐらぐらするだけの病気で有る歯周症とを総括した病気だと考えられる様に成って来た。
昼間は常に唾液が流れて居て、細菌を洗い流す。自浄作用が有る訳で有る。しかし、歳を取る程唾液の分量は少無く成る。鼻が詰まり口で呼吸をする人は、口内が乾燥して自浄作用が低下する。屡々御茶を飲んで口内を潤すのも良い。
糖分の消費が多い程虫歯が多いと言う理由は、糖分が多いと口内の細菌が増殖するからだ。昔は硬い炒り豆や沢庵をポリポリ囓ったりする事が多かった。しかし、最近は御菓子も食事も柔らかい物が多く成って来た。柔らかい食物や甘い物物は粘着性が高く、口内が汚れ易い。歯槽膿漏が増えて来た背景には、こうした食生活の変化が有ると言える。近年、日本食が見直されて来たが、玄米食や漬け物には食物繊維が豊富だけでは無く、良く噛む事に因る歯の洗浄効果が有る。
歯槽膿漏は歯肉炎から始まる。歯肉が赤く腫れ、歯ブラシを使ったり、林檎を囓ったりすると出血する様に成るが痛みは殆ど無い。放って置くと歯肉から歯が剥がれ、其の間に隙間が出来て、其処から膿が出る様に成る。膿が出ると粘液が粘り、嫌な味がし口臭が起こる様に成る。そして、段々と歯が弛み、動く様に成って硬い物が噛め無い様に成って来る。更に進むと歯が傾いたり、歯の間に隙間が出来たりして歯並びが乱れて来る。大抵の場合自覚症状が無い。朝起きたら口の中がべとべとする、水を飲んだらヒャッとする位口中に熱を持つ、嫌な味がする、口臭が有ると言った症状が有れば要注意。可成り進んで居ると考えて良い。此の時期は、歯の根を支えて居る歯槽骨が吸収され始めて居る。歯槽骨の吸収が進行するに連れ、歯肉が低く成って歯が伸びた様に見えて来る。歯肉は桃色から赤、赤紫色、青紫色に変化する。風邪を引いたり、妊娠したり、過労で疲労困憊に成ると炎症が急性化し、歯肉の中に膿が溜まり、病気の進行を促進する事が有る。歯槽膿漏は、知ら無い間に始まり、ゆっくり進行する。一度掛かると治療しない限り進行し、自然に治る事は無く歯が抜ける迄続く。
歯槽膿漏の発生には、全身の抵抗力が低下し、体調が悪く成る事が関係する。糖尿病、肝機能障害、栄養失調、胃腸の病気、内分泌の病気、ビタミン欠乏症、白血病等の血液の病気、慢性の伝染病等で細菌に対する抵抗力が落ちて来ると悪化し易く成る。全身状態を改善し、体力、抵抗力を付ける事も大切で有る。
歯を磨いたり、歯茎をマッサージするのは塩で十分で有る。塩水や塩番茶で嗽をするだけでも予防効果が有る。
糖尿病に伴う歯槽膿漏には八味地黄丸が良い。貧血気味、疲れ易く、衰弱気味の人には補中益気湯、十全大補湯等で体力、免疫力を付ける事が有力で有る。歯肉の腫れ始めには、葛根湯、歯肉の腫れ痛み一般には桂枝五持湯(ケイシゴモツトウ)が良く用いられる。
歯固め
以前、幼児の歯固めには、始めの内は御しゃぶり昆布、そして、慣れて来たら根昆布を適度な大きさに切り噛む様にすれば良い。昆布は、滋養分に富む優秀なアルカリ性食品で、ヨード・カルシウム・ビタミンA・鉄分を多量に含んで居り、又、新陳代謝を助けて体内の毒素を排出する上に、歯や骨を強くし、老衰を防ぎ、毛髪を美しくする効果が有るので、呼吸器疾患や腺病質の人に効果が有る。更に、海藻は消化機能を良くし、造血・浄血作用が有り、便秘・肥満・糖尿病・動脈硬化・高血圧・健脳・整腸・制癌の効果も有る。
息が臭う
先ず、歯の間の汚れを取り、総合的にビタミンを摂る。クロロフィル(葉緑素)と亜鉛の多い食品を摂る。
葱、韮、玉葱(生食)、大蒜等を多めに摂取する。
虫歯
虫歯で死ぬ事は先ず無い。しかし、自然治癒が無いし、病状は進行する。
特に子供の虫歯は、発育期の健康に影響が有るだけで無く、後から生えて来る永久歯の形成にも影響を及ぼす。又、子供の歯の健康は妊娠中の母胎の健康状態と授乳に因って左右されるので、妊娠中及び授乳期と3歳迄の身体の基本が出来る頃迄は、母子共に食生活を正す事が大事で有る。
歯が痛くて、虫歯に成ったら、結局は歯医者に治して貰うしか無いのだが、夜中に痛んだりして急に治療して貰え無い様な時は、先ず歯の痛みを止めなければ成ら無い。
一番簡単な方法は、枇杷葉エキスを直接患部に湿布すれば殆どの場合1回で痛みが止まってしまう。
両足の陥谷と患側で、上顎痛の場合は迎香、下顎痛の場合は沢田流の温瑠に米粒を貼り其の上から押圧すると痛みが止まる。
合谷、湧泉、曲池を痛んで痺れる位に押圧する。其れでも止まら無い時は最も痛い歯茎の部分を針の様な物で突いて出血させると良い。
漢方薬では、葛根湯や立効散を良く用いる。虫歯では無く、歯が浮いて痛む様な時には葛根湯が特に良く効く。立効散も割に良く効き、口に含んで痛む所に薬が回る様にゆっくり服用する。葉だけで無く、歯茎や口の中の腫れや痛みにも効果が有る。又、歯を抜いた後の痛みにも良い。
歯槽膿漏
虫歯に成ったら、其の部位が自然に充填される事は無いが、歯槽膿漏は再生力の有る組織の病変だから、適切な治療を行えば、元通りに快復する。だが、歯槽骨の破壊・吸収が起こる程重症に成ると快復は非常に難しく成る。従って予防するのが最良の対策で有る。しかし、生理機能に与える影響を防ぐには、外からの処置では限界が有る。歯槽膿漏は全身病で有る。
口内の粘膜と言う物は、血液性状が悪化してホルモン分泌に著しい失調が起き、身体の防衛力が低下すると異常が起こり易い。例えば、抗生物質やホルモン剤を連日多量に用いると、舌や頬の内側の粘液がドロリと落ちる場合が有る。軽度の場合は口内炎が起こったりする。歯槽膿漏も、其の様にして起こる病気で有る。
肝臓病、糖尿病、内分泌障害の時に歯槽膿漏は起き易い。血液中にクエン酸が過剰に成り、骨や肉が溶け易い状態に成る為で有ろう。勿論、クエン酸含有量の多い食品を摂る事が行け無いと言う訳では無い。食生活全般が、新陳代謝の歯車を混乱させる物に成って居る事が問題で有る。だから、クエン酸だけが異常値に成って居るのでは無く、ミネラル欠乏やホルモンの失調等色々な要素が絡まって歯周組織の弱体化を招いて居る。
歯槽膿漏を引き起こす条件として、血液性状の悪化で有る。要するに、血液を汚す食生活に有る。
歯肉の発赤と腫れと言う見掛け上の変化はほぼ此だけに留まり、徐々に内攻する変化は、ずっと進行してから歯肉の退縮が見られる様に成る。此の様な単純な症状の内側で大変な変化が起こるので有る。健康な歯肉は、表面に蜜柑の皮の様に小さな凸凹が見られ、ピンク色をして、全体が硬い感じに成って居る。最初は表面に炎症が起こり、次第に深部に進行して行く、すると歯肉中に在る繊維の一部が破壊される。此の繊維は歯と歯肉をしっかり接着させる役目を果たして居る。更に悪化すると、歯根膜の破壊が始まる。歯根膜は台座で在る歯槽骨に歯をしっかりと固定させる働きをして居る。此の様に成ると、歯槽骨が歯肉側から吸収されて、歯肉と歯の間に隙間が出来る様に成る。林檎を囓って出血するのは此の様な時で有る。歯槽骨は1度吸収されると、以後どんな治療法を行っても、殆ど再生されず、歯がぐらぐらしたり、噛み砕く力が弱まったり、歯が抜け落ちて仕舞う。此等の事が終始静かに進行するのが歯槽膿漏の特徴で有り、怖い所でも有る。
歯槽膿漏の自己診断
@歯茎がむず痒い。
A朝起きた時、口がネバネバする。
B歯ブラシを使った時、歯茎から出血する。
C歯茎が暗紫色に成る。
D歯が弛んで硬い食物が噛み難い。
E歯茎から膿が出る。
F口臭が強く成る。
G歯がグラグラ動く。
歯槽膿漏を根治させる為には、動物性蛋白質の摂取を止め、血液の浄化を図る事が先決で有る。酸毒化した血液を急速に浄化させるには、酵素が大いに役立つ。一方、質の良い赤血球を増産して、軟弱な組織細胞を健全化させて行く事も大切で有る。其の為には玄米を主食にし、胚芽成分をたっぷりと補給する必要が有る。食物は、充分に咀嚼して食べる事も重要で有る。良く咀嚼すると、歯周組織に適度の刺激が加わり、其の機能を健全化させる効果が有る。其れ以上に、充分な咀嚼に因って、食物成分が効率良く吸収されるから、体質改善の効果も其れだけ早く現れる。此の点からも、玄米を粒食する事の意義は極めて大きい。茄子の蔕の黒焼きの粉末は、歯槽膿漏に卓効が有る。
肉、牛乳、卵を止める。動物性蛋白質は腸内で異常発酵を起こし、血液を汚して、歯茎の組織を崩れ易くする。そして、白砂糖を止める。ミネラルを浪費して、歯根を溶け易くし、歯周組織を弛める。
