5月上旬のページ

 5月6日
 自律神経失調症
 意思とは別に、何の命令もされなくても働いて居る心臓、肺、胃腸、汗腺、血管、肝臓腎臓、膵臓、脾臓・・・・・・等を司って居る神経が自律神経で有る。此が失調(調子を崩す)すると、ドキドキ、息切れ、下痢、便秘、腹痛、発汗異常、顔面硬直、又は、蒼白・・・・・・等と言う、訳の分から無い症状のオン−パレードと成る。
 現代医学には、精神安定剤位にしか治療の方法が無い。と言う事は、原因不明と言う事で有る。
 自律神経の症状を羅列すると
 @頭痛、肩凝り、項の凝り。
 A目眩、嘔気。
 Bイライラ、不眠。
 C食欲低下、胃痛、腹痛、下痢、便秘。
 D動悸、息切れ、発汗。
 E血圧の上昇。
 F原因不明の熱。
 G胸の痛み。
 H生理不順、生理痛。
等で有る。「冷」と「水」に因る症状の総括が、自律神経失調の症状で有る。「冷・水・痛」の三角関係図因り、身体が冷えたり、余分な水分が有ると、必ず痛みを伴うので、頭痛、肩凝り、項の凝り、胸の痛み等の、凝りや痛みが出て来る。又、内耳の蝸牛管に水分が多く成ると、目眩、耳鳴りが発生する。胃腸に水分と冷えが有ると、下痢や腹満、胃痛が出現し、時に便秘し、食欲不振に陥る。
 下半身が冷えると、血や熱や気が上昇して来て、動悸、息切れ、イライラ、不眠の症状が出る。「冷え」の原因で有る「水」を取り除く為に、発汗(冷や汗)や熱(原因不明の熱)が出る。冷えて居る臍因り下に存在する子宮や卵巣の働きも低下して、生理不順、生理痛で悩む事に成る。
 自律神経失調症と言うのは、水毒が引き起こす冷えの病気で有る。
 <治療>
 @頭寒足熱を心掛ける。湯湯婆をして寝たり、常にズボンを履く。
 A良く歩いて、下肢の筋肉を動かし、下半身を温める。
 B余分な水分や陰性食品は避ける。
 Cジンジャー茶、生姜湯等利尿と発汗を促す飲物を飲む事。
 D生姜蓬風呂、大蒜風呂、塩風呂を大いに利用する。
 E茹で小豆、西瓜糖、玉蜀黍の煎じ汁等を愛飲し、利尿を促し、余分な水分を体外に捨てる事。
 F人参、玉葱を基本として緑黄野菜を加えた野菜ジュースを飲む。

 自律神経失調症のビームライトバーコード(1999.9.1.UP)

       wpe9.jpg (2676 バイト) 

<ビームライトバーコードに関しての注意事項は3月17日を再度御読み下さい。>

 高血圧症
 何処にも悪い所は無いのに、血圧だけが異常に高いと言う事は無い。もし、脳内出血が起こっても、身体の条件が良ければ幾らでも回復する物だ。高血圧とは、「高いが故に維持をされて居る健康で有る」と言う事を忘れては成ら無い。勿論、高血圧を放置して於いては行け無い。血圧を異常に高める様な身体の条件を其の儘にして置くと、脳、目、心臓、腎臓と言った重要な器官に障害が起こり易い。
 高血圧症に成ると、頭痛、目眩、耳鳴り、手足の痺れ感等が起こり易いのは、脳の血管に障害が現れる為。酷く成れば脳内出血を起こす。高血圧状態が持続すると末梢血管の動脈硬化が酷く成る。心臓は其の抵抗に打ち勝って仕事量を増やさなければ成ら無いので、オーバーワークから過労に陥り、遂には機能不全に成ってしまう。腎臓にも毛細血管が密集して居る。高血圧に抵抗して居る内に血管壁は肥厚し、内径が狭く成ると、組織の血液供給が不十分に成って腎臓硬化症と成って機能は極度に落ちて来る。眼底の動脈は、血圧の変化が其の儘現れ易い。動脈が細く成り、網膜出血が起き、遂に乳頭浮腫が起こる様に成る。高血圧症で心理的圧迫を感じて居ると言うのは、此の様な最悪の状態を無意識の内に想定してしまうからで有ろう。実は、其れは自らが怠惰で有る事を証明して居る事で有る。
 高血圧の原因の1つとして有力視されて居るのは、ワゾプレッシン等の血圧上昇物質が血液中に生じると言う事。其の為、其れ等血圧上昇物質の生成を抑制したり、作用を中和する物を与えれば良いと言う訳で血圧降下剤も作られて居る。しかし、問題は上昇物質を生み出した背景に有るのだから、降下剤で高血圧症が根治出来る筈が無い。
 血圧が高く成るのは、身体に高い圧力で血液を循環させなければ成ら無い必然性が生じて居る為で有る。異常血圧を必要として居る身体の異常性を治さ無いで、血圧だけを低くする事は、寧ろ害が有る。
 高血圧を要求する身体の条件とは、血液の粘稠性が高まって居る事で有る。其の様な血液が循環して居れば組織細胞の新陳代謝は混乱して、変性が起こったり、老廃産物が沈着する。そう成ると血液は正常な活動をして居る組織細胞に届き難く成るから、いよいよ血圧を高めなければ成ら無く成る。又、動脈が高血圧に晒され続けて居ると動脈硬化症に成って来る。そして、血管は弾力性が無く成り、内径も一層狭く成るから身体の隅々迄血液を送り込む為には、更に血圧を高める必要が生じる。こんな悪循環を繰り返して居る内臓機能に変調が起こって来るが、特に犠牲に成り易いのは腎臓で有る。又、逆に腎臓機能低下症が有ると高血圧症が起き易い。
 若い人では、尿蛋白質や血尿が出たりして居る内に、何時とは無しに高血圧が起きるし、中年以降では、腎盂腎炎や前立腺肥大の為尿路が詰まり、溜まった尿で腎臓が圧迫されると急に血圧が高く成ると言うケースが多い。腎臓機能が低下すると腎臓は或る物質を生成して、副腎皮質を刺激してナトリウムやカリウム等の電解質の代謝に関係の有るホルモンの分泌を促す。其の物質が同時に血管収縮作用を現す為、結果として高血圧を招く事に成る。
 血圧の理想値は、年齢に関わり無く、120−70o水銀柱。動物性蛋白質、白米や精白した小麦粉等、白砂糖等の不自然食品は、身体の自然性(生理)を乱し、腸内細菌のバランスを崩す。其の結果、病的な細菌が繁殖し、大量の毒素を生み出し、其れがどんどん血液中に吸収され、動脈硬化を促進し、血圧上昇を促す。動物性蛋白質が血液のコレステロールを過剰にし、其れが血管の内壁に沈着して動脈硬化を引き起こす。精白食品も其の要因と成る。
 炭水化物は、身体に取って何因りも重要な栄養的要素だが、精白すると、共存して居るミネラル・ビタミン・酵素成分が失われる。其の為、腸壁から異常な早さで吸収されてしまう。消化が早く成り過ぎるので有る。其の結果、血糖値を急上昇させ、血管壁に有るインシュリンを引き出してしまい、其処に脂肪変性を起こす。脂肪変性を起こすと、血管は弾力性を失い、硬く成ってしまう。此の様に、動物性蛋白質とは違う道程で動脈硬化を引き起こす。
 玄米菜食に海藻を積極的に摂り、蕎麦、椎茸、胚芽、葉緑素、酵素等を摂る。過食せず、便秘を治す。枸杞を常食する。又は、枸杞茶を飲む。藜(アカザ)を煎じて飲む。羊蹄(ギシギシ)の根を煎じて飲む。羊蹄の新芽を汁の実や油で炒めて食べる。蓬の青汁を飲む。梅肉エキスを一日に大豆2粒位を湯に溶いて飲む。爪哇薯スープを飲む。
 副食として、昆布、梅干し、明日葉、大根卸、とまと、檸檬を積極的に摂る。

 生命現象は血液循環に因って維持されて居る。副交感神経の刺激で心臓が収縮すると、血液は左心室から出て大動脈に入り、全身に送り出される。此を大循環と呼ぶ。此と同時に右心室からは肺動脈へ血液が送り出される。此を小循環と呼ぶ。
次に心臓が弛緩して大きく拡がると、静脈血が右心房に入り、同時に肺より動脈血が左心房に入って来る。此の収縮弛緩は1分間に72回の割合で絶え間無く繰り返され、血液を全身に循環させる。其の力を血圧と呼ぶ。心臓の収縮に因って生じる血圧は通常120o水銀柱とされて居る。処が力学的に言って120o水銀柱の圧力では身体の隅々迄血液が届か無い。にも関わらず血液が末端迄届く理由は、
 @圧力を掛けられた血管が膨らむ、其の反動で収縮する。
 A同時に、必要部分で筋肉が収縮弛緩する。
 B毛細血管や最小動脈が、必要部分で拡張し血液を迎え入れる。
 此の3つの働きが心臓の補助作用を果たす為、心臓は120o水銀柱と言う圧力で血液を全身に送り出す事が出来るので有る。
 血圧は、主に、以上に述べた循環を司る働きのどれかが不調を来す事に因って上昇する。即ち、
 @自律神経失調。
 A動脈硬化。
 B血液粘稠度の増加。
 C筋肉の萎縮。
等で有る。
 心臓に力が無ければ、副交感神経の刺激が強くても血液を絞り出す力は弱く、血圧は上昇し無い。又、心臓の力が普通で有っても先に挙げた心臓を補助する働きが弱ければ、其の分だけ心臓は余計に働か無ければ成ら無い。
 以上に因って明らかな様に、「血圧が上がる」と言う事は、「上がる必要が有る」からそう成るので有って、上がる事に因って日常の行動が出来るので有る。「血圧が高いが故に維持されて居る健康」で有る。

