盛り付けの基本

 

 料理の最後の仕上げと成るのが盛り付けで有る。殊に日本では、季節感を大切にした繊細な感覚の美しい盛り付けを特徴とする。此は料理を美味しく味わう為の物で有る事に留意して料理を出来る限り生かす様に盛り付ける。

wpe1.jpg (856 バイト) 《種類別の盛り付け》

 @汁物=分量は6〜7分目程度に留める。

 A焼物=器は平たくて厚みの有る陶器類が良く用いられる。主材料は成る可く中心に盛り付け、あしらいは手前に盛る。

 B煮物=円形で少し深く蓋付きの鉢を始め、様々な器が用いられる。中央に自然にこんもりと安定良く盛り付けるのが基本。

 C揚物=揚物は、少しの間でも油が回るので和紙を敷いて盛り付けると良い。大根卸し、生姜等の薬味類、付け汁は別に添える。

 D蒸物=土瓶蒸し、蕪蒸し等料理に因って変化の有る器を用いる。温もりが逃げ難い様に、中央部に大きく纏めて盛る。

 E和物=小鉢や縁の高い覗きと言う器が良く用いられる。一般的に水気を良く切って冷やした材料を供する直前に和える事が大切。そうし無いと材料から水気が出てぐったりとし、見た目に汚く、味も悪く成って仕舞う。

 少な目の分量を食べ易い様にこんもりと盛って上から更に木の芽や新生姜等の天盛りを盛って料理を引き締める。

wpe2.jpg (856 バイト) 《盛り付けにする言葉》

 @天盛り=器に中高に盛り付けた和え物、煮物等の頂点に木の芽、新海苔、新生姜を乗せる事。料理に香りと色を添えて引き立てる効果が有る。

 Aあしらい=焼物の前盛り、其の他、主と成る材料、料理を引き立てる為に添える物を指します。

wpe3.jpg (856 バイト) 《器と盛り付け》

 食器は料理の引き立て役で有る。先ず何にでも似合うシンプルな器が基準と成り、料理を引き立てる色、奇を衒わ無い形、程良い厚みと重さ、口当たりの良さ等が重視させる。

 更に料理は形・色・材質共に変化に富んだ器に恵まれて居るので、其其の物を「夏は如何にも涼しい様に、冬は如何にも暖かい様に」使い分け、又、直線や曲線、色彩、模様を上手に取り合わせる事が大切で有る。

 〔例〕

 @磁器(有田・九谷等)は、堅くて光沢が有り、清潔で美しく見える。冷たい感じがする。特に和え物等に。

 A陶器(唐津・信楽等)は、柔らかくて温かみが有り、深みの有る渋さを持つ。特に煮物、揚物、焼物等に。

 B夏は、硝子や竹製の器を適当に組み入れ、冬は、漆器や色の深い陶器類を中心に組み合わせると良い。

wpe4.jpg (856 バイト) 《盛り付けのポイント》

 @空間を生かしてスッキリと!一般的に皿等平たい物を盛る時は立体的に山と谷を作り、あしらいは手前に置く。小深い鉢類に盛る時は中高にし、天盛りをして料理を引き締める。

 A分量は多過ぎ無い様に一食分全体の分量が盛り付けの分量の目安と成るが、適当な空間を取る様にしたい。少なめの方が替えって食欲をそそる。

 B季節感を盛り込む、(紅葉・南天の葉・松葉・花・紙・剥き物等)を添える。

 C味の混乱を避ける。料理の取り合わせに於いては、色取りや形の変化等、見た目の美しさも大切だが、味の相性が先ず第一で有る。

 D食べ易く切って盛る。箸で掴み易い形に切る。一口か二口で食べられる大きさに切る。大きい形の儘で出す場合は隠し包丁をする。