shisei-logo.gif (1768 バイト)

 同側同調に因って無駄な力を排除して直力を伝達しようとしても、実際には直力が達成され倍場合が有ります。例えば、突きを入れる時に前足が相手に向いて居なきゃ突きが相手に極まった瞬間に手首が曲がって仕舞って無駄な力が発生して仕舞います。攻撃を極める瞬間に足の母指に力を入れると伝達力が増大します。突きを極める瞬間に拳を力一杯握ると伝達力が増します。然し、同側同調は倒れる力とか、回転する力を有効に使用しますが、中心軸が定まって居無いと伝達力が減少して仕舞います。全身の姿勢が大切なのです。
 聖士會館空手道で言う正しい姿勢とは、何時迄も立って居られる中心軸が定まった姿勢で有り、足音もせずに中心軸が定まった自然に歩く姿勢で有り、一挙動で行動に移す事の出来る中心軸が定まった座りで有り構えでも有り、攻撃時には中心軸が定まり腰の入った同側同調の姿勢で有り、受けの時には中心軸が定まった姿勢の事です。正しい姿勢は何れも中心軸が定まり無駄の無い姿の事です。そうする事に因って一挙動で行動する事が出来、集中力や瞬発力を生む事の出来る姿勢の事です。
 横柄な態度でドンドンと床を鳴らし肩を揺すって歩く人は中心軸が狂って居ます。そういう人は無駄な力が多いので力任せに攻撃をします。力任せに攻撃するから続きの攻撃の力は落ちるし連携が出来ない。
 礼儀作法では姿勢を重んじるが、此は武道の原点で有り、礼儀作法が出来なければ基本技の真意を知る事は無いだろう。又、身長差や体重差も姿勢を正せば障害には成らない。姿勢を正せば身体の歪みも心の歪みも修復されて行く。