 血圧の最高と最低
 @心臓が収縮して心臓内に有る血液に圧力を加え、心臓の外、詰まり血管に血液を送
 り出す。此の時の圧力を最高血圧と称する。
 A心臓が血液を送り出した後の反動期は心臓が弛緩し、圧力を持った血液は血管壁に
 ぶつかって居る。此の時の圧力を最低血圧と称する。
  最高は120o水銀柱、最低は70o水銀柱。其の差50o水銀柱此が正常な血圧で有る。
 若し、最低血圧が高ければ、此の人の血管は抵抗が強い。詰まり動脈硬化で有る。
 然し、何れにしても血液の持つ圧力を心臓から可成り離れた上腕部で測定する方法は、絶対的な目安では無い。
 例えば、手や足の血行障害だけでも血圧が上昇するし、頸椎変位、胸椎上部変位、仙腸関節変位だけで、血圧上昇は良く有る事で、此等の関節の矯正だけで200o水銀柱以上の血圧が140〜150o水銀柱に下がるケースは半数以上も有る。此うした事情から判断して、血圧計だけの測定で其の人が高血圧で有ると決定する近代医学の方法には、問題が多いと云わねば成ら無い。
 血圧測定器で高血圧症か否かを判断しようとするならば、全身に渡って測定する必要が有る。況して心理的変化で血圧が上昇すると成れば複雑な物と成る。
 又、血圧は病気の時だけで無く、色々な生理的な状態でも上昇する。
 @心送血量の増加・・・・・・・・・・・・普通の大人だと、心臓は1分間に3.5lの血液を送り
 出す。心拍数が多く成ったり、1回の拍動で送り出す血液の量が多く成ると、一定時間
 に動脈へ送られる血液量が増え、血圧は上昇する。運動時や其の後で血圧が上昇するの
 は主として此の理由からで有る。
 A循環血液量の増加・・・・・・・・・・・密閉された一定の容器の内容が増加すれ
 ば圧力は上昇する。此と同様に、人体内で血液の量が増加すれば血圧は上昇する。
 B血液粘稠度の増加・・・・・・・・・・・サラサラした水因り、粘りの有る油や水
 飴の様な液体の方が管の中を通るのに大きな圧力が必要で有る。何等かの原因に因り血
 液の粘りが強く成ると、血管壁の抵抗が強く成り、心臓は圧力を加えて末端迄届け様と
 する。
 C動脈壁弾力性の減少(動脈硬化)・・・・・弾力性の無い血管は血液の循環に抵抗し
 て血圧を上昇させる。硬化の度合が進行すると血圧の上り下りの差が少無く成り、高い
 所で安定する様に成る。詰まり、弾力性を失い、抵抗力が強い儘一定するからで有る。
 D細動脈の収縮・・・・・・・・・・・・・動脈が機能的に収縮すれば、血管は細く
 成り、内腔も狭く成る。其処を通す為に血圧は上昇する。
 以上の5つが血圧の上昇する理由で有る。此の内の幾つかが重成って上昇して居る場合も有る。
 腎炎や内分泌異常、妊娠中毒等が原因の明確な高血圧を除き、大多数の原因がはっきり見付から無い高血圧を近代医学では「本態性高血圧」と呼んで居る。
 高血圧症の内90%が本態性高血圧で有ると言う近代医学では述べて居る。本態性とは原因不明の高血圧で、色々な原因が考えられて居るが確定的なものは無い。本態性高血圧患者の殆どは自律神経失調症で有る。
 本態性高血圧症の人を調べて見ると、心送血量の増加、循環血液量の増加、血液粘稠度の増加等は存在して居無い。又、心拍動も普通の人と変ら無い。仮に循環血液量が正常の2倍、3倍に成ったり粘稠度が増加しても血圧は然程上昇し無い。又、動脈硬化の殆ど見られ無い若年者にも高血圧症患者が居る事を考え合わせると、本態性高血圧の血圧の上昇の理由は、単成る動脈硬化に因る物では無い事も解る。即ち、血圧上昇の原因は、細小動脈の収縮に有ると言える。此の細小動脈の収縮、拡張の操作をして居る神経は自律神経(血管運動神経)で有る。詰まり、本態性高血圧を起こす最大の原因は、自律神経が何等かの理由に因り正常に働か無い場合だと言える。
 治療
 血圧を下げると言う治療は、全骨格を正すだけでも220o水銀柱から140〜150o水銀柱位迄は1回の治療でも速効で下げる事が出来る。本態性高血圧に於いても、第10脳神経で有る迷走神経にビームライトアキュムレーターシールを貼り、生体波動補正値『高血圧』をビームライト端末機から出力すれば、最高血圧も最低血圧も瞬時に正常値に成って仕舞う。付け加えて生体波動補正値『自律神経失調症』と、物質波動値『蓬』、『柿葉』を出力する。又、其の生体波動補正値と物質波動値をビームライトバーコードにして出力して身体に接着すれば因り効果的で有る。
 民間療法では「柿の葉」とか「蓬」を煎じて飲んで居れば医者泣かせと言う位に血圧が下がる。
 然し、本当の原因を突き止めなければ根本的治療に成ら無い。高血圧はナトリウムが多い動物性の食物を食べた人が成る病気で有る。こう言う人にはカリウムが多い野菜類に塩気を少無くした食事を摂る。例えば、朝起きの1番始めに野菜ジュースを飲み、始めの1週間は塩抜きの根菜類を中心に食べる、サラダでも良い。8日目から正しい食生活を送って居れば必ず血圧は最高血圧は120o水銀柱、最低血圧は70o水銀柱に成る。特に、繊維質の多い物、浄血作用の有る物、血管を丈夫にする物を中心に食べれば良い。

 高血圧症のビームライトバーコード(1999.9.1.UP)

      wpe8.jpg (2693 バイト)

<ビームライトバーコードに関しての注意事項は3月17日を再度御読み下さい。>

 風邪
 「風邪を引く」と日本語では表現するが、英語では、「寒を捕らえる(Catch a cold)」と言う。漢方では、病気の原因を内因と外因に分け、更に外因を風、寒、暑、湿、燥、火の六淫に分類する。風邪は「風の邪」と書くが、西洋では「寒」と捕らえて居る訳で有る。
 引き始めは熱い風呂に、熱が有る時は温い風呂に、高熱の時は水風呂に、治ったと思われてから2〜3日は熱い風呂に入ると効果が有る。又、入浴剤入り風呂に入ると心身共に爽快に成る。
 引き始めには、日本酒五勺に生卵1個を落とし、弱火でどろどろにしてから砂糖を加えて掻き混ぜ、温かい内に飲む。
 ビタミンCの多い果物や野菜、大蒜、韮、葱、玉葱等の抗菌作用の有る匂い物等、パセリ等の副腎皮質ホルモンを分泌促進させる物、薬草茶等の利尿効果が高い飲料、芋類、バナナ等の解熱、整腸、便通効果の有る物を主として摂ると効果が有る。
 バナナ・林檎・大蒜・パセリジュース(バナナ2本、林檎1/4個、焼き大蒜小片1個、パセリ1枝)を飲むと効果が有る。
 喉の痛い時には、パイナップル・大蒜・パセリジュース(パイナップル適宜、焼き大蒜小片1個、パセリ1枝)を嗽をしながら飲むと効果が有る。
 風邪(ふうじゃ)と風邪(かぜ)
「風邪」と書いて有れば、誰でも「カゼ」と読む。何故、そう読むのだろう?何故「邪」の一字が多いのだろうか?「風邪の中の邪悪な物を身体に取り込むと風に成るから〔風邪〕と書く」?現代医学的には、空気 の中の邪悪なウイルス等の感染を風邪と言う。
 古代の中国人は人体に影響を与える気象や 外部環境を、・吹いて来る「風」、・寒さ、冷たさの「巻」、・暑さの「暑」、・湿 気の「湿」、・乾燥の「燥」、・灼熱感の「火(熱)」の6つに纏めて「六気(ろっき)」と称した(此の場合の「気」は、気象・気候・空気・気体・気配等を指して居る)。今の日本語にも此等の名残が幾つか有る。「風気(かざけ)」「寒気(さむけ)」「暑気あたり」「暑気払い」「湿気」「湿り気」「火の気 」「熱気」等で有る。
 更に、此等の「六気」の程度が酷く、病気を引き起こす原因と成った場合、或いは其れと似た様な症状を起こす病因を「六淫(ろくいん)」(六邪)と称した。即ち、「風邪(風邪ふうじゃ)」「寒邪(かんじゃ)」「暑邪(しょじゃ)」「湿邪(しつじゃ)」「燥邪(そうじゃ)」「火邪(かじゃ)」の6つで有る。
 雨の場合は、大抵、厚い雨雲が前兆と成るが、風の場合は突然吹いて来る(見え無い空気の移動が風ですから当然の話だが)。一本の樹木に 風が当たった所を想像すると、外側の葉や梢がザワザワと揺れ動き、其の動き は一定し無い。根元や太い幹は余り影響を受け無いが、上に行く程酷く成り、木の頂が最も大きな影響を受ける。
 風邪(感冒)の多くは、突然、頭が痛く成り、身体の表面にザワザワと寒けを感じる。「風邪」で起こる代表的な疾患なので此の名が有る。此の寒気が強いタイプの風邪をもう少し専門的に言えば、「風邪 」と「寒邪」の合体と考える(風寒感冒・ふうかんかんぼう)。此に対する処方には葛根湯(かっこんとう)が良い。寒さが余り無く、熱感と喉の炎症 が際だって居れば、「風邪」と「熱邪」の合体と考える(風熱感冒)。此の場合は 銀翹散(ぎんぎょうさん・銀翹解毒片)が適当で有る。
 風疹、破傷風、中風(脳出血等は身体の中の風に当たって起こると考えて居た)、通風(今は高尿酸血症に因る病気を指すが、本来は移動性の痛み)等、現代医学的には相互に関係は無いが、何れも「風」の付く病名で有る。此等の共通点は、突然 発病し、病状の変化が激しかったり、頭部や体表に症状が現われ易い事で有る。「風邪は万病ノ元」の起源は「風は百病の長成り」と言われて居るが、其の風は元来「風邪」なので有る。
 葛根湯=葛根、麻黄、桂枝、芍薬、乾生姜、大棗、天草。
 銀翹散=金銀花、連翹、桂枝、桔梗、薄荷、牛蒡子、竹葉、荊芥穂、豆。