食物は充分に咀嚼して食べる。歯周組織に適度な刺激が加わり、組織を引き締め、強化する。又、胃腸の消化活動を助け、食物の有効成分の吸収・利用を高める。玄米菜食に切り替える。雪の下の生葉を丸めて噛む。繁縷を乾燥して粉末にして自然塩を混ぜ、歯と歯茎を磨く。大根卸の汁に自然塩を加え、患部に塗るか綿花に染み込ませて湿布する。蜂の巣を粉末にし、其の粉で歯を磨く。H草茶を飲む。パセリ、ピーマン、菠薐草、牛蒡、玉葱、檸檬を積極的に摂る。
歯槽膿漏・虫歯
歯槽膿漏とは、虫歯が無くても歯肉が炎症を起こし、歯肉から膿が出て、歯槽骨が吸収され、歯がグラグラして来る。口腔内の細菌、歯垢、歯の隙間に食べ物が入ったりする事等が炎症の原因で有る。此うした細菌の汚れを洗い流してくれるのが唾液で有るので、日頃、良く噛む習慣を付ける必要が有る。又、人参と林檎の基本ジュースは、唾液分泌を助けるし、歯槽膿漏の大元の原因で有る血液の汚れを綺麗にしてくれる。
<治療>
@歯茎の血行を良くする事が一番の治療法。余り力まず、歯ブラシを軽く持って1回に最低5分、一日3〜4回ブラッシングすると良い。最初は血や膿が出て来て驚くが怯まず続ける事。
Aブラシの上に普通の練り歯磨きを乗せ、其の上に茄子の蔕の黒焼きを付けてブラッシングすると、歯肉の血行を良くし、歯肉を引き締める。
B苺には、歯肉を引き締める作用が有るので、苺を砕いて歯ブラシに乗せて磨くか、苺を食べる。
C人参、林檎、蕪(又は、パセリ)の葉を基本に、緑黄野菜を混ぜて野菜ジュースを作って飲む。
蕪の葉はカルシウムを多く含み、歯や歯肉を強化する。又、パセリは、口腔の浄化作用が有る。
歯肉
歯は上下の顎の骨に杭の様に埋まって居るので有るが、其の骨の口腔に面した表面は、結合組織と結膜で覆われて居て、此処を歯肉と言う。硬くて多少の機械的刺激に対しても痛みを感じ無い。
顎の骨には歯槽と言う深い凹みが有る。此処に歯の根の部分が突き刺さって居るので有る。そして、歯槽と歯根との間には歯根膜が有り、両者を硬くくっ付けて居る。歯槽が始まる歯肉の部分は少し外に飛び出して居るが、此は歯肉因り上方や下方の粘膜を保護するのに役立って居る。
歯と歯の間に食物の滓が挟まると細菌の絶好の住処と成る。此の隙間に溜まって居る物が歯垢と言う。其の1gの中には微生物が10の11乗、即ち1千億匹も居る。口中の唾液にしても1ml中に菌が4〜55億も居る。正に口の中は細菌の巣と言える。其れでも口の粘膜は傷付いて居てもなかなか化膿しない。其の理由は新しく分泌されて来る唾液には強い殺菌力が有るからで有る。又、其れ等の菌が御互いに牽制し有って居るからで有る。だが、時には歯肉が炎症を起こす場合が有る。此を歯肉炎と言う。不快な痛みと共に出血し易く成り、此が酷く成ると歯と歯肉との間にポケットが出来て、其の中に食物の滓が入る等して炎症が慢性化し、延いては歯根や顎の骨迄冒す様に成る。此が歯槽膿漏で有る。勿論放置して置くと歯が抜けて仕舞う。そして、35歳以上の人の歯が抜ける最大の原因が歯槽膿漏で有り、其の最大の原因は甘い砂糖で有る。
歯ブラシや歯磨き剤を用いて歯を磨か無ければ虫歯に成る物だろうか?鳥獣や江戸時代以前の人は歯を磨いて居無い。其の時代には歯ブラシや歯磨き剤が無かったのだが、古代人や江戸時代の庶民には殆ど虫歯が無かった。確かに朝起きる成り歯を磨か無いと口中が粘り、何か異常さを感じて気持ちが悪い。江戸の庶民に比べると、武士階級は歯槽膿漏や虫歯に苦しんだ。例えば、武田信玄は歯槽膿漏に悩み、伊達政宗は69歳で亡く成った時犬歯の他の歯は全て無かった。其れに比べると、徳川家康は歯が丈夫だった。麦飯や玄米飯を好んで食べ、暴飲暴食を慎み、色欲を節制したからだと言われて居る。
歯痛
1.小豆の粉末で痛む歯と歯茎を擦ると痛みは難無く治まる。
2.里芋湿布を痛む方の頬に貼る。
3.茄子の蔕を塩漬にし、此を黒焼きにしてから粉末にし、患部に擦り付ける。
4.葱の白根を噛み締めて居るだけで痛みが止まる。
5.自然薯を卸し唐辛子の粉を混ぜて、痛む部分の頬に貼ると卓効が有る。乾いて来たら、新しい物と貼り換える。
6.塩漬の山桃に水を適宜に加えて煎じ、其の汁で度々嗽をすると、酷い歯痛にも著効が有る。
7.木耳(キクラゲ)と荊芥(ケイカイ)を等分に煎じた汁で、度々嗽をすると、特効が有る。
8.少量の塩を布で豆粒程に小さく包み、糸で結んで、此を痛む虫歯の空(ウツ)ろの中に詰め、痛い歯で噛み締めて居ると効が有る。又、塩と灰(灰の方を少し多くする)を混ぜて歯に結める方法も良い。
9.牛蒡の実を炒って粉末にした物を飲むと歯痛が止まる。
10.歯が浮いて痛む時には、白い粒胡椒一握りを二.五合(45Oml)から三合の水で煎じ、此を数回に分けて飲む。但し、胡椒は香辛料の一種で有るから、過剰に用居ると発散作用が強過ぎて、かえって気血を損じて体を弱める事になる。虚弱者や成人が長期間続ける事も好ましく無い。
11.梅肉エキスを薄めて患部に貼る。
12.独活の根を乾燥させ煎じて飲む。
13.車前草(オオバコ)の生葉を潰して痛む歯で噛み絞める。
14.串柿の黒焼き粉を歯茎に付ける。
15.柿の未熟実の擂り卸し汁を水で薄めて嗽をする。
16.河原蓬の濃い煎じ汁で嗽を繰り返す。
17.菊の葉の絞り汁を付ける。
18.きささげの葉を乾燥して、其の濃い煎じ汁を口に含んで居ると痛みが和らぐ。
19.桑の葉を塩で揉んで痛む歯に塗る。
20.牛蒡の葉に塩を加えて良く揉み、泥状にして患部に貼る。
21.牛蒡の種子を煎じ杯1〜2杯を飲みます。
22.里芋を擂り卸し、小麦粉に酢を混ぜて練り、患部に貼布する。乾いたら新しい物と取り替える。
23.爪哇薯の皮を剥いて擂り卸し(小麦粉と生姜を混ぜても良い)、酢で練って貼る。
24.茄子の漬け物を噛んで居ると楽に成る。
25.繁縷(ハコベ)の生の葉を潰して噛み絞める。
26.松葉を4〜5本ずつ噛み絞め、滲み出る葉汁る飲む。又、松葉を刻み、鍋で煮詰め、表面に浮いた油精分を掬い取って飲む。
27.山椒の果実を酢で煎じた汁で嗽をする。
28.石蕗(ツワブキ)の生葉の揉み汁を脱脂綿等に浸し、患部周辺の歯肉を湿布する。
29.梔子(クチナシ)の実を陰干しにして、20個程をカップ2杯の水で煎じる。とろ火で30分間。ウイスキー色の濃厚液を飲む。始末に負えない口腔の不快症状が、飲んで居る間にみるみる引く。重症でも一日で治る。酷い症状が消えても、油断し無いで、暫くは梔子液の嗽を続ける。
30.五加(ウコギ)酒を1日盃3杯をめどに飲用する。
31.五加の葉・茎と干して煎じて飲む。
32.沢蟹味噌を和紙に延ばして、患部上の顔面に貼る。
33.大蒜スライスを患部の頬に貼る。
34.枇杷葉エキスを直接患部に塗る。
歯並びが悪い、噛み合わせが悪い、歯が生え揃わ無い(数不足)と言うのは、成長期迄の食生活の乱れに原因が有ります。好き嫌いが多く、良く噛ま無い子供に多い。其の様な子供は運動バランスが非常に悪いし、姿勢も悪い。顎関節は非常に狂って居り、噛む力が非常に弱い。脊柱の狂い、そして、仙腸関節の狂いは大きい。出っ歯はビタミンB群の摂取量が少無い。食生活を正し、良く噛むと言う事を実行すれば小学生の内なら未だ多くは修正される。
歯は削ったり抜いたりしたら2度と再生し無い。歯医者は多いが、真実を知る歯医者は殆ど居無い。本物を探すか我慢するしか道は無いので有る。良く「歯医者に歯石を取って貰いに行く」と言う話を聞くが、歯石とは有る様にして有る訳だから多くは摂るべきでは無い。食物が上手く噛め無く成ったり、食物が口中で噛み下される時に不愉快な擦れ合う音がしたり、食物の味が鈍感に成ったり、胃腸に不調を来したりする。
「身体の浄化と回復」のビームライトバーコードと同時に使用されると効果的です。
歯のビームライトバーコード(1999.5.22.UP)
歯茎のビームライトバーコード(1999.5.22.UP)
口蓋のビームライトバーコード(1999.5.22.UP)
顎関節のビームライトバーコード(1999.5.22.UP)
歯痛は耐え難い物・・・一番効くのは枇杷エキスを直接痛む歯に付ける事です。虫歯に成って仕舞ったら基本的には歯医者に診て貰った方が良い。但し、本物の歯医者で無いと駄目だ!破落戸の様に一杯居るそこら辺の歯医者では大切な歯が壊れて仕舞うだけだ!
