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 武道とは食生活に密着して真理を追究すると言う目的が有ります。

 武の道に於いて、心の行は時に禅と言う形でも行います。最大の目的は魂の浄化で有り、其れによって悟りを開く事です。其れは生かされていると言う事を気付く事でも有り、得る物は想念の世界の大きさ、慈悲(愛情)、光、生命の存在、秩序です。

 常に動的な動きの生活の中で、動きを止めて精神を統一して真理を追求して行く静的時間を持つ事は、唯一自分の存在の確認でも有ります。身体の動きを止めて、心だけを過去にも未来にも時空を超えて移動し、自分を自分で観察する事が出来ます。

 心の世界は、心の奥に入って行くと、空を目の直ぐ上に感じ、想いを寄せれば何十キロメートルも離れた場所の地面を這う虫の音を感じるくらいに感覚が研ぎ澄まされて行きます。

 正常呼吸から徐々に長息呼吸に替えて行き、空気の様な風の様な感覚に成ったら、時間、空間の概念を超え、普段眼では見え無いものを感じ、心の世界が広がります。始めは心の奥底に向かって行き、其の先に光の世界を見て一気に明るい広大な世界に入ります。そして、此の現界の秩序を感じ、其の中に生きる自分の存在を感じます。自分を中心に過去から現在、そして、未来を自由自在に移動する。心が肉体を超えて時空をも超える空間です。自分の長所や短所の発見や、歩んで来た人生の清算や未来に向かっての設計を企てます。常に自分を見失わない為に心の浄化を目的としての時間を大切にしたい。

 空手道は心が備わって始めて武人として目覚めます。生涯に於いて基本稽古を繰り返すのは、メビウスの輪の様に自分の確認をしながら真理を追究する為です。

 心の行は、武の道を歩む者に於いて、内秘めたる光を輝かす事になります。

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