 風邪・咳・喘息・喉の痛み・喉の乾き
 風邪の症状・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
  風邪の引き始めに背中がゾクゾクっと来たら
   葛根湯・・・・・・・・・・感冒、頭痛。
  風邪の後期の症状に
   柴胡桂枝湯・・・・・・・・微熱・寒け・頭痛・吐き気等の有る感冒。
  胃腸型の風邪に
   カッ香正気散・・・・・・・夏の感冒、下痢・全身倦怠。
  節々が痛い風邪に
   麻黄湯・・・・・・・・・・風邪の引き始めで、寒気がして発熱、頭痛が有り、身
               体の節々が痛い場合の次の諸症:感冒、鼻風邪。
 喉の痛み・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
  喉が赤く腫れて痛い方に
   駆風解毒湯・・・・・・・・咽喉が腫れて痛む次の諸症:偏桃炎、偏桃周囲炎。
  喉が痛い方に
   甘草湯・・・・・・・・・・咽喉痛の緩解、激しい咳。
 咳・喘息・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
  鼻水で御困りの方に
   小青竜湯・・・・・・・・・気管支炎、気管支喘息。
  咳が辛い方に
   五虎湯・・・・・・・・・・咳、気管支喘息。
  激しい咳の方に
   甘草湯・・・・・・・・・・激しい咳、咽喉痛の緩解。
  痰の切れ難い咳に
   麦門冬湯・・・・・・・・・気管支炎、気管支喘息。
 喉の乾き・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
  火照りが有り、喉の渇きが強い方に
   白虎加人参湯・・・・・・・喉の渇きと火照りの有る物。
  疲れ易くて尿量異常の方に
   六味地黄丸・・・・・・・・疲れ易くて尿量減少、又は、多尿で、時に口渇が有る
               物の次の諸症:排尿困難、頻尿。

 風邪を引き易い人は気道の組織の抵抗力が弱って居るが、此は乳製品を含む動物性蛋白質に偏った食生活に因って生み出された物で有る。ミルク、肉、卵等の動物性蛋白質は、腸内ではスムーズに消化されず、腸内で異常発酵が起こる。又、精白食品は極度のミネラル不足の為、腸の機能を減弱させ、腸内の有害物質を血液中に素通しさせてしまう。そして、腸内でウイルスの発生、腸機能の低下、自律神経や内分泌機能のアンバランスに因って身体の抵抗力が弱まり、風邪を引き易く成る。
 病気は、放って置いて治る物では無い。表面的にそう見えても、食生活が間違って居る限り症状が消えても、病気は潜行しただけで、体質の悪化は確実に進行して居る。
 真の健康体なら滅多に風邪を引く物では無い。ちょくちょく風邪を引くのは、体質面に問題が有るのだから、根本的な治療を兼ねて食事療法を行う。
 胡桃、椿油、松の実、胡麻等の良質な油を摂る。杏、蓮根、葛等は呼吸器系を強くする。大根、人参、牛蒡、キャベツ、大蒜、韮、玉葱、葱、芋類、生姜を摂って整腸を促し、枸杞茶、蓬茶、甘草茶等の薬草茶や豆類や春菊を摂り血液を浄化し、蓮根、銀杏、栗、海藻類等を摂って体質改善と体力を作る。玄米菜食に切り替え良く咀嚼をして小食にする。梅醤番茶は毎日飲む。

 2種類の風邪
 『風邪を引か無い様に』と言う言葉は、冬の挨拶代わりに使われて居るし、又、『風邪は万病の元』等と言われて、風邪を決して侮れ無い事は、認識して居る筈なのに、風邪の原因に付いては十分な認識を持って居無い事が多い。其の為か風邪の予防がしっかり出来無いで居るが実情で有る。
 2種類の風邪とは「食べ過ぎの人の風邪」と「食べ足り無い人の風邪」の事で有る。此の2つのタイプの風邪では、養生法が丸で反対なので有る。
 普段食べ過ぎてウエスト辺りが太く成って居る人、胃が出っ張って居る体型の人で、全体的には太り気味の人、体力旺盛な人が引く風邪の場合は「食べ過ぎの風邪」で有る。反対に「食べ足り無い風邪」と言うのは、下腹が出て居る体型で全体的に痩せて居る人、体力が無い人で有る。
 食べ過ぎの人の風邪の養生としては、普段酷使して居る胃腸を休める為に、栄養の有る物は控え、消化の良い物を少量取って適度に身体を動かして治す。
 食べ足り無い人の風邪の養生は、逆に栄養の有る物を取り、安静にして、身体を休める。
 風邪の予防も此の養生法と同じで有るから、日頃自分の体型や食べ方、体力の『有る』『無し』等から判断し、其其に有った食養生と生活法を心掛けて居れば、喩えインフルエンザが猛威を奮っても、避けて通れる免疫力が自然に養われて行く。
 風邪の予防はマスクや嗽だけで無く、自分の身体に有った日常の食養生こそが、根本的な予防に繋がる。
 ■風邪の養生食 蒸しがゆ■
 此は「食べ過ぎの人の風邪」「食べ足り無い人の風邪」何方のタイプの風邪にも良い。風邪を引いた人の為の養生食で有る。風邪の引き始めに此を食べると、非常に効果が有るし、風邪で食欲が無い時にも最適で有る。
 材料
 体重1kgに対して、1gの米と7倍の水。
 作り方
 米を水洗いして分量の水と一緒に蓋つきの丼等に入れて、乾いた布巾かアルミホイルを被せ、蓋をして蒸し器に入れる。蒸し器の底に布巾を4つ折りにして敷いた上に丼を乗せ、丼の2/3の高さ迄水を入れて、始めは強火にし、沸騰したら弱火にして、約1時間蒸す。
 アドバイス
 日頃、消化が悪い、胃が凭れる、胃が張ると言う症状が有る人は、蒸し粥を作る時の水の代わりに、大根の絞り汁を使うと効果的で有る。
 又、食べる時に、ウエストが太い体型の人なら梅干しを、下腹が出て居る体型の人なら、胡瓜の味噌漬けと一緒に食べる。日頃、食べ足り無い人は、栄養補給の意味で卵を解して入れ、卵粥にして食べても良い。

 風邪の手当
 風邪を引いた時は、出来るならば1回で治したい物。梅醤番茶に2片の大蒜を擂り卸した物を最後に混ぜてフーフー言って飲み、床に入ってゆっくり寝ると大概は朝迄には治って居る。序でに、部屋に殺菌性のハーブを漂わせて於くと尚良い。
 喉の炎症には玉葱を剥いて、剥いた皮の凹形の方向を喉に当て、其の上に、玉葱の黄色い外皮を被せて包帯を巻き寝る。
 究極の解熱には、蛞蝓を生の儘飲むと良い。
 併用療法として、例え40℃の熱が有ったとしても風呂に入り(高熱の場合は水風呂に氷を入れて入ると良いが、出来無い人は極力冷たい風呂に入る)身体をすっきりさせると効果は加速する。身体が清潔な方が気分も良いし、新陳代謝を促す。