歯痛のビームライトバーコード(2000.1.27.UP)
虫歯のビームライトバーコード(1999.10.14.UP)
歯肉炎のビームライトバーコード(1999.10.14.UP)
歯槽膿漏症のビームライトバーコード(1999.10.14.UP)
<ビームライトバーコードに関しての注意事項は3月17日を再度御読み下さい。>
フッ素
歯のエナメル質を強くして、虫歯を予防する効果が有る。歯が悪く成ると、消化器系に影響が出る等、内臓の健康にも密接に繋がって居る。歯を虫歯から守るフッ素は、健康の維持にも必要なミネラルです。
人工合成物質のフッ化ナトリウム、フッ化カルシウム(天然の物質)の構成部分。虫歯に成るチャンスを減らすが、取り過ぎると歯の色が変色する。RDAは定められて居無い。
医師や歯科医師に処方され無い限り、余分に摂っては成ら無い。フッ素添加の水道水で料理しても、テフロン加工の鍋で料理しても、食事に含まれるフッ素の量は著しく増える。
<効果>
@虫歯を減らす。
A骨を強くする。
<欠乏症>
虫歯。
<沢山含んで居る食品>
フッ素の添加された水道水、魚介類(特に丸ごと食べられる小魚)、茶(特に番茶)。
<毒性>
一日当たり20〜80r以上摂るのは良く無い。良く解って無いが身体に変調を来すと言われる。歯の色が変色する。
<敵>
アルミニウムの鍋。
肉類
人間に最も近いヒトニザル科の哺乳類は殆ど肉を食べ無い。例えば、オランウータンは果実、特にドリアンを好み、木の葉や芽、卵等を食べる。ゴリラも植物質しか食べず、野生のセロリや竹の子も食べると言う。唯、チンパンジーの食物は、主に果実や木の芽を食べ、昆虫の他動物も食べるが、小形の物だけで有る。
人間は雑食性と言われて居る。然し、歯の並びや歯の形からすると、大形の牛や豚と言う動物を食べる歯では無いし、量的にも、犬歯は4/32(子供は4/20)しか無く、大きな獣肉の肉を食べる事の出来る歯は持って居無い。そう言う点からすると、原始時代は寧ろ、植物系の採取生活をして居た物と考えられる。
我が国に仏教が伝来したのは538年の事とされるが、我が国には長寿の為に肉食を否定すると言う教えが有った。江戸時代に入ると、徳川幕府は庶民に対し肉食を禁じた。此の理由は、肉を食べると性質が荒く勢力的で、獰猛に成り、戦闘的と成る為、世の中は喧騒に成ると言う。其れを未然に防ぐ為に肉食を禁じたので有る。立案者は禅僧の天海だったと言う。然し、将軍自らは「薬食い」と称して牛肉の味噌漬けを食べて居た。近江牛の肉の味噌漬けが井伊家から将軍に献納されて居た。「薬食い」とは、差詰め現在の「薬膳」で有る。所が、一般庶民の間でも、江戸時代中期頃から馬肉を食べる風習が鹿児島や熊本から始まったと言われる。そして、明治の中頃からは、馬の刺身も食べる様に成った。肉食の習慣はヨーロッパ人に習ったので有ろう。豚は元野生の猪が飼い慣らされた物で有るが、現代でも中国では豚の事を猪と書く。そして、猪の事を野猪と言う。「豕」とは猪や豚の総称で有る。だから、「家」とは其の豚小屋の事に成る。
鳥類の肉に付いては「日本食品成分表」には、鶏の他、家鴨、鶉、鴨、雉、七面鳥、雀、鳩、珠鶏鳥等が掲載されて居るに過ぎ無い。鶏は南方の熱帯地方に原種が棲息して居ると言われるが、我が国では太古から飼育されて居り、鶏が活躍する「天の岩戸開き」の神話は良く知られて居る。其の鶏肉と共に鶏卵が今や日本人の貴重な食品の1つで有る。
長所
@蛋白質と脂肪の安易な供給源で有る。又、カロリーも高く、其其の鳥獣の肉には特有の風味が有るので、好き嫌いは有るとしても一般に人気が高い。
A動物性蛋白質は、一般に植物性蛋白質に比して必須アミノ酸が多く、タンパク価(プロテインスコア)が高い。
必須アミノ酸とは、生命の維持、発育に無くては成らぬアミノ酸で、ロイシン、イソロイシン、リジン、メチオニン、フェニールアラニン、スレオニン、トリプトファン、バリンの8種類を言う。もし、此の8種類のアミノ酸が必要量と同じか、其れ以上の割合で含まれて居れば、其の食品のタンパク価は100で有る。
B肉類にはビタミンB群が多い。特に豚肉にはビタミンBが豊富で有る。肝臓を始めとする内臓には種類を問わずビタミンBも多いが、ビタミンB・Bも多く、又、ビタミンA・D・E・K等も含まれる。ビタミンAの製剤で有る肝油は勿論肝臓から採る。
ビタミンBは悪性貧血を予防するビタミンとして登場したが、赤血球の生成、蛋白質の合成に必要なビタミンで有る。特に、肝臓に貯蔵されて居るビタミンBは、最も有効で有る。
C肉類や其の内臓にはミネラルも多い。特にカリウムと燐、そして、鉄、亜鉛、銅。其の他、人間に必要な微量元素が有る。
D肉類には、コレステロールが多量に含まれて居る。特に内臓に多い。コレステロールは、副腎皮質ホルモンや性ホルモンの材料に成る。但し、動脈硬化症の原因にも成る。
E肉類を食べると、身体が温まる。此には豚肉因りも牛肉の方が効き目が有る。
F漢方や現代中医学では、肉類には胃腸の働き(分泌や運動)の機能を補い助ける力が有り、筋肉を強くし、浮腫を取って尿の出を良くするとして居る。此等の事は、必須アミノ酸の不足から来る栄養不良を動物性蛋白質が解消する事で説明が付く。
「本草綱目」には、牛肉に付いては「小便の近い物や涎の出る者を治す」共有る。特に、鶏肉や家鴨の肉は貧血や虚弱体質を治し、産後の体力補強に効果が有るとされる。牛肉等因り消化が良く、鉄分やビタミンBが多い為で有ろう。羊肉に付いては「身体を温め、虚弱や冷えを癒す他、乳汁の分泌を良くする」と有る。
G猪肉は、牛肉や豚肉、鶏肉と違い、昔から、精力増強に即効性が有るとされて居る。
H内臓料理(臓物=もつ料理)には、色々な利点が有る。漢方には「類を持って類を補う」と言う考え方が有る。肝臓料理には肝臓を補い、腎臓を食すると腎臓病に効果が有ると言う物で有る。
事実、中国では肝臓病患者には肝臓病製剤が用いられて居り、糖尿病の治療には膵臓が用いられて居る。肝臓を治す時に、普通の肉(筋肉)に含まれて居る物質(其の物質の比率)因りも、肝臓に含まれて居る物質(其の物質の比率)を用いる方が、早くて便利で有ろうと考える事は、誰でも理解し易い所で有る。
短所
@欠点は過食に因る物で有り、肉類を食べ過ぎると痛風に成る。痛風とは、身体の蛋白質が分解される過程で出来る尿酸が、尿への排泄を上回って血中に異常に増加し、遂には針状の結晶と成って出現し、耳殻や関節軟骨の周囲、そして、関節嚢等に溜まる病気で、強い炎症を起こす。又、関節に痛風結節が出来、針で刺された様な激痛を覚える病気で有る。唯、其れだけで無く、痛風は高尿酸血が基に有る為、尿酸は関節ばかりで無く腎臓や心臓をも害し、更には高血圧や糖尿病も併発する事が多い。
昔は、我が国には痛風等無く、医学書にはヨーロッパの王室に見られる病気で、帝王病と迄名付けられて居ると書かれて居た。
痛風の治療は、言う迄も無く、肉食を避ける事。特に核蛋白質(プリン体の多い、所謂美味しい食事)を制限し、野菜と海藻、水分を十二分に摂る事で有る。肉食、アルコールを避け、カロリーを制限する事。断食も良い。
A肉類には、動物性脂肪(飽和脂肪酸、コレステロール)が多く、過剰摂取は動脈硬化を引き起こし、血管の老化を早め、心筋梗塞や脳梗塞の原因に成る。又、コレステロール性の胆石も見られる。コレステロールは特に臓物(肝臓、腎臓)に多い。肉類の過食は、此の他、高コレステロール血症や脂肪肝の原因と成る。
B脂肪の過剰摂取は糖質(澱粉)の過剰接収と違い、其の分解にビタミンB、メチオニンと言った、発癌毒の分解に必要な物質が減り、癌に対する抵抗が落ちる。
C疫学的調査に因ると、高脂肪食は、大腸癌、膵臓癌、腎臓癌、膀胱癌、乳癌、子宮癌、前立腺癌、白血病等の原因に成ると言う事で有る。
Dハムやソーセージと言う燻製品には、ベンツピレンと言う発癌物質が含まれて居る。ハムやソーセージを作る場合、鋸屑を燃やして燻す訳だが、750°位に成るとベンツピレンが出来る。同様な理由から、焼き肉や焼き鳥等は問題で有る。焼き肉にはベンツピレンの他、トリプPと言う発癌物質も有る。
E特に輸入の牛肉は、牛に成長剤を与えて飼育して居るので、其の害は肉を食べる人間に迄及んで居ると言われて居る。
F馬刺、牛刺し、鹿刺しと最近のグルメ思想も手伝って、益々生肉を食べる風調に有るが、此等は屡々寄生虫肝蛭を媒介する。此の事を知れば、牛の生肝を食べるのは恐ろしく成るで有ろう。無鉤条虫と言う腸に感染する寄生虫も生の牛肉食が問題で有る。
G肉類にはビタミンCやカルシウムは殆ど無く、燐が多く、食物繊維は無い。
H豚肉の色は餌に因って決まると言われて居り、残飯を食べさせると赤く成ると言う。色はピンクの物が良く、余り白いのも鮮度が落ちた古い物なので避ける事。更に古く成ると今度は逆に黒ずむ。
鶏肉の鮮度も色で見分ける事が出来る。黄色っぽい程新鮮で、古く成ると白ちゃけて来る。肉は一般に鮮度と味は比例しないが、鶏肉は別で有る。
I人間が雑食性で有るとは言え、ヒトニザル科の食生活からとすると、人間は肉食する事(特に獣肉を食べる事)に因って、本来天から授かった寿命を縮めて居るのかも知れ無い。
「よく聞け常の 食い物は ゾロは幸い 鱗魚(ウロコイオ) 次なり鳥は 火(ホ)が勝ちて ほとんど罷る灯(トモシビ)の 掻き立て油 減るごとく 火(ホ)勝ち命の 油減る 誤り御手(ミテ)の 肉食(シシハ)めば 肉固(シシコ)り縮み 空肥えて 身の油減り 毛も枯れて やがて罷るぞ」・・・・・・。(『完訳秀真伝』)意味は、常食とすべきは、田畑の作物(ゾロ)で、鱗の付いた魚は次に良く、鳥肉を食べると殆どが死に、獣肉に至っては間違っても食べては成ら無い、早く死ぬ。
