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 武道空手術聖士會館に情熱を傾けてくれて、真の武道の志を貫いてくれる稽古生と一緒に稽古をする事は真の幸せです。そして、其れは人生の修業で有ると思います。全ての稽古生が強さだけを追求するのではなく、理に適った宇宙の秩序を追求する事が大事で、其れは結果的に理に適えば身を守る事が出来、又、相手を制する事が出来る様に成ります。
 理に適った瞬間と判断、理に適った動きと、理に適った力が相手を制する訳で、武道では其の事を「理合」と言うのですが、特別大きな力も筋肉隆々な肉体も必要有りません。石や塀を壊すのでは無く、人間相手に戦うのなら拳足を鍛えなくても仮想の中心力を高め集中力を発揮すれば簡単に相手を捌き崩し極める事が出来ます。何故なら、静止した固い物を壊すのでは無く、生身の人間相手ですから、捌き崩し針の様な点打撃で充分なのです。方法として究極は交差法です。此は理に適った瞬間と判断、理に適った動きと、理に適った力が「一撃必殺」を可能にします。此は呼吸の絶妙な瞬間芸でも有ります。
 最大の効果を得る方法として「攻防一体の法則」と言う方法が有ります。
 1.動く瞬間を無力化して中心軸を崩す。
 2.攻撃力が乗る瞬間を弾く。
 3.攻撃が伸び切った瞬間を攻撃する。
 4.乗った力が終わり引き始めの瞬間を捉え相手に此方の力を加えて返す。
 そして、相手の意志をも制する。
此の方法が最大の威力を生みます。
 攻撃の骨は、中心力(中心軸を保つ力)を維持しながら、動きの中で仮想の中心力を作り、更に全身の力を一点に集中させる集中力を発揮すると驚異的な力を発揮する事が出来ます。
 私達は、呼吸をして身体の律動を取って居る。其の場や時の雰囲気に因って乱れる事の無い呼吸はいざと言う時に進行する調子力を発揮します。其処で力に加速する速度が発揮され、相手因り速く動く事に因って無限の力を発揮する事が出来ます。
 此処で言う速度とは先の先を読んで動くと言う事も踏まえる。歳を取れば取る程肉体は萎えて行くが精神力は増して来ます。想いが極まれば精神力が加速的に増します。走る速度が遅くても、無駄無く相手の先の先を取る動きをすれば、相手に取っては此方が凄い速度で動いて居る様に感じる。速いと物理的に言う概念を越える事が出来ます。
 組み手には気を発し常に相手の気を感じる事が大切です。此の気とは生体律動と中心軸と中心力が一つに和合した極みで最高に高まります。相手を操る体術とは此に精神力が加わります。相手が先に出て来たら交わし、相手の動きが遅い時には相手に誘いを掛け気を乱させ、出鼻を挫く様に先制攻撃を掛ける。相手が剛の力で来る時は柔の姿勢で受け其の力を相手の膝と腰に向けて流して遣ると簡単に相手は崩れます。
 筋力を増し、力ずくで相手を制する事ばかり考えて居る人には秩序とか理合は理解出来無いので、体力が衰えると其れで終わり身体には歪みが残る。自然の律動に溶け込んだ身体作りをすると、歳に関係無く秘めたる力(精神力)は増して行き生涯稽古を行う事が出来ます。
 稽古と日常の生活を通じて、礼儀作法と姿勢を大事にし、自分に即した身体を造り(体質改善)、そして、自然の律動に同調した生活を送ると、自然に理に適った動きに成り、自然に先の先が見え、先の先の動きをする事が出来る様に成って来る。秩序有る無駄の無い動きは美しく極まる。

 

BGM:夢を追いかけて/Little Valley