 東洋医学では、引き始めの風邪を大きく2つのタイプに分けて居る。
 1. 風寒型の風邪・・・・・・ゾクゾク寒気がする風邪。
 2. 風熱型の風邪・・・・・・喉の炎症が有り、熱っぽい風邪。
 此の2つのタイプの風邪は東洋医学では、治療のアプローチの方法が全く異成って居る。
風寒型の風邪は寒気がする風邪ですから、身体を温めて、汗を掻かせて発散させる治療を行う。
 一方、風熱型の風邪は熱っぽい風邪で、喉の腫れを伴う事が多く、熱を発散させるだけで無く、炎症を鎮めたり、喉を潤したりする治療が必要と成る。
 ●風寒型の風邪(表寒型、青い風邪)
 ゾクゾクと寒気がする。背筋が寒い。手足が冷える。頭痛がする。首筋や肩が凝る。関節や筋肉が痛む。薄い水の様な鼻水や、痰が出る。水分は余り欲しく無い。尿は水の様にに透明で量が多い。
 此の風寒型のタイプの風邪は、冷えに因って身体の抵抗力が低下した為に起こった物と考えられる。甘い物を多食したり、ビール等の冷飲食で胃腸を冷やすと風邪を引き易く成る。 原因は冷えですから、身体を温めて発汗させる治療が必要です。若し、発熱が有っても寒けが有れば風寒型だから、温める。
 葛根湯は、此のタイプの風邪を治す代表的な漢方薬です。
主成分には、文字通りの葛の根が用いられるから、家庭で簡単に代用するには葛湯に擂り卸した生姜を少し加えて飲めば同じ様な効果が期待出来る。
 食べ物としては、生姜、葱、大蒜等、身体を温める物が良い。
 又、生姜湯や葱味噌湯も、此のゾクゾクする寒風型の風邪に良く使われる民間薬で有る。
 ■生姜が湯■
 生姜を卸した物一摘みに熱湯を注ぎ、黒砂糖か蜂蜜を適量加えて飲む。
 加速として、葱を刻んだ物を加えると温める力が因り強く成る。又、紫蘇の葉を数枚細かく刻んだ物を加えると咳を抑える働きが強く成る。
 ■葱味噌湯■
 葱の白い部分一本を細かく刻み、小匙一杯位の味噌を加え、番茶、又、は熱湯を注いで飲む。
 加速として、生姜を少量擂り卸した物、梅干しを焼いて身を解した物、鰹節少々等を加えると、因り温める力が強く成る。
 ■壺療法■
 首の付け根に風門と言う壺が有り、東洋医学では通り風邪は此処から入って来ると言われる。確かに風邪の引き始めは、何と無く此の辺がスースーしたり寒気がしたりする。引き始めに直ぐ其の場所に、灸を据えると大変良く効く。
 此の辺りには大椎とか肺兪とか風邪の治療に良く使われる壺が有るから、壺の位置に厳密に拘らずに此の辺りで押して見て圧痛の有る所とか、一番スースーする様な所で良い。灸とか、カイロ、熱く茹でた蒟蒻をタオルで包んだ物等で温める。何も無い時は、手の小指の掌側で強く速めに2〜30回擦る。此も大変良く効く。
 ■耳擦り■
 耳には身体全体の壺が集約されて居る。耳の形は丁度胎児が逆様に成った形で有る(尾側が頭)。古代の呪術で匂玉と言うのが有ったが、同じ様に胎児の形をして居る。此の形はエネルギーが凝縮した形と考えられて居る。「耳擦り」と言う方法は、身体全体の活力、エネルギーを高める、素晴しい方法です。風邪の引き始めに行えば身体が熱く成り風邪が吹き飛んで仕舞う。
 1. 手掌全体を使って耳の前から後ろに手を滑らせて行き、耳の表側を摩擦する。
 2. 今度は後ろから前に、耳は耳の穴に被さる様手掌を滑らせ、耳の裏側を摩擦する。
  往復で10〜15秒位ゆっくりと行う。
  往復で1回として10〜20回行う。
  手掌全体で耳を押さえ付ける様に、しっかりと密着させる事。
  余り軽過ぎると十分摩擦され無いので効果が無い。
 ●風熱型の風邪(表熱型、赤い風邪)
 身体が熱っぽい、喉が赤く腫れて痛む、寒気は無いか、有っても本の少し、手や足や頭に触ると熱い、喉が渇いて水を飲みたく成る、鼻の中が乾燥する、喉が乾燥して空咳が良く出る、黄色い粘った痰や鼻水が出る、尿の色が濃い・・・・・・。
 概ね以上の様な症状で有るが、喉が渇いて水を飲みたがる、喉が渇いて空咳が良く出ると言うのがポイントで有る。此のタイプの風邪は泌尿器系の弱い人に比較的多く見られる。此の風熱型の風邪は、喉の炎症を鎮めるのが第一の目的と成る。漢方薬では天津感冒片とか駆風解毒湯が良く使われる。
 家庭に有る食べ物では、梨、大根、花梨、蓮根、キウイ、蜂蜜等が良い食べ物で有る。
 天津感冒片=金銀花、連翹、桔梗、牛蒡子、薄荷、竹葉、荊芥、トウシ、羚羊角。
 駆風解毒湯=防風、荊芥、独活、連翹、牛蒡子、甘草。
 ■大根湯■
 大根を卸し大匙3杯位、生姜卸しを少し、純正の醤油少々に、焙じ茶(番茶)を1〜2合位注いで飲む。
 ■大根飴■
 大根は1cm角位に切り、底の浅い容器に入れる。大根の上に水飴、又は、蜂蜜を適量に加える。半日もすれば大根のエキスが水飴の中に染み込んで、サラリとした液体状に成る。小匙に掬って喉を潤す様にゆっくりと飲む。
 ■葱の湿布■
 長葱の白い部分を10cm位に切った物を3本位用意して縦に裂いて広げ、全体がしんなりして軽く焦げ目が付く位に表面を火で焼く。内側が喉の方に当たる様にガーゼ、タオル等に包んで、喉に巻き、一日何回か取り替える。
 ■耳の穴擦り■
 耳の穴の周りは、人体で言うと丁度鼻咽頭部に相当し、内鼻、咽喉等の壺が有る。此の遣り方は、丁度其の壺を指の腹で刺激する事に成り、一寸喉が痛いなと言う時に行えば即効性が有る。又、良く喉が痛く成る人の場合、毎日行えば風邪の予防に成る。
 人差し指を耳の孔に入れ、指腹を360度回転させ、耳の孔の縁をしっかりと摩擦する。少し強めに行った方が効果的です。10回位行う。
 ●其の他の症状別療法
 喉の下から胸の辺りが熱っぽく、痰混じりの咳が出て来たら炎症が気管支の方へ拡がって来て居る証拠で有る。此の時は、豆腐湿布が効果有る。
 ■豆腐湿布■
 豆腐半分位を水を良く切ってボールに入れ、市販の里芋の粉か小麦粉を少しずつ加えながら耳朶位の固さに成る迄練り上げる。晒しかタオルの上に此を広げて、喉、胸の熱い所に当てる。馬肉が手に入れば其れを使っても同じ効果が期待出来る。
 ■枇杷の葉と蒟蒻の湿布■
 咳でも、喉や胸を触って余り熱感の無い様な咳に用いると効果的で有る。
 枇杷の葉数枚を用意し、ツルツルの表側を胸の方に当てる。其の上からグツグツ煮た熱い蒟蒻をタオルに包んで、熱さを調節して枇杷の葉の上に乗せる。次第に冷めて来るのでタオルを徐々に薄くして行くのが骨で有る。蒟蒻が無ければ、荒塩をフライパンで炒ってタオルに包んで用いる。
 一般に発熱は身体の免疫反応を強める反応の一つですから、其程熱に対して神経質に成る事は無いが、体力が消耗するので、解熱の必要が有る。
 ■椎茸湯■
 椎茸の干した物を3〜5個用意し、水300tを加え半量に成る迄煎じて飲む。
 ■玄米スープ■
 玄米半合位を大きなフライパンで狐色に成る迄炒る。水を加えて20分程煎じると、玄米が水を吸って可成りふやけて来るので、綺麗な布巾で絞って、スープとして此を飲む(水を多めに入れるのが骨)。

 風邪の治りが早まる耳朶引っぱり・耳穴伸ばし
 風邪は誰もが一年に何度か罹る馴染みの深い病気で有るにも係わらず、現代医学でも決定的な治療法が無いのが現状です。所謂風邪薬を飲む他に、様々な家庭療法が試みられる事に成るのですが、中国では古くから、耳を刺激する簡単なマッサージで風邪を退治して来た。
 耳は丁度、胎児が母親の御腹の中に入って居る形に似て居る。頭が下で足が上、膝を曲げて入って居る姿です。唯、形が似て居ると言う事だけでは無く、耳は全身を映す鏡として、身体の各部の病気治療に用いられ、大きな穴の内側には「咽喉」「内鼻」と言った、風邪の諸症状に特効を示す反応点(一種の壺の様な物)が有る。此処を刺激すると、喉や鼻の血行が良く成り、炎症や腫れ等風邪に伴う症状を改善する事が出来る他に、患部の抵抗力を高めて、風邪其の物の軽快に役立つ。
 反応点を細かく探す必要は無い。耳の穴の内側を、以下の様な方法で十分に刺激する。用具も要らず、面倒な準備も必要無い。誰でも簡単に一人で出来る方法で有る。風邪に伴う喉の痛みや扁桃炎、咽頭炎鼻炎等にも、不思議な効果を発揮する。
 ●5分で行える一人マッサージ
 治療部位は耳朶と耳の穴です。左右の耳を同時に刺激する。指の爪を切り、手を洗ってから行う様にする。柔らかい耳へのマッサージをする時は、手荒に刺激すると傷を付ける事が有るので注意する。
 1.両手の人差し指を耳の穴に差し入れ、指の腹を使って、耳朶の内側を回す様に擦る。
 ゆっくりしたペースで、全部で60回擦る。
 2.次に両手の人差し指を、手背が前面に成る様に耳の穴に差し入れ、手掌が前に成る
 様に180度回転させ、ポンと引き抜く。1.のマッサージと同じ様ですが、回転の仕
 方が大きく、最後にポンと抜くのが違う。20回行う。
 3.左右の耳を手掌の手首寄りの所で、其其すっぽり覆う。耳を軽く圧迫する感じにする。此の儘、パッと手掌を離す。10回繰り返す。
 4.最後に、ポイントと成る耳朶マッサージ。耳朶を掴み、耳全体を後ろ下方に引っぱ
 る。耳の穴が軽く引き攣る感じがする力で、引っぱると良い。10回行う。
 1.から4.を続けて行うが、5分も有れば終わる。朝と晩の一日2度遣れば、患部の抵抗力が高まり、風邪が退治出来る。

 風邪咳
 此の夏風邪の頑固な咳には、中位の大根を4p位の輪切りに切り、其れを1p角にして、ヒタヒタに成る迄水を加え、1時間以上とろ火で煮込み、火を止めたら小匙1杯の蜂蜜を加え、極力熱い内に一気に飲み下すと簡単に止まる。<光の指導因り>

 
 咳が酷い時には、車前草とフキタンポポを同量混ぜ合わせた物、大匙2杯を250mlの水で濾して飲む。別にニガハッカを大匙1杯をカップ1杯の水で煮立てて濾して飲む。
 更に、風邪のビールスを追い出して抵抗力を付ける為に、ローズマリー、ヨーロッパボダイジュ、セイヨウニワトコの花を混ぜ合わせた物大匙3杯を、500mlの水で煮立てて濾して、2回に分けて飲む。

 
 喉が痛い時には、車前草の葉を10gを250mlの水で煮立て、暫く置いて煎じた液が温く成ったら口に含み、痛い所に当たる様に嗽をしてから飲み込むと言う事を何度も繰り返す。
 タイムの葉50gを1Lの水で煮立てて濾して、風呂の湯に入れる。15分程タイム風呂に浸かって、上がり際に手足に冷水シャワーを浴びた後で布団に入ると、皮膚からもハーブが浸透して風邪の直りを早める。

 パイナップル・大蒜・パセリジュース
 薬効=風邪、風邪で喉が痛い時。
 パイナップル適宜、焼き大蒜小片1個、パセリ1枝でジュースを作り、嗽をしながら飲むと効果が有る。

 夏蜜柑ジュース
 薬効=風邪、疲労回復。
 大きめの夏蜜柑1個で1日のビタミンCの所要量が賄える。又、疲労回復の成分のクエン酸は蜜柑因り多く、約2倍程度含まれて居る。風邪の早期回復には大変効果が有る。
 夏蜜柑2個の皮を剥き、ジューサーに掛ける。風邪熱の場合は温めて飲む。

 檸檬ジュース
 薬効=風邪。
 檸檬は風邪の必需果物で、含まれて居るビタミンCは、風邪の特効薬、予防薬として欠かせ無い。
 檸檬は瑞々しく、皮に張りと艶が在って、重い物を選ぶ。2〜3個を水で洗い、皮を剥き、種を除いてジューサーで搾る。蜂蜜を大匙2〜3杯加える。予防は其の儘で。熱風邪の場合は、熱い御茶で割って飲む。