5月21日
婦人病
女性は、肩凝り、頭痛、目眩、耳鳴り、動悸、息切れ、神経痛等の痛み、痔、生理不順・生理痛・・・・・・等の不定愁訴を持って居る人が多い。此の内少無く共2つ、多くて5つ位の症状を呈する人が殆どで有るが、時には全ての症状を有し、不快な毎日を送って居る人も居る。病院で此だけの症状を訴えると、自律神経失調症とか、更年期障害とかの診断をされ、治療はホルモン剤、精神安定剤と言う事に成る。此うした諸症状は、漢方で言うと一元的に解決が付く。
女性は、概して冷え症だし、ブヨブヨと水太りの人が多いが、「下半身が冷える」と言うのも特徴で有る。下半身が冷えると、血や熱や気が上昇して来て、動悸、息切れ、顔の発赤・発疹、イライラ、不眠、吐き気、咳、口内炎・・・・・・等、上半身に向かう症状のオン−パレードに成る。此を昇症と言う。症状が上に向かうと、下に向かう症状で有る降症、詰まり、排尿や排便が十分で無く成り、乏尿(又は、頻尿なのに尿量が少無い)や便秘に成る。又、下半身は冷えて居るので、水分が溜まり、卵巣膿腫に成ったり、「冷え」の為硬く成り、子宮筋腫や子宮癌が出来て来る。因って、女性特有の病気の対策としては、水分を摂り過ぎ無い、下半身を冷やさ無い、身体を冷やす陰性食品を摂ら無いと言う事に集約される。
<治療>
@セロリ、パセリ、人参、芹・・・・・等セリ科の植物は、血行を良くして古血(血の道症)を除く作用が有るのでしっかり食べる。
Aプルーンは中国の古書に「古血を除く果物」として登場する。
B小豆や黒豆は、便通を良くし、排尿も良くして血液の浄化をしてくれるので、黒砂糖で煮て食べる。
C大根葉は、血行を良くし、婦人病に効く。干した大根葉を刻んで、御飯と一緒に炊いて食べても良いし、味噌汁に入れても良い。
D胡麻は、造血作用と浄血作用が有るので、胡麻塩を御飯に振り掛けて食べるか、黒酢に其の半分の黒胡麻を入れて、1ヶ月放置した後、毎日スプーンに2〜3杯飲むと良い。
E人参、セロリ、緑黄野菜を基本とした野菜ジュースを飲む。
F下腹部に生姜湿布を毎日風呂上がりに施すか、大根干葉湯に浸かると良い。
G足湯か、半身浴をするか、塩風呂や蓬生姜風呂に入り、身体を温める。
H里芋パスタを下腹部に貼るのも、各種婦人病に奏効する。
卵巣
女性に月経が始まったと言う事は、子供を産む能力が出来た事を意味する。最初の月経を初潮と言う。此の様な立派な学術用語が有るにも拘わらず、生理と言う曖昧な言葉が使われたり、メンス等と外国語を用いる事も多い。
古代ローマ人は月経の事をメンセス、即ち月と言った。中国にも月経と言う言葉は古くから有り、月水共言う。女性の月経は満月の様に毎月きちんと現れる所からそう呼ばれたので有ろう。大和言葉では、月の物、月役、回り(メグリ)、月の障り等と言う。
12〜13歳から15〜16歳に成ると男の子は男らしく、女の子は女らしく成って行く。此の時期を思春期と言う。女性には初潮と言う時期が有る。此の様な女らしい特徴の事を二次性徴と言う。一時性徴とは性器其の物に関する物で有って、胎児には既に現れて居る。そして、生理学的に言えば、二次性徴を支配して居るのは性に関するホルモンに他成ら無いが、女性では総括して女性ホルモンと言う。其の内、最も重要な物は卵巣で造られる卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)で有る。エストロゲンの根源はエストラス。此は「発情期」と言う意味で有って、ギリシャ語の「針」とか「狂暴」と言う言葉から作られた。性欲が現れ、狂い始める時を動物では発情期と言う。人間でも、精神分裂症等は、此の思春期から徐々に発病すると言う点は興味深い。又、エストロゲンの分泌が高まると、皮下脂肪が付き、骨盤は広く成り、乳房が発達し膨らんで来る。
下垂体から分泌される卵黄刺激ホルモンに因って、卵胞が成熟すると、其処から卵子が飛び出す。其れが排卵で有る。此の時、卵胞は破れ、出血し(赤体)、次いで、脂肪の様な黄色い黄体に変わる。其処から分泌されるホルモンがプロゲステロンで有る。此は妊娠を支持するプロと言う意味から名付けられた。実際に此のホルモンに因って、子宮の内膜に妊娠の準備が整えられるので有る。黄体が出来ると、女性の腹筋が軟らかく成るが、此も勿論黄体ホルモンの為で有って性周期と一致して居る。女性の腹壁は月の内半分ずつ軟らかく成ったり硬く成ったりする。此は、妊娠して腹が大きく膨らむと言う機能と関連して居るので有る。妊娠すると黄体は「妊娠黄体」に変わる。妊娠しないと、子宮内膜は剥げ落ちる。此が月経で有る。此因り黄体は白体へと変化する。従って、成人女性の卵巣には月経の回数だけ白体が在る事に成る(但し、1回の月経に卵子1個が排卵するとは限ら無いから、月経の回数以上の数は在る事に成る)。其の周期が平均28日で有る。月経前は、化粧乗りが悪く、女性の犯罪が多いと言われて居る。又、やたらと其の辺を片付けたがる者も居る。
経口避妊薬とは、此の卵胞刺激ホルモンと黄体ホルモンの混合物に他成ら無い。月経周期の5〜7日目から20日間連続して服用すると排卵(→月経)が抑えられ、ほぼ100%避妊効果を発揮するので有る。然し、此の薬剤には、色々な副作用が有り、問題は多い。失敗すると生まれて来る子供に影響が無いとは言え無い。
乳腺に於ける乳の生産と管理は、黄体ホルモンと、2種類の下垂体ホルモン(プロラクチンとオキシトシン)で行われて居るが、此等のホルモンに、生産が刺激され、乳が出て来る間は、月経が止まる。然し、そうした小休止とは別に、美しき人生の春、そして、生産の夏に続いて、人生の収穫を楽しむ秋が訪れる。其れが、更年期と言うので有ろうか?
更年期と言う医学用語は、ラテン語では、クリマクテリウムと言う。此は、梯子の横棒とか階段と言う意味に由来して居て、更年期は人生の必ず通ら無ければ成ら無い階段で有り、厄年をも意味すると言われて居る。昔、ギリシャ時代の占星師達は、人生に於いて7年目事に厄年が遣って来ると信じて居た。然し、更年期は大抵平均42歳から49歳頃に遣って来る。閉経期共言う。幅は35〜60歳と言うから個人差は大きい。矢張り、動物性蛋白質主体の食事を摂って居る者は、閉経期は早く遣って来る。
初潮からして、女性の月経は約30年間続く。此の間、妊娠しなければ、卵巣では約400個の熟成卵が造られる事に成る。もし1回妊娠して出産、授乳と、10ヶ月〜20ヶ月間月経が止まれば、其れだけ熟成卵の排出が少無く成る。然し、授乳中に妊娠して「年子」が生まれる事も有る。でも「年子」は決して激励出来る物では無い。其れは、母体(特に子宮)は未だ完全な状態に戻って居無いと考えられる時に受胎するからで有る。発展途上国の或る種族には、子供が産まれてから3年間は、次の子供を産ま無いと言う風習が有るそうだが、見習うべき事で有る。
実際は、何個かの卵子が一度に熟し始めるので有って、其の中の1個だけが完成品と成り、他は変質して仕舞うのが普通で有る。唯、時偶2個とか其れ以上に成熟する場合も無い訳では無く、其れが双生児とか、特に、排卵誘発剤を使った時等の5つ子が生まれる原因に成るので有る。
更年期は此うした卵巣が持つ機能の低下と言う事で始まり、先ず月経が不規則に成る。そして、精神的に憂鬱に成ったり、興奮したり、気が変わり易く成ったりもする。記憶力の低下する者も居る。目眩、動悸、耳鳴り、逆上せ、顔の火照り、発汗等も訴える。此うした肉体的精神的症状を、更年期症状と言う。人生の凋落を実感すると言う心理が、そうした症状に輪を掛ける事も有ろう。此を思秋期と言う。又、更年期とは多少詩的な表現をすれば、壮年期の終わりのほろ苦い充実感と疲れが最高潮に達する時と言う事が出来る。女性は此因り、第3の人生を歩み始める。
卵巣の働きが弱って来ると、下垂体から性腺刺激ホルモンが若い時の5〜6倍も余計に分泌放出され、弱った卵巣に鞭打つので有る。だが、疲れ切った卵巣にはもはや往年の活力は無く、卵巣は30歳頃の半分近くにも萎縮して仕舞う。此は女性の宿命で有ると共に人間の宿命でも有る。此に比べれば男性の精巣の目方は40歳頃最大と成り、70歳に成っても1割程度しか縮ま無い。此の点からしても、更年期を過ぎた女性には、既に子を産む力は無いのに対し、男性は70、80歳に成っても子を孕ませる力を持ち合わせて居る。
子宮
大和言葉では、子袋と言う。名の通り、子が宿る所で在る。西洋梨を逆様にした様な形をして居て上下の長さが約7p、幅は広い所で4.5p。上の方から底部、体部、頸部を区別する事が出来る。底部の左右には卵管が開いて居る。そして、靭帯と名付ける帯で支えられ、膀胱や直腸等と共に骨盤内に納まって居り、正常な物は、前傾、前屈の状態に有る。後ろへ反り返った物を子宮後屈(後屈症)と言う。稀に正常因り強く前に屈んだ様に成った物も有る(強前屈症)。
子宮は発生学上、卵管の一部が変化した物で、其の壁は厚い筋層(平滑筋)から出来て居り、内部は空で有り、内面は、子宮粘膜で覆われて居る。其の粘膜には繊毛が生え、此の毛は常に稲穂が風に靡く様に膣の方へと動いて居る。従って、精子が、闇夜の子宮内を通り卵管へ入る為には、此の毛が林立する中を進撃しなければ成ら無い。恐らく此の時、何億も居る精子の殆どが、其の毛の運動に逆らい切れずに落伍して、元気な物だけが卵子の待つ卵巣の近く迄行き着き、蜜月の旅を勝ち取るので有る。