 蜂蜜檸檬の作り方
 薬効=風邪。
 檸檬にはクエン酸やビタミンCが含まれ、梅と並んで風邪の特効薬的な果実です。いざと言う時に即効性を考えて、常備して置く。
 作り方
 檸檬1〜2個を搾り、蜂蜜小匙1〜2杯を加え、熱湯を注ぎ、蜂蜜が良く溶けてから飲む。発汗作用が期待出来る。又、毎日飲み続ける事で、風邪に対する抵抗力が付く。熱っぽい時には多めに飲む。

 金柑と陳皮粥の作り方
 薬効=抗ウイルス、抗細菌、風邪の予防、発汗作用、健胃、鎮静、抗炎。
 金柑の成分には、ビタミンCが多く、カルシウム、フラボノイド配糖体等が含まれて居る。ビタミンCは、ウイルスや細菌感染を防ぐ作用が有るから、風邪の予防に成る。金柑は、皮に甘みと芳香が有り、果肉に酸味を持って居る。冬に成熟して翌春迄実を付けて居るので、出盛り期に甘く煮て保存して置く事が出来る。
 陳皮の成分には、リモネンやテルピネンを主成分とする精油やフラボノイド配糖体が含まれ、此等には、発汗作用、健胃、鎮静、抗炎等風邪予防の薬効が有る。
 自家製の陳皮を作る時には、無農薬の蜜柑の皮を水で良く洗い、陰干しにして、からからに乾燥させる。使う時はぬるま湯で戻す。
 作り方
 @金柑3個は、熱湯に通して水で洗う。縦に切れ目を入れて種を取り出し、水を被る程にして中火で煮て柔らかくして置く。
 A陳皮20gはぬるま湯で戻し、千切りにして置く。
 B玄米50gは水洗いして、鍋に水500tを入れて1時間程浸して置く。
 CBを強火に掛け、煮立ったら、弱火にして@を入れて炊き上がる直前に塩で味を調え、火を止めて3分程蒸らし、Aを盛り付ける。

 カモミール茶
 使用部位=花、葉、茎。
 薬効=血行促進、風邪、発汗、解熱、冷え性、生理不順、鎮静作用、精神安定作用、安眠。
 飲み方=浸出。
 カモミールティーは、黄色の色合いがとても鮮やかで、林檎に似た香りの有るハーブ(香草)です。
 此の香りに気持ちを和らげる働きが有る。又、精油成分のビザボロールやマトリシンが含まれ、血行を促進させる為、風邪、特に発汗、解熱作用が有る。
 ヨーロッパでは、御腹を温めたり、手足の冷え、生理不順やアレルギーに悩んで居る人達に古くから愛飲されて来た。寝る前に良く飲まれる為、別名「グッドナイトティー」と呼ばれ、親しまれて居る。
 花、葉、茎を乾燥させた物を使う。小匙1杯をティーポットに入れて、熱湯を注いで3〜4分程待ってから茶漉しで漉して飲む。他のハーブとブレンドして楽しむ事も出来る。カモミールにはペパーミントを合わせてみると味も香りも因り楽しめる事が出来る。
 又、冷え性で困って居る人は、入浴剤として御風呂に入れると良い。

 生姜湯の作り方
 薬効=風邪、食欲増進、発汗、解熱、健胃、整腸、消炎、保温、二日酔い、肝炎。
 古くから食用として用いられた野菜で、辛み成分には、ジンゲロン、ショーガオール、芳香成分にはシネオール、ジンギベレン、ジンギベロールが含まれ、食欲増進、発汗、解熱、健胃、整腸、消炎、保温、肝炎等に薬効が有り、発汗を促す事に因って風邪熱や体内のアルコールを排泄させる働きをする。
 作り方
 生姜1掛け約10gを擂り卸し、熱湯を注ぎ熱い内に飲む。微熱因りも少し熱が高い時には、葛を加えた方が効果的です。
 葛粉大匙1杯を水で溶き、弱火に掛けてとろりと粘って来たら、卸し生姜と黒砂糖を加える。呼吸器系の弱い人は黒砂糖の代わりに蜂蜜を加える。

 風邪予防に役立つ食べ物
 万病の元に成る風邪は、初期の内に治す事が大切で有る。私達の先祖は、身近な食物を利用して、早く治す方法を伝えてくれて居る。
 【葱と生姜】
 葱はユリ科の多年草で、東洋医学では、其の白い部分(葉)を葱白と呼び、初期感冒の薬として用いて来た。ネギオールと言う精油を含み、殺菌、発汗解熱、利尿の働きを持つと共に、気管支粘膜を刺激して、鼻詰まりを解消し、痰の出を良くしてくれる。
 生姜はアジア原産の植物で、芳香成分の精油や、辛味成分のギンゲロール等を含む。此等が、血行を促進して身体を温め、水分の代謝を高め、風邪で弱った胃腸の働きを活発にしてくれる。
 生姜6gと1本の葱の白い部分を刻み、360tの水を加え10分間煮沸し、此の煎じた液を用いてスープや粥を作り、熱い内に食べる様にする。
 煎じるのが面倒な人は、生姜と大根の卸し汁各々6gを合わせた物に熱湯を160tを注ぎ、蜂蜜で甘味を付けて飲むのも良い。大根にも、口内の炎症を鎮め、咳止め、痰切りの働きを持つ酵素や殺菌力の有る含硫化合物が含まれて居る。
 【蜜柑】
 蜜柑の皮は、其の乾燥物を陳皮と呼び、芳香胃健、発汗解熱剤としての働きを持って居る。風邪の場合は生の皮でも良く、3個分の皮を良く洗って、コップ3杯の水を加えて煎じ、蜂蜜、砂糖を加えて飲む。
 【韮】
 韮雑炊も風邪に良く効く食物です。韮はアリルスルフィトと言う硫黄化合物を含み、強い殺菌力と身体を温め、健胃、痰切りの効果を持って居る。韮を沢山入れて作った味噌汁に、御飯を加えて雑炊を作り、此に生姜汁をたっぷり擦り込んで食べる。
 【葛】
 熱い葛湯も良く利用される、此の時生姜の卸し汁、山椒の実、大蒜1粒の卸し汁等を加えると一層効果が高まる。此は山椒の辛味成分で有るサンショールや大蒜の臭気成分のアリシン等が強い殺菌力を持ち、末梢血管の流れを良くし、疲労の回復を促進するからで有る。
 【卵】
 卵酒等も、生姜が汁と細かく刻んだ白葱を加え、其れに檸檬汁を垂らすと、一段と風邪に対する効力が増強される。

 『喉の痛みや咳を和らげる方法』
 此には、濃い番茶での嗽をする。茶の中の茶タンニンが、炎症を鎮め、細菌繁殖を抑える強い除菌力を持って居るからで有る。茶は水で4倍に薄めても、大腸菌の発育を阻止する制止力が有るから。茶こそ身近に有る素晴らしい嗽薬で有る。
 咳が酷く成った時は、漢方で鎮咳キョ痰薬として使われる銀杏を利用する。少し炒って殻を除き、取り出した果実約10gを柔らかく成る迄5分程度弱火で煮る。此に蜂蜜を掛け、出来るだけ喉に当たる様にゆっくりと噛む様に呑み込む。此の時の蜂蜜は、甘味と喉に潤いを与え、粘膜の荒れを抑えて、鎮咳効果を助ける。
 又、大根を短冊状に切って、水飴や蜂蜜をたっぷり掛け2日間程置くと、大根に含まれる成分が水分と共に水飴に吸収され、サラサラした甘い液に成る。此の液を一日2回、大匙1杯づつ飲むと効果が有り。大根の成分は強い消炎力と殺菌力を持って居り、大根を食べて中毒に当たった例は無い。
 風邪を治すには、引いたなと思った其の日の内に治して仕舞う早期治療が最も大切な事で有る。出来るだけ早く家に帰って「温かくして早く寝る」。此が、一番重要な事で有る。そして、寝る前の此等の「風邪を防ぐ食物」が胃を荒らす事無く、副作用の心配無しに、回復を大いに助けてくれる。