子宮筋腫とは、子宮の筋層に出来た腫瘤、即ち、一種の瘤で有るが、良性で有って、時には、発育が止まったり、自然に治ったりする事が有る。筋腫の為に死ぬ事は滅多に無い。唯、稀に悪性化して子宮肉腫に成る事が有る。月経時の出血が多く、不正出血が続き、其の結果として貧血や心臓障害を起こし易い。此を筋腫心と言う。又、治療しないで放って置くと、小児の頭位にも大きく成る物が有る。こうして超特大に成ると、内臓を圧迫したり周囲の臓器と癒着する事も有るので、そう成ってからでは治療には時間が掛かる。然し、子宮筋腫は自然に縮小する事も多く、特に、食養療法は効果が有る。然し、何と言っても子宮の病気で恐ろしいのは癌で有る。勿論子宮癌も他の臓器癌と同様、其の原因は多岐に及ぶと考えられるが、子宮癌患者の90%以上は動物性蛋白質を主に食事をして居り、加えて、乳製品(特にヨーグルト等の発酵乳)を毎日の様に摂取して居る。特に、動物性脂肪が問題で有る。牛乳のカロリーの50%以上が動物性脂肪で有る。又、堕胎や早期に断乳をした女性に多い。女性に出来る癌の内1/3が子宮癌で有って、然も、頸部に出来易い。予防には、極力動物性蛋白質の摂取を控え、副食には根菜類中心のビタミンAを含んだ食物を多く摂り、衛生的な生活をする事。
子宮筋腫
30〜40代の女性に比較的多いのが子宮筋腫で、癌や肉腫と異成り、其れ自体では生命の危険の無い良性の腫瘍で有る。子宮の平滑筋や結合組織が、異常増殖して瘤を作る物で有る。筋腫芽や小さな結節は40〜70%の女性に診られるが、此が発育して拳大に成るには何年も掛かる、20代では少無く、30〜40代に成ってから出て来る。筋腫が発生して来る部位で症状や危険度が異成る訳だが、子宮体部が最も多く、約90%を占め、子宮頸部、子宮膣部にも出来る。
子宮体部筋腫では、子宮内膜の直ぐ下に出来る粘膜下筋腫が最も厄介で、子宮内側の方へ大きく成って行く為、月経が長引くとか、出血量が多く成るとか、不妊の原因に成る事も有る。又、出血の為貧血を来たし、動悸や息切れを起こす事も出て来る。子宮の筋肉層内に出来る筋層内筋腫では、月経痛が激しく、流産し易い。出産時に陣痛微弱と成ったり、弛緩出血を起こして産婦の死亡事故に繋がる事も有る。子宮頸部の筋腫では、大きく成って近くの膀胱や直腸を圧迫する事が有る。
漢方薬では、小さな物で有れば、桂枝茯苓丸、桃核承気湯等の駆お血剤(古血を下す薬)が良く用いられ、小さい物で有れば、内服するだけで筋腫が消滅する事も有り、更年期近くの婦人では、種々の症状が軽く成る事も有る。其の他、患者の状態に因り使い分けする。但し、筋腫が拳大以上の物は漢方薬だけでは無理で有る。
筋腫の時には子宮出血が多く、月経時に可成り多く出血する。其の様な時には乾燥した蓬10g位を1回量として煎じて飲む。
子宮内膜癌
妊娠しなかった場合、子宮内膜の一部が剥がれて出て来るのが月経で有る。所が、子宮内膜を保護するエストロジェンと言う女性ホルモンが過剰に働き、古い内膜が排出されずに厚く増殖して行く事が有る。其れが内膜増殖症で有る。進行すると子宮内膜癌に発展する確率が極めて高い。
子宮内膜癌は見付け難い部分に出来、然も子宮内は無痛と言う事も有って自覚症状が少無く、内診は抵抗が有る等の条件が重成って、受診、発見が遅れがちで有る。又、腹部の中心で有る為に前後の膀胱や直腸に移転する確率も高い。此も膀胱炎や痔と思い込んで発見が遅れ易い。
子宮内膜癌は、初潮が早い、閉経が遅い、高齢迄妊娠、出産の経験が無い等、エストロジェンに晒される期間が長く成る程発生率は高く成る。そして、乳癌と同じ様に肥満とも大きく関係する。
動物性蛋白質や脂質、乳製品(特にヨーグルト)の多い食生活を行って居ると、脂肪細胞の中で男性ホルモンの一部がエストロジェンに変化する。脂肪細胞の多い肥満症の人は十分注意が必要で有る。其れに過度の肥満は排卵を抑え、抗エストロジェン作用の有る黄体ホルモン迄も減らして仕舞う。
身体の警告として、
@月経の時期では無いのに出血が在る。
A不妊症。
B普段から何と無く下腹が重い感じがする。
C月経不順で有る。
D閉経後10年以内に少量の出血を見た。
Eトイレの後残尿感が有る。
F月経痛が酷い。鈍痛が続く。
G月経血の量が多い。
H排便時に肛門から出血する。
胎盤
日本では、昔、竜の落とし子を干物にして、安産の御守りにした。其れも勿論雄で有ったで有ろう?其の訳は、竜の落とし子の雄は、人間の男に絶対出来無い事を遣って退けるからで有る。竜の落とし子の腹には、育児嚢と言って、子を育てる袋が在り、産卵期に成ると、雌が其の袋の中へ卵を産み付けて行く。卵の口を通る時、雄の出す精子が懸けられて、所謂受精卵と成る。其れから40〜50日すると孵化し、子供が産まれる。
人や猿、犬、牛と言った動物は、分類学上真獣類と言う。此等の動物は、卵は産管の途中の袋の壁にへばり付いて、発育する。其の袋とは勿論子宮の事だが、其の卵を取り巻く羊膜の一部が特に変化して子宮の内壁に食い込んだ物が胎盤で有る。鳥類の様に卵を産む物には子宮が無い。然し、子宮が無い変わりに、産管は卵の殻を作る機能を持って居る。胚から胎児に掛けて子宮内(生体内)で育つ動物の事を胎生動物と言い、鶏の様に卵殻内で或る程度発育する物を卵生動物と言う。所が、哺乳動物が全て胎生では無い。昔、オーストラリア大陸にはカモノハシと言う卵を産む動物が居る。
昔、秦の始皇帝が不老長寿の薬を求めて、蓬莱山に使者を送り、探させたと言う話は良く知られて居る。其の蓬莱山は富士山だとか那智山だとか言われて居るが、兎に角、不老長寿の薬は手に入れる事が出来ず、使者は帰国した。然し、其の後、臍の尾こそ不老長寿の薬で有ると言う事を発見したと言う。
乾燥した臍の尾は、今も中国では漢方薬として民間に伝えられ重宝がられて居る。そして、現在の中国でも臍の尾ばかりか、乾燥した胎盤を売って居る所が有る。朝鮮では、胎盤を瓦の上に乗せて火で炙り、大病人に食べさせると、其の病が治ると言う習慣が民間に残って居る。同様の習慣は西洋にも有る。此の様に、洋の東西を問わず、臍の尾や胎盤が、古くから世界の各地で民間療法に用いられて居る。然し、何故日本人だけが、箪笥の奥に仕舞い込んだり神棚に供えたりして居るのだろうか?此は、生まれた子が将来、もし、大病に罹ったら、此を煎じて飲ませれば病は治ると言う古くからの言い伝えの精神面だけを残し、実行面が忘れられたので有ろう。
注射薬として製品化された「ラエンネック」の名で市販されて居る胎盤漿と言う薬は、主に肝臓病に効くとされて居るが、他にも、有効に効く場合が多い。特に、瘢痕性疾患には良く効く。例えば、外傷性癲癇等。胎盤には、人体の中に見出される全ての物質が含まれて居ると考えられて居り、ラエンネックとは、胎盤を脱脂、加水分解して蛋白質の抗原性を無くした物で有る。
出産すると、後産として出て来るのが、羊膜と胎盤で有る。此の後産は人間は食べ無いが、動物は食べて仕舞う。此を食べて始めて乳汁が良く出ると言われる。胎盤は人間では3ヶ月で完成し、胎児が発育するに連れて大きく成る。そして、最終的に直径15〜20p、重さ500g位に成る。此の胎盤の繊毛には無数の血管が有るが、其れは、母体の子宮内壁の血管と、胎児側の血管で有る。然し、此の両方の血管は、唯、絡み合って居るだけで、血漿の交流は有る物の、血球の受け渡しは行われては居無い。即ち、母の血と胎児の血は厳密な意味では混ざら無い。唯、何らかの原因で、胎盤が傷付き、胎児の血液が母体に入る事が有ると、新生児重症黄疸の様な重い病気を引き起こす。そして、胎児と胎盤を繋いで居るのが、他成らぬ臍の尾(臍帯)で有る。此処には、1本の臍帯静脈と2本の臍帯動脈が通って居る。静脈には母体から送られて来た栄養分や酸素がたんまり含まれた静脈血が流れて居る。そして、動脈には、胎児の老廃物や炭酸ガスが含まれて居り、此等を母胎側へ送り届けて居る。即ち、胎児と言えども、母体とは直接繋がって居らず、羊水と言う池の中に臍帯と言う綱を便りにして浮かんで居るに過ぎ無い。胎児に取っては正に「臍の尾」こそ、「命綱」其の物で有る。
桂枝茯苓丸(ケイシブクリョウガン)
冷え性には大きく分けて2つのタイプが有る。冷え性で、小便が近く、膀胱炎を起こし易い様な人は虚証(陰性)で、当帰芍薬散が効く。此に対して、割合に体力の有る人は、足が冷えると顔が逆上せ、便秘がちで生理は早めに来る事が多く、生理痛も前半に来易い。此の場合は実証(陽性)の冷え性で、桂枝茯苓丸が良く効く。
桂枝茯苓丸は美肌剤とも言われ、染み、雀斑、面皰等が取れ、色が白く成る等美容効果が有る。
桂枝茯苓丸は古血を取る薬で、月経痛、月経不順、子宮内膜炎、子宮筋腫、子宮内膜症等種々の生理のトラブル、更年期障害の他、打ち身、捻挫、面皰、染み、痔、種々の内出血、肝臓病、眼底出血、脳出血、乳腺炎、紫斑病等の血液の病気、高血圧、動脈硬化等の治療に男女を問わず広く応用されて居る。
美容の目的には、よく苡仁を併用すると良い。
子宮筋腫
伊勢海老の殻と梔子(クチナシ)の実を、其其黒焼きにして混ぜ合わせ、此を一日一回、4〜5gずつ白湯で服用し、毎日続けて居ると驚くべき卓効が有る。
子宮内膜炎
1.苺の花期の葉、茎を乾燥し、煎じて温服する。
2.荒布で腰湯をする。
3.大根干葉で腰湯をする。
4.無花果の干葉で腰湯をする。
5.里芋パスタを下腹部に貼る。
6.爪哇薯パスタを下腹部に貼る。
7.通草(アケビ)の果実、茎、葉を干して煎じて飲む。
8.目弾き(益母草:ヤクモソウ)の干した茎葉、根の上の方10gを毎日煎服する。
9.紅花の干した花を煎じて飲み、飲用後は風呂に入れる。
10.柿の葉茶を飲む。
木耳 キクラゲ科。
<栄養素・効用>
木耳の60%強は糖質ですが、ビタミンB・B、ナイアシン等のビタミンB群が多く、ミネラルもカルシウム、燐、鉄分、カリウム等が豊富に含まれて居る。此等の成分の相乗効果に因って齎される血液浄化作用は、高血圧や動脈硬化、心臓病に効果が有るだけで無く、生理不順、生理痛、不正出血、子宮筋腫等に効果を発揮する。又、ノンカロリーで食物繊維も多い為、ダイエットや便秘の解消にも良く、貧血対策としても優れて居ます。
<食べ合わせ>
芹や韮等の臭いの強い野菜に多く含まれて居る含硫化合物には、発癌抑制作用や消炎作用、止血作用、血液循環を促す作用が強く、木耳との食べ合わせに優れて居ます。又、芹等に含まれる精油成分や芳香成分、蓮根等に含まれるタンニン等も良い。
<食べ方>
木耳には味は有りませんが、コリコリした歯触りが命です。15分位水に浸けて戻し、柄を摂り、水を切って使う。其れでも硬い時は熱湯を掛ける。
水に戻すと量が大幅に増えるので注意する。調味料や香辛料、炒め汁、煮汁等で味付けをする。
<薬効>
木耳には白木耳と黒木耳が有り、白木耳は強精強壮、美肌作り作用が強く、老人性の喘息等のしつこい咳や痰を切り、血管を丈夫にし、出血の予防に役立ちます。一方、黒木耳はミネラル分に富み、コレステロールに除去や利尿作用が強く、老化防止にも効果を発揮する。
<木耳と蓮根のスープ>
1.材料(2人分)
木耳2g、蓮根80g、油揚げ2枚、刻み浅葱大匙1杯。
@.椎茸昆布出し2カップ、酒大匙1杯、塩少々、胡椒少々。
2.作り方
@蓮根は薄い半月切りにし、塩水にサッと潜らせる。
木耳は戻して食べ易く切る。
A@.を火に掛け、3p幅に切った油揚げと@を加え、蓮根に火が通ったら器に盛り、
浅葱を散らす。
月経痛(月経困難症)
月経痛の程度は人に因って様々だが、酷い人は胃痙攣の様な激痛に悩まされる人も居る。原因は、内臓下垂と其れに伴う骨盤の変位、何らかの病気が原因の物と2つに分けられる。
剥がれた子宮内膜が子宮内部に溜まると、其れを排出する為に子宮が収縮する。排出が困難に成れば成る程、子宮の収縮力が強く成り痛みが強く成る。
若年期は子宮頸部が細くて長く、然も子宮口が狭いので、子宮内膜を押し出そうとする力を強める。年を取ったり性経験を重ねるに伴い、子宮頸部は短く成って子宮口も広く成るので、月経痛も軽く成って行くのが普通で有る。
病気が原因と成って居る場合は、子宮内膜症を起こして居る場合が多い。此は、剥がれた内膜が体外へ排出されず、主に卵巣に逆流してしまい、卵巣にどんどん溜まって行く病気で有る。其の原因は、子宮筋腫、細菌、クラミジア感染等の多くの病気が考えられる。卵巣内に内膜が溜まるとチョコレートクリームの様に成り、進行するとブルーベリーの様な小さな塊が卵巣や子宮の外壁に出来る。膀胱や腸の癒着が始まると子宮は動か無く成り、月経痛も酷く成ってセックスの時にも痛みを感じる。放置して置くと最後には腫れた卵巣が破裂してしまう。
身体の警告として、
@年と共に痛みが酷く成って来た。
Aセックスの時、下腹が痛み、苦痛。
B鎮痛剤を飲んでも効か無い。
C月経の間中痛みが続く。
此の様な場合、病気が原因で有る。
子宮痙攣
1.大根卸しに一割位の卸し生姜を加えて熱湯を挿し、熱い内に飲む。
子宮病
1.靫草(ウツボグサ)の花穂、葉、茎を煎じて飲む。車前草、どくだみを加えるとより効果的で有る。
2.紅花の干した花を煎じて飲み、飲用後は風呂に入れる。
子宮等に激痛が有る場合
1.蒟蒻4個を熱湯で良く暖め、2枚の手拭で包んで、更に温かい御絞りを置いて痛む所に当てる。少し温度が下がって来たら、残して置いた温かい蒟蒻と取り替える。
2.紅花の干した花を煎じて飲み、飲用後は風呂に入れる。
子宮出血
1.蓬の葉20g、陳生姜5gを煎じて飲むと効が有る。
2.薺の全草を陰干しにして置き、其の煎じ汁を御茶代わりに飲用する。
3.石榴の果皮を乾燥させ、此を刻んだ物を一日量3gを煎じて3回に分服する。
4.栃の木の樹皮、又は、葉を煎じて飲む。
5.槐(エンジュ)の花の蕾、又は、若い果実を煎じるか、紛末にして服用する。止血だけで無く、痛みも去る。花の蕾、若い果実に限らず葉、枝、根等総ての部分に薬効が有る。
6.絞甲烏賊(モンゴウイカ)の骨を干し、隆起部分を削って煎じて飲む。
7.柿の葉茶を飲む。
卵巣未成熟
1.魚醤を調味料として使う。
2.思春期の健全な性殖器作りには、沢蟹味噌を食べる。
里芋湿布の使用方法
里芋湿布は気触れ難くする事と、本来の効力を上げる為に酢で練る(手当法を参照)。性器に直接(陰毛は鋏で切る、剃ると被れ易く成るから)オイルを塗り、其の上から里芋パスタを貼る。1回目は陰部と下腹部、2回目は陰部と仙骨部と言う様に、貼る位置を毎回変える。1日に4回以上。2〜3回行うと里芋パスタが腐った豆腐の様にトロトロに成るが其の時から子宮や卵巣から毒が出始めて来た訳で有る。トロトロでは里芋の交換時期が遅いので早めに交換する。
腰湯、正食をきちんと行う。特に根菜食も下に伸びる大根や人参、牛蒡と言った物を多目に摂る事を心掛ける事と、健康食品のローヤルゼリーを摂取する。
効果は日毎に現れます。
「身体の浄化と回復」「冷え性」のビームライトバーコードと同時に使用されると効果的です。
子宮のビームライトバーコード(1999.5.21.UP)
子宮筋腫のビームライトバーコード(2003.6.6.UP)
子宮癌のビームライトバーコード(1999.10.6.UP)
子宮内膜症のビームライトバーコード(2000.3.19.UP)
生理痛のビームライトバーコード(2000.8.31.UP)
切迫早産のビームライトバーコード(1999.10.8.UP)
切迫流産のビームライトバーコード(1999.10.8.UP)
卵巣のビームライトバーコード(1999.5.21.UP)
卵巣左のビームライトバーコード(1999.5.21.UP)
卵巣右のビームライトバーコード(1999.5.21.UP)
卵巣癌のビームライトバーコード(1999.5.21.UP)
卵巣 癌 左のビームライトバーコード(1999.9.8.UP)
卵巣 癌 右のビームライトバーコード(1999.9.8.UP)
卵巣提索のビームライトバーコード(1999.5.21.UP)
卵巣提索 左のビームライトバーコード(1999.5.21.UP)
卵巣提索 右のビームライトバーコード(1999.5.21.UP)
卵巣膿腫 左のビームライトバーコード(1999.9.29.UP)
卵巣膿腫 右のビームライトバーコード(1999.9.8.UP)
<ビームライトバーコードに関しての注意事項は3月17日を再度御読み下さい。>
5月20日
不妊症
夫婦共、元気なのに、顔色が青白いし手足が冷たい。玄米を10年も食べて居ると言うのに手足が冷たいと言うのは、魚を食べて居るからだ。魚を食べると、血管の末端が締まってしまう。普通の冷え症は、貧血が原因だから元気が無いのだが、彼らは動き始めればとても元気で有る。塩気の血液は有るのだが、末端の血管が締まって末端に血液が通わ無いで、手と足だけが冷えている。
其れを治すには、十日間だけ脱塩食をする。爪哇薯も構わ無い。野菜を唯グツグツ煮て、絶対に塩を使わ無いで、其れを腹一杯に食べる。後日、肩等がポカポカして来る。血管の詰まって居る所が奇麗に成ったからだ。次に手足がポカポカして来る。一週間後には、指の先までポカポカして来る。血液準循を良くすると、不妊症の人も三ケ月で赤ちゃんが出来る。此の青白くて冷え症と言うのは、玄米を食べて居る人に多い。胡麻塩や小魚を食べ過ぎた人は、血管の先を締めてしまって居るので元気が良いのに冷え症で、手足が冷たく顔色が出て居無い。
塩と油の抜けた野菜を食べて居ると水みたいな血液が出来て来る。其んな人は、鉄火味噌や油味増等、塩気の多い徹底した陽性な食事を摂る。
1.大蒜生姜酒を盃に1日1杯飲む。
2.目弾き(益母草:ヤクモソウ)の干した茎葉、根の上の方10gを毎日煎服する。
3.黄紫茸(キムラタケ)の煮汁を飲む。
4.蝗(イナゴ)を食べる。
蝗(イナゴ)
大型の蝗30匹程を熱湯に通し天日で干す。大蒜を加えて良く煎じ、濃い煮汁を飲む。出来れば中身も食べる。精子量は確実に増加。強精剤としても素朴で副作用が無い。フライパンで空炒りして丸ごと食べても良い。蝗風味が口に合わ無ければカレー粉を振り掛けると馴染み易い。
精子生産の強い味方だが、無精子症には駄目で有ろう。例えば、淋菌性の副睾丸炎や耳下腺炎で種無しならば蝗を食べても駄目で有ろう。
女性の不妊症には、天日で干した蒸し蝗を、胡麻、枳(カラタチ)の実と供に粉末にして振り掛けにする。不妊症ばかりか、健康な子を産む為の最高の保健食の一つでも有ろう。
産後の体力回復、産道調整にも役立つ。
※枳の実は丸の侭、或は2つ割りを天日を干して使う。生果実は、紅茶や秋刀魚の塩焼きに添えると最高て有る。ビタミン群の宝庫で、古代朝廷の神薬だった。蝗はカルシウム、天然ビタミンEの固まり。此らのミックスが効くのだろう。尚、呼吸器の弱い人や、虚弱体質児童に常食させると健康に成る。
小豆
マメ科の一年生作物
原産地は東アジア。古くから食用に広く栽培される。種子は大豆因り小さく暗赤色。餡・菓子等の材料とする。ショウズ。赤小豆。唯、日本人の他は小豆を余り好ま無い。外国で栽培されて居るのは、殆ど日本への輸出用で有り、中国に於ける栽培も日本人向けが大半だと言う。
漢方では、赤小豆(シャクショウズ)共呼ぶ。品種が多く、名も変わって居る。大納言、中納言、少納言、金時、赤小豆、夏小豆等で有る。
長所
@餡や汁粉、赤飯、小豆粥等と日本人には季節を問わず楽しまれて来た食品の1つで有る。
A他の豆類と同様、糖質、蛋白質が多く、カロリーが高い。100gに付き約340calで有る。
Bミネラルが多い。先ずカリウム(1,500r、茹でても460r)がナトリウム(1r)に比べて問題外に多く、此の点高血圧に良い。
鉄分も多く、鉄欠乏性貧血に良く、亜鉛も抜群に多い。不妊症や味覚異常者に進めたい。銅やマグネシウムも多い。銅は鉄の利用を円滑にする。不足すると銅欠乏性貧血に成る。マグネシウムは細胞の新陳代謝に必要だが、骨に於けるカルシウムの沈着に必要で有る。