 風邪
 1.引き始めの風邪には、納豆を叩き潰して御碗に入れ、葱の青い部分を刻んだのと、胡椒、又は、山椒、醤油少々を入れ、熱湯を注いで、熱い内にフーフー吹きながら飲む。葱はたっぷり入れた方が良く、飲んだら、温かくして休む事。
 2.毎朝、味噌汁の中に焼いた餅を入れて食べて居ると徐々に効果が表われて来る。体を温め、寒気を防ぐ。
 3.頑固な風邪の際に、緑豆の粉に甘草の粉末を2割混ぜて飲む。緑豆に解熱の効が有り、甘草に解毒作用が有る。
 4.炒った南瓜の種子を食べると痰を去り、又、風邪薬と成る。
 5.紫蘇の実、又は、葉も茎も一緒に煎じて飲む。特効が有る。
 6.春菊をたっぷり、葱の白い部分、油揚げを加えて味噌汁を作り、熱々の物をフーフー吹きながら食べると、体が温まって治る。
 7.初期の風邪等に、寒気がして多少熱が有り、咳が出る時には、生姜を一片を焼いて、其れを口に含んで居ると治る。
 8.大根は血行を良くするが、特に寒中は風呂吹きにして葱味噌を付けて食べると非常に体が温まるので、風邪に掛かり易い人、凍傷の出来る人は時々に此を食べると効が有る。
 9.葱は発散通気の作用を持って居るので風邪に有効で、葱をたっぷり入れた味噌仕立ての熱い雑炊を食べると、ちょっとした風邪は直ぐ治る。
 又、他の発汗剤等で治療した後でも、此の雑炊を食べると再び逆転して悪く成る事が無い。
 又、白根を細かく刻んで、生味噌と生姜の薄切りを少々を加え、熱湯を注ぎ、掻き混ぜて熱い内にフーフー吹きながら飲むと、発汗して治る。 風邪で頭痛や鼻詰まりした時は、葱の臭いを嗅ぐだけでも効果が有る。
 10.風邪等で声が出無い時は、茗荷を十分に突き潰してから、其の搾り汁に清酒を少々入れて数回飲めば声が出る様に成る。
 11.蓮根、大根、葱の白い部分を其其に卸して汁を混ぜ合わせ、其れを大湯飲み茶碗に半分程入れて、更に梅干し1個を潰して加えてから、熱い塩湯を注ぎ入れる。此を就寝前に飲むと効が有り、喉の痛みも治る。
 12.出来る事ならば野生の苺(栽培種の苺ならば、旬の露地栽培物を。)に上質の焼酎と蜂蜜を加えて食べる。血液を浄化するので、染み、雀斑にも効が有る。
 13.梅干しの古い物を2個程黒焼きにして湯飲み茶碗に入れ、其れに熱湯を注いで熱いうちに飲む。喉の痛みには核(天神様)も飲むと良い。
 14.梅干し2個を濡れ紙に包んで火中に入れて黒焼きとし、此に砂糖を加え熱湯を注いで飲む。
 15.梅干し1個を湯飲み茶碗に入れて突き潰し、ほぼ同量の卸し生姜と少量の砂糖を加え、熱湯を注ぎ入れた物を入浴中に飲んでも著効が有る。予め準備して置いて、浴槽の中で体が温まった処で、湯に浸りながら飲む。浴後は、直ちに布団を被って寝ると発汗して治る。但し此の方法は発汗し過ぎるので、体の弱い人は避けた方が良い。治ったら葱味噌雑炊を食べる。
 16.高熱を出した場合には、梅肉エキスを豆粒二つ分位湯飲み茶碗に入れ、砂糖を少し加え白湯を注ぎ入れ、良く掻き混ぜて飲む。鼻詰まり、頭痛にも良く効く。
 17.菊花茶を飲む。
 18.干し柿2個を小さく刻み、二合の水を加えて、弱火で一合位に成る迄煮詰め、飴の様にドロドロに成った物を、一日に3〜4回飲むと不思議に効が有る。
 19.風邪に因る頭痛には、胡桃、葱の白い部分、芽茶(初芽の部分で作った茶)、生生姜を各8gずつ用意する。其れに水1カップを加え、七分目に成る迄煎じて、フーフー吹きながら熱い内に飲んで、布団を被って寝ると、汗が出て即効が診られる。
 20.陳皮(蜜柑の外皮を天日に干して乾燥させた物)を一握りと、生姜、黒砂糖を少しずつ加えて煎じた物を熱い内に飲んで、暖かくして寝る。
 21.陳皮と黒豆を煮て食べる。
 22.米酢を熱湯で割って飲む。
 23.湯飲み茶碗に、卸し陳生姜を小匙1杯入れ其の上に卸し玉葱を小匙1杯載せ、煮え湯を加えてフーフーしながら服用。時間が経過し、再度風邪の症状が出て来たら再度作って飲む。
 24.湯飲み茶碗に、卸し陳生姜を小匙一杯入れ其の上に卸し玉葱を小匙1杯載せ、其の上に小匙一杯醤油をかけ、煮え湯を加えてフーフーしながら服用。時間が経過し、再度風邪の症状が出て来たら再度作って飲む。
 熱が高い時は最後の2〜3口分を残し40℃以下に下がるの待ち、数滴の紫蘇葉エキスを入れて飲む。
 25.風邪等で頭痛がする時は、葱の白根と陳生姜の刻んだ物を煎じて其の汁を飲むか、葉の中の粘膜を塗布すると卓効が有る。
 26.風邪の初期には、葱の白根を髭根ごと7本、生姜7片、糯米一摘みに、水二合、酢大匙1匙を加えて煎じ、此を飲んで汗を出すと治る。
 27.椎茸の煎じ汁を飲むと効が有る。
 28.浅葱(アサツキ)の葉、白根を細かく刻み、陳生姜や山葵、又は芹、春菊の生汁を少々加え、御つゆに入れて煮立て、熱い内に飲み、休養を取る。
 29.乾燥した浅葱を適当に刻んで煎じて飲む。
 30.桔梗の根3gを煎じて内服し、其の煎液で嗽をする。
 31.キャベツの葉をアイロンでしんなりさせて、下痢や腹痛の時は腹部に、頭痛の時は額に、熱や咳の出る時には、喉と胸に何枚か当てる。一日に2回位交換する。
 32.胡瓜の種10gを煎じて飲む。
 33.金柑の果皮又は、葉を煎じて飲む。葉の場合は、乾燥した物を使う。此の場合紫蘇の葉と一緒に煎じると効果が有り、蜂蜜を加えても結構で有る。
 34.熟した金柑約10個を丸ごと刻んで、砂糖少々を加えて煮る。沸騰したら火を止めて、温かい内に煮汁を服用する。又、適当な時に、何回かに分けて飲んでも構わ無い。尚、此に、車前草の全草の乾燥した物を少々加えると効果的で有る。
 35.胡桃に黒豆と黒砂糖を加えて煎じて飲む。
 36.薩摩芋の黒焼きを粉末にして内服すると、発汗、解熱の効果が有る。
 37.紫蘇の葉と陳皮を煎じて服用する。
38.枝下柳の葉を煎じて飲む。
 39.春菊と葱を刻んで生味噌を入れ、湯を注いで熱い内に飲む。
 40.生姜に葱を混ぜ、熱湯を注いで寝る前に服用する。
 41.芒(ススキ)の根を水洗いして、乾燥させて煎じて飲む。
 42.菫(スミレ)の花、葉、茎の煎じ汁を飲む。
 43.大根の葉を直射日光で干し、刻んで白然塩を1摘み入れ飯に炊き込む。出来れば粥の方が良い。
 44.大根を1p角位に細断して容器に入れ、蜂蜜を掛けて置くと2〜3日で大根が萎み、透明な上澄みが出来る。大根は取り除き、新しい大根を2〜3回入れ替える。其の上澄みを飲む。
 45.玉葱1個を刻み、其れに生姜少々を擂り卸して加え、煎じて味噌又は、醤油で味を付け、熱い内に飲む。
 46.玉葱の黄皮を粉末にして内服する。
 47.茅(チガヤ)の根の煎じ汁に蜂蜜を加えて飲む。
 48.どくだみの葉を煎じて熱い内に服用すると発汗作用を促して回復を早める。
 49.梨の果実を皮の侭輪切りにし、煎じて飲む。
 50.野蒜(ノビル)の根を刻んで味噌汁を作り、葱と生姜汁を入れて寝しなに飲む。
 51.蓮根の絞り汁に蜂蜜を加えて服用する。
 52.糸瓜水を温めて飲む。
 53.糸瓜水を煮詰め、蜂蜜を加えて飲む。
 54.糸瓜の生の果実を輪切りにして煮詰めた汁を飲む。
 55.包の木(ホオノキ)の乾燥した果実1〜2個を砕き、煎じて飲む。
 56.蜜柑の皮の煎じ汁に生姜卸しを少々加えて、熱い内に飲む。
 57.自然薯を卸して黒砂糖か蜂蜜を適量加え、熱湯を注いで直ぐに飲む。
58.山葵を味噌汁に入れて飲むと発汗を促し、快方に向かう。
 59.芹の生の搾り汁を飲む。
 60.仏手柑(ブシュカン)をスライスして飴色に成る迄煎じて飲む。臭い毒汗が体中から噴き出して治る。
 61.梅酢を小匙一杯湯呑み入れは熱湯を注いで飲む。但し、塩が強いので加減して欲しい。大量の毒汗が出て治る。初期制圧にはもってこいで有る。
 62.初期の風邪退治には、卵酒を飲む。
 63.喉に来た場合は、梔子(クチナシ)の実を陰干しにして、20個程をカップ2杯の水で煎じる。とろ火で30分間。ウイスキー色の濃厚液を飲む。始末に負え無い喉の不快症状が、飲んで居る間にみるみる引く。重症でも一日で治る。酷い症状が消えても、油断し無いで、暫くは梔子液の嗽を続ける。
 64.香味油を総ての料理に振り掛けて食べる。
 65.大蒜風呂に入る。
 66.蚯蚓の中身を絞り捨て天日で乾かして煎じて飲む。大蚯蚓5匹を1回分として一日3回飲む。副腎皮質ホルモンの塊で有る。※漢方名は地竜。
 67.初期の風邪には、刻み葱、陳生差の卸し汁、梅干し1個を湯呑みに入れて熱湯を注いで飲む。
 68.初期の風邪には、刻み葱、陳生差の卸し汁、味噌を大匙1杯を湯呑みに入れて熱湯を注いで飲む。
 69.初期の風邪には、鯉の生血を杯1杯飲む。
 70.椎茸と鶏の脚をコトコト煮出して作る。ちょっとした風邪は直ぐ治る。生姜の薄切りを多めに入れて作ると良い。
 71.中期の風邪には、蜜柑を丸ごと黒焼きにして、熱湯を注いで実ごと食べる。
 72.中期の風邪には、大根、陳生姜、蓮根の卸し汁を混ぜ、梅干し肉1個分を入れて熱湯で飲む。
 73.中期の風邪には、大蒜スライスのバター炒めを多めに食べる。
 74.末期の風邪には、サルノオコゼを煎じて飲む。
 75.末期の風邪には、蛞蝓(ナメクジ)を生きた侭飲む。
 76.末期の風邪には、蛞蝓を熱湯にさっと潜らせて飲む。
 77.末期の風邪には、大量の干し蚯蚓(地竜)を煎服し、同時に患部に当てる。
 78.菊花茶を飲む。

 自律神経のビームライトバーコードと浄化と快復のビームライトバーコードと同時に使用されると効果的です。

 風邪熱のビームライトバーコード(1999.5.13.UP)

      wpe4.jpg (2685 バイト)

 込み上げる咳のビームライトバーコード(1999.5.13.UP)

     wpe4.jpg (2695 バイト)

 空咳のビームライトバーコード(1999.5.6.UP)

      wpe4.jpg (2694 バイト)