Cビタミン類が多い。小麦胚芽や大豆には及ば無いが、ビタミンBも多く、昔から「脚気の妙薬」とされて居る。夏バテにも良い。
D食物繊維が豊富で、総量で17.8%も有り、便秘の予防に解消に抜群の効果を発揮する。特に、老人や衰弱者の便秘の解消に良い。
利尿効果も有るので、水太りや便秘者には良い。食物繊維は腸に於けるコレステロールと食塩の吸収を抑え、胆石や高血圧等の予防にも良い。
E長期間食べ続けると痩せるが、此の点からも高血圧にも良い。
F中医学では、解熱、利尿、消腫、散血に効果が有るとされて居る。
G外皮に存在するサポニン(灰汁の一種)は脚気、腎臓病、心臓病等から来る浮腫に効果が有る。「本草綱目」には、「熱毒を治し、悪血を散らし、脾胃を健やかにし・・・・・・云々」と書かれて居る。漢方で言う脾胃とは消化器系を指す。
H催乳の働きが有り、産後の女性に煮汁を与えると母子の健康に良い。
短所
@ビタミンCやカロチンが無く、燐がカルシウム因りも多いので、腸からのカルシウムの吸収が阻害されると考えられる。但し、当今の食品添加物として使用されて居る重合燐酸の比では無い。
A小豆粥以外、殆ど其の調理に砂糖を使用するので、砂糖の過剰摂取に繋がり兼ね無い。黒砂糖を用いると良い。白砂糖を大量に使うと小豆の薬効が半減する。
健康な男女が避妊等せずに正常な夫婦生活を送りながら、3年以上経っても妊娠しない場合を不妊症と言う。原因には男性に原因が有る不妊症が25%、女性に原因が有る不妊が75%と言われて居る。
女性に原因が有る不妊症で多く見られる卵巣機能不全や子宮発育不全には、冷え性や血の道に用いられる漢方薬が効果的で有る。漢方薬で妊娠したデータを見ると、当帰芍薬散45%、桂枝茯苓丸21%、四物湯6.6%、女神散5.7%、温経湯5.7%、桃核承気湯4.7%、其の他、大黄牡丹皮湯、加味逍遥散等で有る。又、体力が無く疲れ易く、冷え性、胃腸が弱く、食欲が余り無いと言った人には、前記の他に補中益気湯、十全大補湯、安中散、人参湯等を併用すると良い。
1.当帰芍薬散=冷え性、貧血気味で頻尿、疲れ易い、痩せ形色白で、筋肉の弛緩気味の人に用いる。
2.桂枝茯苓丸=比較的体力が在り、冷え、逆上せ、便秘がちな人に用いる。
3.四物湯=婦人病の聖薬と言われて来た物で有る。手足が冷え、皮膚がカサカサして色艶が悪いが、食欲が有って胃腸の調子が良い人に用いる。
4.女神散=逆上せと目眩が在る頑固な血の道で、動悸、目眩、精神不安が在り、背中がカッと熱く成り、汗を掻き易い人に用いる。
5.温経湯=唇が乾いて、下腹が冷え、全体的に冷え性で、貧血気味、元気が無く手が火照る人に用いる。
6.桃核承気湯=体格が良く筋肉質で、便秘がち、足腰の冷え、左の下腹部に痼りが在って、押すと痛い人に用いる。
7.大黄牡丹皮湯=比較的体力が在って特に右側の下腹部痛が有り、便秘がちな人に用いる。
8.加味逍遥散=疲れ易く、手足が怠い、肩凝り、頭痛、目眩、不眠、イライラが有り、午後に成ると上半身がカーッと熱く成る様な人に用いる。
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不妊症のビームライトバーコード(1999.5.20.UP)
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痔
痔核と言うのは肛門部の静脈の静脈叢が拡大膨隆して静脈瘤を形成した物で有る。痔核の出来易い部位を痔核帯と言う。痔核と成りうる静脈瘤は、上痔静脈、中痔静脈、下痔静脈に分けるが、上、中の痔静脈に静脈瘤が出来ると内痔核、下痔静脈に静脈瘤が出来ると外痔核に成る。外痔核と内痔核が一緒に出来る事も有る。
痔核が出来るのは痔静脈叢に鬱血が起こる為で有る。慢性の便秘、排便時の力み過ぎ、座業、長時間の立位、妊娠、心不全、門脈圧の亢進(胃腸、膵臓、脾臓の血液を集めて肝臓に送る血管が門脈で、肝硬変等で門脈の血圧が上昇する)等で痔核が出来易く成る。又、飲酒、香辛料の摂取、下痢等でも充血が助長され、痔に成り易く成る。
便秘を解消し、便を柔らかく出易い状態にする為には、野菜や果物を多く食べる様にする。玄米食にすると通じが良く成る。植物繊維が多いからで有る。海藻、豆類、胡麻、芋等も繊維が多く、通じを付けるには良い。
便秘する人には暖下剤を使う事が有る。漢方薬では、乙字湯が良く用いられる。乙字湯は痔核が在って便秘し、痛みの有る様な中程度の物に効果が有り、排便、鎮痛の消炎効果が期待出来る。
痔核が慢性に移行して居る場合は、排便時の出血(鮮血)、肛門部の痛みや不快感等の症状が主に成る。便が硬かったり、力みの強い時に出血したり痛みが強く成る。飛び散る様に出血したり、滴り落ちる様に出血したりする。出血が続くと其の為に貧血する事が有る。痛みが強い時は痔核が炎症を起こして居る事が多い。此の様な時に最も多く用いられるのが、痔座薬や軟膏で有る。漢方の軟膏では紫雲膏が有り、又、馬油が良く効く。漢方で最も良く用いられるのが乙字湯で、排便の際の痛み、出血に効果が有る。
逆上せ、便秘、痛み、出血には桃核承気湯、桂枝茯苓丸、三黄瀉心湯、出血が続いて衰弱気味と言った人には、きゅう帰膠艾湯が良く用いられる。体力が無く、胃腸の力が弱く、直腸が下がって来てしまう様な脱肛には、補中益気湯が良い。
自然薬では、無花果の赤く良く熟した果実(未熟かは有害)を一日5〜6個食べ、葉や未熟果から出る白い汁を根気良く塗り、葉を陰干しにして10枚程を良く揉んで布袋に詰め浴剤にする。どくだみの全草を陰干し(十薬)にして煎じて飲み、浴剤にする。馬肉を葱と一緒にし、味噌煮にして食べる。石蕗(ツワブキ)の茎葉を煎じた汁で患部を洗う。
肉、卵、乳製品等の酸性食品、白米、白砂糖等の精白食品を常食して居ると組織が弛んだり、壊死を起こしたりし易く成り、血行が悪く成って、鬱血が起き易く成る。特に此の様な病変が起こり易いのが肛門部で有る。白米、肉、卵、乳製品、白砂糖を多食して居る現代人は、殆どが痔に成り易い要素を持って居る訳で有る。元々肛門部は鬱血が起こり易い条件が備わって居る。肛門の内部は痔輪と言う輪状の高まりを境に、其れ因り上部が粘膜、下部が皮膚に成って居る。此の粘膜の表面近くに静脈が網目状に密に分布して居り、此処に鬱血が起こると痔に成る。痔輪の外には、二重に肛門括約筋が取り巻いて、腸の開閉を行って居る。内側の括約筋は内臓を構成して居る筋肉と同種の物で、意思に関係無く排便反射に因って開く。だが、外側の括約筋は、手や足を動かす筋肉と同種の物で有る為、大脳の指令通りに動く。静脈血は、此の肛門部から心臓へ帰ら無ければ成ら無い訳だが、心臓迄の数十pもの道のりを、重力に逆らって昇らなければ成ら無い。然も弁が無い。普通は、身体の表面近くを流れて居る静脈には弁が有って血流の逆流を防いで居る。
肛門部の血行障害は、運動不足や寒冷に因っても起こり易い。だから、長い間、座業をしたり車の運転を行ったりする人に起こり易く、季節的に見ると、血管が収縮して血行が悪く成りがちな冬季に多い。所が、最近は其れ以外の場合にも多く成って来たのは、もっと基本的な生理機能のレベルで、血行障害が起こり易く成って居るので有る。詰まり、血液性状の混乱、及び、血管の運動性減退で、血液自体が流れ難く成って居るからで有る。原因は、白米、肉食の過食で有る。此の不自然な食生活で、腸の機能を混乱させて居る為で有る。腸壁の細胞に必要なミネラルや酵素等が供給出来無い上に、有害バクテリアの生産する毒素が作用して、腸は異常に収縮したり、逆に異常に弛緩したりする。其の為、便の移送がスムーズに行か無く成り、便秘症に成る。此の便秘が、又、肛門部の鬱血に引き続いて痔を起こす強力な要因と成る。排便反射がスムーズに起こら無い為に、腹圧を高めて押し
出そうとする。然も、排便の際には、硬く成った便が強く圧迫する。特に、肉、卵の蛋白質、及び、精白して有効成分を剥ぎ取ってしまった炭水化物は、何因りも便秘を引き起こし易い。肉等の蛋白質は、多大な負担を掛けて腸を疲れさせてしまうし、炭水化物は、化学的に純粋な姿に成る程腸壁にへばり付き易く成る。
痔は、症状や形態の違いから、3種に大別される。
@裂肛は、俗に言う切れ痔。痔には痛みが付き物だが、此の切れ痔は、肛門周辺の皮膚が裂けるので痛みは特に激しい。血行も悪く成り、皮膚が角化して居る時に起こり易い。割合に治し易い物だけに、根本治療をしないで放って置き、繰り返し切れて居ると、潰瘍に成って非常に治り難く成る。
A痔核は、俗に言う疣痔。肛門の淵に出来る外痔核と、肛門内や直腸下部に出来る内痔核とが在り、後者の方が断然多い。便の強い圧迫と摩擦で破れて、激しい出血を起こす事が有る。又、炎症が酷く成ると、猛烈に痛み、歩く事も、座る事も出来無く成る。
B痔瘻は、俗に言う穴痔。肛門部の粘膜に化膿性の炎症が起こる為、膿瘍が生じる。其処から膿が排出されると、其の膿の通り道が管(瘻管)と成って残る。此の膿瘍、瘻管の形成が繰り返し起こると、病は非常に厄介な物に成って行く。
白米・肉食の過食を止め、玄米菜食で小食に切り替える。特に玄米の胚芽成分は何因りも血液性状の正常化に有効に作用するので、主食として玄米御飯を食べる事が絶対に必要と成って来る。副食は、山菜、海藻、季節の根菜類を摂る。特に、鹿尾菜、昆布、若布、春菊、芹、セロリ、葱、蓮根、黒胡麻、胡麻油、そして、特に梅干しは常食する。無花果を一日に5〜6個食べる(季節外は干し無花果)と特効が有る。無花果の葉を揉むか、又は、小枝を折ると出る白い汁を患部に一日数回塗る。其の他の果物は極力控える。蓬、鳩麦、蒲公英の全草を煎じて茶代わりに煎じて飲む。葉緑素、酵素、朝鮮人参、ローヤルゼリーを用いる。血液はアルカリ性と成り、血管の弾力性も高まり、腸の機能も正常化する為便通も良く成る。