<ビームライトバーコードに関しての注意事項は3月17日を再度御読み下さい。>

 喉の痛み
 1.葦の根茎の煎じ汁を冷やして嗽を繰り返す。
 2.苺の葉、茎の煎じ汁で嗽をする。
 3.万年青(オモト)の生の根茎を卸し、酢と小麦粉を混ぜて練り、足の土踏まずに貼る。
 4.南瓜の種子か、蔕を黒焼きにした物に、黒砂糖か蜂蜜を加えて内服する。
 5.牛蒡の種子を粉末にして、一日量8gを水400tで煎じ、3回に分けて飲む。
 6.熱めの湯に生姜を擂り卸し、蜂蜜を少々加えて飲む。
 7.菫(スミレ)の全草の煎じ汁で嗽をする。
 8.棗の乾燥した果実を煎じて飲む。
 9.糸瓜水を杯に1〜2杯、嗽をしながら飲む。
 10.糸瓜の根を刻み、水に浸して於いて其の水を飲む。
 11.糸瓜の未熟果の黒焼きを粉末にして飲む。
 12.蜜柑の果皮の濃い煎じ汁で嗽をし、其の汁で喉の辺りを温湿布する。
 13.レタスの生葉を土鍋に入れて蒸し焼きにし、真黒に焼けたら擂鉢で粉末にし、其れを飲む。
 14.大根卸しと蜂蜜を同量にコップに1/3程入れ其れを飲む。
 15.蜂蜜に大蒜を1ヶ月以上漬けた物をコップに1/3程入れ其れを飲む。喉のイガイガと共に全身の不快症状が飛んで仕舞う。
 16.食用菊の干した花を煎服する。
 17.食用菊の生の花を三杯酢にして食べる。
 18.車前草の葉を煎服する。
 19.山百合の鱗茎の煎服する。
 20梔子(クチナシ)の実を陰干しにして、20個程をカップ2杯の水で煎じる。とろ火で30分間。ウイスキー色の濃厚液を飲む。始末に負えない喉の不快症状が、飲んで居る間にみるみる引く。重症でも一日で治る。酷い症状が消えても、油断し無いで、暫くは梔子液の嗽を続ける。
 21.垣通し(カキドウシ)の葉を風呂に入れる。

 喉の痛みのビームライトバーコード(1999.5.6.UP)

      wpe4.jpg (2694 バイト)

<ビームライトバーコードに関しての注意事項は3月17日を再度御読み下さい。>

 

 5月5日
 交通事故の後遺症で手が挙がら無い
 交通事故等の後遺症で手が挙がら無い・・・・・・肩甲骨がパンパンに張って居て、烏口腕筋や三角筋、僧帽筋の上部が痛い・・・・・・等の症状を訴える。良く観察すると背骨を中心に硬直して居る。胸椎上部、頸椎が特に硬直して居る。メニエール病に似て居る症状を訴える患者も居る。全身が硬直して、目眩がして・・・・・・自由に動け無い・・・・・・ゆっくり動かないと転んで仕舞う。下肢の動きは腰椎のズレが多く原因して居る。全身の動きは頸椎の複雑なズレが原因して居る。頸椎のズレは胸椎の上部にも波及して居る。勿論、上肢の動きは頸椎のズレで有る。仙腸関節を正して全身を調整する。背骨全体を聖士會館オイルでマッサージし、里芋パスタを貼る。又、ビームライト奇経治療で生体エネルギーの流れを正す。動ける様に成れば自分で犬歩き(3月28日の原稿)を一日に何度も行う。此の様な患者は動け無いから寝て居る。非常に陰性体質に成って居る。
 朝晩は食前に梅醤番茶を飲む。動か無いから腸の動きが悪く便秘症です。繊維質をたっぷり摂る。中心を下降する(暖下)真っ直ぐ下に伸びる根(牛蒡や大根、人参等)を摂る。玄米(腸を温める粟・黍・稗を日替わりで混ぜる)を主食に、副食は海草類豆類を摂る。日に一度は、胡麻塩(7:3)を御飯に振り掛ける、そして、鉄火味噌を振り掛ける。此の胡麻塩だがフライパンの上にキッチンペーパーを敷き其の上で炒る。油の酸化を防ぐ為で有る。又、味噌汁には里芋と匂い物(葱・韮・大蒜・玉葱等=悪性の大腸菌を殺し、良性の大腸菌を活性する為に)を入れる。此の様な食養を行うと必ず治る。
 病気の時の食事回数は日に2食とする。

 左手を挙げる為のビームライトバーコード(1999.5.5.UP)

   wpe1.jpg (2708 バイト)

 右手を挙げる為のビームライトバーコード(1999.5.5.UP)

   wpe2.jpg (2684 バイト)

<ビームライトバーコードに関しての注意事項は3月17日を再度御読み下さい。>

 

 眼底出血
 目の中心の病気は、動物性の毒が多い。そして、過労、ストレス。朝が起きれ無くて夜寝れ無い。便通も悪く、喉が腫れて難聴・耳鳴り・痛みを伴ったりする。耳も腎臓から来る。眼底出血は脳内出血をも引き起こし易い。定期的に出血する。そして、失明、腎臓透析へと移行し易い。だから、しっかりと正しい食事を行い根本から治す。
 毎日昆布を摂る事。鉄火味噌を毎食少しずつ。熱を通した根菜類を摂取して腸を温める食事を摂り冷え性をまず治す。冷えは、動物性蛋白質に甘い物・果物・水分等が原因で有る。塩気を控え目に。小豆昆布を摂ると良い。腎臓を修復する食事を心掛ける。
 日本人の食事は世界一糖分が多い。主食が米麦の澱粉なので此が全部糖分に成る。其の上良く噛ま無いので甘く感じ無い。唾液を良く混ぜれば甘く成るのだが、甘みを感じて居無いから、其う言う物を摂って居無いと思って、砂糖や果物の甘味を食べて仕舞う。穀類はブドウ糖、砂糖は蔗糖、果物は果糖です。皆んな分子構造が違う。
 眼底出血は、動脈硬化症で有る。余り塩気を摂り過ぎると失敗する。腸を温めるには薄目の梅醤番茶を飲み生姜蓬風呂や大蒜蓬風呂に入る。熱い風呂は行け無い。生姜蓬や大蒜蓬を入れた布袋で腹部と腎臓を良くマッサージする。
 頭部の疾患、血管の疾患には茸類を食べる。又、眼底出血には御茶に因る利尿効果を促し腎臓を洗い流す事を遣る。腹部と心臓、頸部、頭部、背骨、腎臓を中心に聖士會館オイルを塗り、良くマッサージする。腎臓と目に里芋パスタを貼る。
 1.柿の若葉を適当に刻み、陰干しにして柿茶を作り、常用する。
 2.山椒の実の塩漬け干しを毎日2粒食べる。
 3.槐(エンジュ)の花の蕾、又は、若い果実を煎じるか、紛末にして服用する。止血だけで無く、痛みも去る。花の蕾、若い果実に限らず葉、枝、根等総ての部分に薬効が有る。
 4.目薬の木の樹皮・小枝・葉を前じて飲む。
 5.蓬茶を飲む。
 6.杉菜茶を飲む。

 眼底出血 左のビームライトバーコード(1999.10.4.UP)

    wpe8.jpg (2675 バイト)

 眼底出血 右のビームライトバーコード(1999.10.4.UP)

   wpe9.jpg (2655 バイト)

<ビームライトバーコードに関しての注意事項は3月17日を再度御読み下さい。>

 5月4日
 頸肩腕症候群
 左側の頸肩腕症候群は多くの場合心臓疾患が原因です。左心房左心室側が水気に因って肥大して居る事が原因です。乳製品、水分の過剰摂取と運動不足が原因と言う患者が多い。玄米を中心に豆類や種と海藻、とまと、そして、利尿効果の有る物(例えば、杉菜茶や小豆等=小豆は砂糖と一緒に料理すると薬効を失う)の摂取を心掛ける。左の肩甲骨と左腎臓に里芋パスタを貼る。

 頸肩腕症候群 左のビームライトバーコード(1999.5.4.UP)

   wpe4.jpg (2683 バイト)

 頸肩腕症候群 右のビームライトバーコード(1999.8.18.UP)

   wpe8.jpg (2704 バイト)

<ビームライトバーコードに関しての注意事項は3月17日を再度御読み下さい。>

 出産後の母子の機能回復
 出産され、母子と共に元気で、そして、御母さんは「血の道症」に成ら無い様に。子宮の収縮を促進し、骨盤の正常位。各臓器・器官・心の修復を目的です。又、赤ちゃんはスクスクと健康で成長すると言う目的です。
 出産時には、臍の緒を多目に病院で分けて貰って下さい。其の子供が大病を遣った時に少し切り取って煎じて飲ませれば多くの場合奇跡的に生還致します。桐の箱に入れて飾って置くだけに成って仕舞った今日、臍の緒の本当の意味を知る人は少無い。

 出産後の母子の機能回復のビームライトバーコード(1999.5.4.UP)

   wpe4.jpg (2705 バイト)

 赤ちゃんのビームライトバーコード(年齢制限は誕生から20歳迄)(1999.5.4.UP)

   wpe5.jpg (2692 バイト)