其の他の手当として、卵黄油、酵素液、純粋米酢を小麦粉で練った物、生姜油、韮の絞り汁、紫雲膏、蓮華草の全草と接骨木の目を蒸し焼きにして胡麻油で練った物を患部に塗る。肛門部を意識的に強く窄めて弛めると言う運動をする。
出血痔には、蓬の煎じ汁に生姜卸しを混ぜて飲むか木耳を黒砂糖と煎服する。
脱肛
1.生栗を朝夕食べて居ると治る。
2.田螺を殻ごと黒焼きにして粉末にした物を、胡麻油を練って患部に付けると痛みが取れて来て、此を続けると治る。
3.蛤を殻の侭良く煎じて、少し冷ました其の汁で、脱肛した肛門及び其の周辺を罨法する様にして洗うと、著効が有る。
4.分葱と韮を煎じて、其れに大楓子と防風を其其12gずつ入れ、其の熱い液でタオル蒸しにしたり洗ったりすると直ぐ治る。
5.青木の生葉を炙り、潰して泥状にした物と生葉、薄荷の生葉各5gを1Lの水で半量に煎じ詰める。其の汁で患部を温湿布すると効果を高める。
6.青木の葉を火に炙って2枚に剥がし、トロトロした方で肛門に押し込み、田螺の黒焼きの胡麻練りで蓋をすれば大抵は収納される。
7.浮草全草の粉末を付ける。
8.牛蒡の根、葉の濃い煎じ汁で座浴をする。
9.干した無花果の葉を浴湯料として、布袋に入れて使う。加えて、葉や未熟果から出る白い汁を患部に付ける。又、日干しにした葉を煎じた汁を温めて腰湯に使う。
肛門の所へ分布する静脈の血行が滞った状態だから、血の道症(古血)一症状では有る。因って、婦人病(古血)に対処する方法とほぼ同じで良いが、何と言っても便秘と平行して起こって来る事が多いので、便秘の改善が先決で有る。又、飲酒過多、カレー等の刺激物の有る食物、座りっぱなしの仕事等で悪化する事も多いので、明らかな原因が有れば遠離る事だ。
血液中の中性脂肪やコレステロール、フィブリン等の凝固物質が血液を汚し、痔の要因に成って居る事も多いので、過食、精白食、高脂肪食は止め、腹八分を守る事も大切で有る。特に乳製品、卵、肉類は絶対に避ける。
<治療>
@海藻、豆、玄米、胡麻、野菜等の食物繊維の多い食物を多く食べ、便秘を予防する。
A葡萄や無花果に暖下作用が有るので、其の季節には十分に生食する事。
B入浴中に、患部を指で念入りに10分乃至20分マッサージする。
C漢方薬唯一の外用薬で有る紫雲膏を患部に塗る。紫雲膏が無いなら、韮の葉の部分を擂り卸して絞り汁を作り、患部に塗ると良い。
D大蒜1個を刻んで布袋に入れ、風呂に浸けるか、風呂を沸かす前から大蒜1個を湯船の中に入れて置く。大蒜風呂に浸かると血行が良く成り痔に効く。
E人参、菠薐草、パイナップルを基本に緑黄野菜を混ぜた野菜ジュースを飲む。
菠薐草は、胃腸全体の清掃、浄化をし、便秘を改善する。パイナップルは、蛋白質を分解するので、血流が滞る原因のフィブリン等を取り除いてくれる。
F痔出血や子宮出血に対しては、天日乾燥椎茸の粉末(1回3g)を湯に溶かし、一日2回温服すると良い。
無花果
クワ科の落葉樹
同株みに雌雄別の花を付けるが、花は花托が肥大し、壺型と成り、内側に並んで、花が無くても実る様に見える。此を偽花と言う。其れで、無花果と漢名で言われる。
長所
@独特の香りと甘味が在る。生で食べるのが一般的で有るが、ジャムやコンポート(シロップ煮)、更に缶詰にもされる。赤く色付き、ふっくらと熟れたのが良い。
A蛋白質分解酵素(フィシン)が含まれて居り、食べ過ぎに効果が有る。肉や魚料理の後に食べると、胃の負担が軽くさっぱりした気持ちに成るのは此の為で有る。
Bペクチンと言う食物繊維が含まれて居り整腸効果が有る。便秘の時には一日に2〜3個食べると良い。
C葉の根本や多少未熟な果実をもぎ取ると、其処から白い乳状の液が出るが、此の汁は皮膚や筋肉を和らげ、滑らかにする作用が有る。湿布薬として痔の患部に塗ると良い。あらゆる痔に特効を示す。一日に五個以上実を食べ続けると良い。葉の風呂に入ると疣痔に効果が有る。又、手足の荒れや角化部に塗ると、一週間位でガサガサやゴワゴワが取れる。薬用にする時は、実を搾り器に掛けて乳汁を取ると良い。魚の目には、一日数回塗ると、2週間もすれば自然に落ちる場合が有る。水虫にも効果が有る。
短所
@ビタミンは微量で有る。例えば、ビタミンCは100g中2rしか含まれて居無い。此は生果では最低で有る。
A食べ過ぎると下痢を起こす。
B乳液に因って口角炎(緊唇アクチ)の出来る事が有る。
無花果酒の作り方
薬効=便秘、整腸、痔。
薬効成分のペクチンは、腸の働きを活発にし、便通を調える作用が有り、便秘や痔の特効薬として昔から利用されて来た。
8〜10月と時期が限られて居るが、頑固な便秘には生の儘一日に2回、2個ずつ食べると効果が有る。
保存用として作る場合は、無農薬の安全な物を手に入れ、良く洗い、重さが軽く成り、実が締まる迄天日で良く乾燥させる。
症状が酷く無い様でしたら、一日に1個で十分です。
便秘を日常的に予防したい人は、無花果酒を作って飲むと効果が高い。
作り方
無花果1sは綺麗に洗い、枝元を切り、縦二つ割にして保存瓶に入れ、皮剥き檸檬2個、蜂蜜200g、ホワイトリカー1.8Lを注いで保存する。
三週間位で檸檬を出し、一ヶ月程で無花果を漉して出来上がり。盃1杯を一日2回飲む。
1.里芋を卸して卵白を練り混ぜて、患部に貼る。
2.痔の荒れに、患部の面積に合わせて蓮根を輪切にし、ガーゼに包んで貼る。通気性も有り、効果は良い。
3.糸瓜の実を黒焼きにして粉末を作り、此を胡麻油で練った物を付けると、疣痔(外痔核)には非常に効果が有る。
4.出血痔には、蓬の葉20g、陳生姜5gを煎じて飲む。又は、生の葉を突き潰して搾った汁を、空腹時に盃1杯ずつ飲むと効果が有る。
5.蓮根の汁盃1杯に、梅酢2〜3滴を垂らして良く混ぜておき、此を飲むと供に、無花果の葉の煎じ汁で肛門を良く洗う。此を毎日続けると、約二週間で軽快する。
6.毎日、無花果を5〜6個ずつ食べると自然に治るが、同時に無花果の葉を煎じた汁で患部を温罨法すれば、一層特効が有る。
7.桑の木に生えた木耳の羹(熱い汁物)を食べる。
8.蜆を殻ごと煎じて、其の汁で患部を洗う様にして罨法すると、一切の痔に著効が有る。特に疣痔(外痔核)に効果が有るので、症状が酷い時は、毎日続けると良い。
9.蛤の常食は、一切の痔に著効が有る。
10.干した青海苔を焦がさぬ様に火に炙って細末にし、此を、患部に一日3〜4回振り掛ける様にして付けて居ると効が有る。
11.繁縷(ハコベ)を突き潰して搾った汁を付けると卓効が有る。
12.胡桃は、血行を良くし、痔を治す効が有るので大いに用居ると良い。
13.痔で出血する時は、葱の髭根の煎じ汁で患部を蒸す様にして洗うと、やがて出血が止まる。
14.出血痔には、乾燥した木賊(トクサ)を煎じて飲む。
15.青木の生葉を炙り、潰して泥状にした物と生葉、薄荷の生葉各5gを1Lの水で半量に煎じ詰める。其の汁で患部を温湿布すると効果を高める。
16.干した無花果の葉を浴湯料として、布袋に入れて使う。
17.独活(ウド)の葉、茎、根を細断して布袋に入れ、浴剤として使う。
18.槐(エンジュ)の花、又は、葉を乾かして粉末にした物を患部に付ける。又、果実、枝、根も同様に用居る事が出来る。
19.出血痔には、槐の花の蕾、又は、若い果実を煎じるか、紛末にして服用する。止血だけで無く、痛みも去る。花の蕾、若い果実に限らず葉、枝、根等総ての部分に薬効が有る。
20.熊笹エキスを患部に塗る。
21.生の杉菜を擂り潰し、泥状にして湿布する。
22.木賊(トクサ)の黒焼粉を作り、胡麻油で練って、患部に当てて置く。
23.摘んだばかりのどくだみの新鮮な葉を揉んで汁を患部に付けるか、とろ火で炙って患部に貼る。
24.栃の木の樹皮の濃い煎じ汁で患部を洗う。
25.痛む痔には茄子を皮ごと擂り卸し、其の汁を一日2〜3回患部に塗ると数日で良く成る。
26.蕗の葉を遠火で炙ると葉の表面に汁が滲み出て柔らかく成る。汁の出た葉を患部に当てる。
27.茗荷の生葉を有袋に入れて浴剤として使う。
28.蓮華草の全草と庭常(ニワトコ・接骨木)の芽を一緒に黒焼きにして、胡麻油で練って患部に貼る。
29.無花果の葉や未熟果から出る白い汁を患部に付ける。
30.日干しにした無花果の葉を煎じた汁を温めて腰湯に使う。
31.胡麻油を直接塗る。
32.爪哇薯パスタを直接患部に貼る。
33.柿酢を薄めて塗る。
34.柿黒酢を毎食前コップ1杯飲む。
35.外痔核には、石蕗(ツワブキ)の生葉を煎じて冷ました汁で患部を洗う。
36.陰干しにした茄子の蔕4個位を黒焼きにしてから粉末にし、此を一週間分として、一日分を2回に分けて服用すると特効が有る。
37.雪の下の葉を揉んで貼る。
38.牛蒡の根、葉の濃い煎じ汁で座浴をする。
39.どくだみの全草の陰干しを煎じて飲む。
40.どくだみの生葉を塩で揉んで患部に貼る。
41.どくだみの生葉を火で炙って、良く揉んでドロドロにして患部になすり付ける。
42.烏瓜酒の実を指でドロドロに潰して痔の患部に塗る。又、痔は此で腰湯をすると女性の痔には特に良く効く。
43.蒲公英の全草を、花が咳く前に堀り取って、天日で乾燥させて置き、必要な時、小さく刻んで一日7〜8gずつを水一合で煎じて飲む。
44.香味油を総ての料理に振り掛けて食べる。
45.大蒜風呂に入る。
46.蓬の葉を揉んで肛門に詰める。出血痔にも効果大。
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