<ビームライトバーコードに関しての注意事項は3月17日を再度御読み下さい。>

 疲労
 心と体は一体で有る。精神的な苦痛は其の儘肉体に反映し、肉体的な苦痛は精神的に大きな影響を与える。
 精神的ストレスが誘発する肉体的な苦痛も少無く無い。特に胃や腸は心の変化に敏感に対応する。血圧が上がるのも、末梢の細動脈が自律神経の影響で、「情動」に対応する為と考えられて居る。
 母親の激しい感情の変化は、脈拍や血圧、胃腸の動きの変化と成って現れる。胎児も其の様な変動の影響を受けて居る。だから、胎教と言う事も大切で有る。生後間も無い赤ちゃんに母親の心臓の鼓動を録音した音を聞かせると、落ち着いて眠ってしまう。胎児も赤ちゃんも母親の感情の変化を微妙に受け止めて居る。
 余りに疲れると、却って食欲が無く成る物で有る。其れに口が渇いて、水っぽい物が欲しく成る。此の様な時には、無理に食べ無い方が良い。胃腸も疲れて弱って居るので、食べるなら、御粥とか雑炊等にする。疲れると神経も高ぶるので、精神安定効果の有る葱や紫蘇等を上手に利用する。
 幾ら疲れても一眠りでスッキリするのが当たり前の健康で有る。現代人は慢性複合疲労症候群が蔓延して居るが、基本的には肉体的疲労と精神的疲労とに分けられる。現代人の疲労は、身体が疲れて居る様で居て其の実エネルギーを使い切って居無いと言う面と、誤った食生活に因る内臓の生理的な疲労が隠されて居ると言う2つの側面が有る。玄米菜食に切り替える事に因って、内臓疲労を取り去り、幾ら疲れても一眠りすれば翌朝はスッキリと言う真の健康を取り戻す事が必要で有る。
 栄養ドリンク剤には、吸収され易いブドウ糖と、覚醒作用の有るカフェイン、そして、微量のアルコールが含まれて居り、一時的に疲労感が軽減する様な錯角をもたらす。愛飲者の心理の底には、何か栄養が不足して居るから疲れ易いのだろうと言う誤解が潜んで居る様だ。然し、問題点が2つ有る。第1に、其の様なインスタントな疲労回復策に頼る人は、普段の食生活も、又、インスタントで有る事が言える。食生活の御粗末さの付けを、高価なドリンク剤で穴埋めすると言う本末転倒を犯して居る訳で有る。第2は、現代人の疲労は不足では無く、過剰が原因で有る。栄養、及び、エネルギーの過剰で有る。
 人類は本来的に穀菜食の食性を持つが、取り分け日本人は数千年に渡って肉・乳無しの食生活を続けて来た。其れが戦後、急速に動物性蛋白質食品が取り入られる様に成り、身体の処理能力を遙かに超えるアミノ酸が体内に入り込んで来て、慢性的なアンモニア疲労を抱える様に成った。アンモニアは、アミノ酸が分解されて出来る中間代謝産物で、非常な毒性を持つ。本来は肝臓で解毒され、尿素と成って腎臓で濾過されて排泄されるのだが、とても肝臓や腎臓で処理仕切れずに血中にだぶつく訳で有る。其の結果、総じて現代人は、重要な解毒器官で有る肝臓、腎臓が疲労して居り、働きが鈍く成って居る。血液は蛋白質過剰でドロリとして居り、巡りが悪く、アンモニア毒は全身に回って居る。又、消化に要するエネルギーを比較すると、肉類は植物性食品の2倍以上とされる。肉食を過食すると、消化器の疲労が重成る事も、全身的疲労の上塗りをする。体内のアミノ酸は当然アレルギー体質を作る。幾ら休息しても何処と無く疲労感が有り、怠い、朝起きた直後は頭がボーッとして居ると言う症状の陰には、アレルギー反応が恒常的に起こって居る。
 もう1つの過剰はエネルギーで有る。普通の肉体的な疲労と言うのは恐れる必要では無く、寧ろ、積極的に上手に疲労を重ねる事に因って身体は鍛えられ、回復力が高まる。所が、現代人は身体を使う事が少無く成り、エネルギーが十分に発散されず、此が逆にモヤモヤとした精神的疲労の原因に成って居る。其の、一例が不眠症で有り、其の結果が寝不足。此の様な疲労感は逆に運動等をして体力を十分使えば、休息では得られ無い爽快感を得られる物だ。
 動物性蛋白質食品を止め、玄米菜食に切り替える事が根治の決め手に成る。インスタント食品や外食を減らし、一日1食でもきちんと正食を実行する事。積極的に身体を使い、体力の出し惜しみをしない。寝床に着いたら直ぐ眠れる位、肉体的疲労を重ねる様自分に鞭打つ心掛けが必要。適度の酒は精神的ストレスと疲れを癒す。
 葱は炭水化物に必要なビタミンBの効果を高める。特に大蒜や韮は強壮食品で有り、抗アレルギー作用も在る。胚芽は、各種のミネラルやビタミンの宝庫で、炭水化物の代謝を順調に進行させる。精白食品を常食して居る糖代謝不全の疲労に効果が有る。朝鮮人参は肉体疲労ばかりで無く、抗ストレス食品で有る。葉緑素は浄血・解毒・抗アレルギーに効果が有る。枸杞・甘草・錨草・どくだみ等を茶代わりに飲む。
 肉体疲労には熱い湯。リラックスするには温い湯に長く浸かる。但し、新湯は身体のミネラル分を奪い、却って湯疲れの元に成るので、身近な薬草を混入する。香りの効果を得る事にも成る。

 疲労のビームライトバーコード(1999.8.26.UP)

   wpe8.jpg (2699 バイト)
<ビームライトバーコードに関しての注意事項は3月17日を再度御読み下さい。>

 5月2日
 アレルギー性皮膚炎
 免疫機能の低下(自然治癒能力の低下)が齎すアレルギー病は近年どんどん増え続けて居る。原因は誤った食生活で有る。其の背景には環境汚染(土壌、水、大気)や精神的圧迫(ストレス)が有る。
 特にアトピー性皮膚炎を含む皮膚病、鼻炎、気管支喘息は増加の一途で有る。私達の心体は、食物に因って作られて居る。誤った食生活は、歪んだ心体を作り、歪んだ社会を作る結果で有ろう。
 アレルギーとは、心体の拒絶反応の事で有り、食物や環境に対して拒絶をして居ると言う事で有る。時代と共に変化して来た食文化は、多くの歪みを生んで仕舞ったと言う事で有る。伝統的な食文化は段々と消滅しつつ有る。然し、此の拒絶した心身を持った人達は伝統的な食習慣に当て填めた生活に変えると心身共健康に成る。ならば、現代の良かれと思って居る生活は虚証の世界なのだろうか。伝統とは「沢山の中から、本物を選び、又は、本物を作り伝える」と書くのだが、現代に伝統が失われつつ有るのは、崩壊に向かって居ると言う事で有ろうか?
 あっさりした野菜・海草類を摂り、患部をどくだみの葉で拭く。
 皮膚炎は殆どが肝臓障害が原因。
 アトピー性皮膚炎は乾疹で、全身に艶が無くて、ザラザラして粉が吹いた様に成って居るのは、良質の脂肪分が無いと言う事。乾燥して荒れて居るのは、良い脂肪分が欠乏し、反対に肌を荒す様な悪い脂肪を沢山摂った結果で有る。
 動物性と甘い物・果物を一切止めて、副食は野菜と海草だけにする。玄米正食を始めると、皮膚の奥の方に残留して居る毒素が押し出されて来るので、一時的に荒れが酷く成ったり、吹き出物が増えたりするが、毒素が消えてしまえばすぐ奇麗に成る。
 乾疹にはどくだみか生姜風呂に入れる、石鹸は使用し無い。肌にはどくだみを煮出した汁か大根や胡瓜の輪切を塗る。夜寝る時に痒がるのは患部に熱が有る為でキャベツを貼って寝れば良い。
 動物性の物の蓄積が沢山有るので、陽性な乾疹と成って出て来る。砂糖や果物の方が勝って居れば、湿疹に成る。体の芯に熱を持って居るので、被れが乾いて居る。だから、乾疹の出ている間は、可成陰性な野菜をふんだんに摂る。
 症状が変わって来たら、其の時は野菜の摂り方も変える。
 主食も玄米ばかりでは、きつ過ぎて、乾疹が余計酷く成る場合も有るので、自然発酵のパンや饂飩等を適当に与える。自然発酵のパンは、地粉を温湯で練って、濡れ布巾を掛けて1時間位寝かせて置いて、其れを焼いて食べさせる。堅さは、微温湯の量で調整する。
 乳幼児には顔に発疹が出来てかさつき、学童期には皮膚の乾燥が目立つ様に成り、特に肘や膝に症状が出る。思春期以降では、慢性湿疹が身体の至る所に出て来る。
 其の原因として、卵、乳製品、動物性蛋白質が主(アレルゲン)で有る。動物性蛋白質を過剰に摂った人は、大豆や蕎麦等がアレルゲンに成る事が多い。其の他、壁蝨、ハウスダスト、黴、ディーゼルエンジンの排気ガス等で有る。此の様な生活環境の他、親から受け継いだ体質も大きく関係して居る。アトピー性皮膚炎の患者の家族を調べると、アレルギー疾患を持って居る人が高率で発見される。
 身体の警告として、
 @汗を掻くと直ぐに汗疹が出来る。
 A肘や膝の内側にざら付きが在る。
 B手が荒れ易い。
 C尖った物で皮膚を直接掻くと白く痕が出来易い。
 D口唇がカサカサして居る。
 E毛穴がポツポツと盛り上がって居る。
 Fイライラすると痒みが起き易い。
 G傷や肌荒れが化膿し易い。
 アトピー性皮膚炎患者には緑茶を勧める。中心が冷えて、痒みが軽減する。皮膚の奥の方に残留して居る毒素が押し出されて来る。御茶は3回出しても70%の成分は葉の中に残るので、御茶に出した残りの葉は布袋に詰めて風呂に入れると良い。
 肌に直接触れる下着は、緑茶で染めると痒みが少無く成ります。
 皮膚の痒みには、漢方軟膏の神仙太乙膏が効果が有る。虫刺され等の痒みにも良く効く。アトピー性皮膚炎等の、広範囲に塗る必要の有る時は、3〜4倍の馬油かオリーヴオイルか椿油を混ぜて塗ると良い。但し、湿疹やアトピー性皮膚炎等の場合、決して擂り込ま無い様にする。擦り込むと皮膚を刺激して悪化させる恐れが有るから。
 ワセリンや流動パラフィン等の石油系の軟膏は、長期使用には問題が有るが、漢方軟膏は基剤に、胡麻油や蜜蝋等の動・植物性の自然の物を用いて居るので、長期の使用にも安心で有る。
 老人や体の虚弱な人の皮膚そう痒症や陰部そう痒性には、八味地黄丸、真武湯、当帰飲子等が用いられる。
 痒みが激しく、初期の物には、桂枝麻黄各半湯を用い、稍血の気が多く逆上せがちな人で痒み、皮膚のかさつきの在る人には温清飲(ウンセイイン)、陰部のそう痒性には竜胆瀉肝湯を用いると良い。
 アトピー性皮膚炎、湿疹、蕁麻疹、ヘルペス等、余分な水分を体外へ出す反応をする皮膚病は水毒因り来る陰性の病気で、発疹其の物の色も薄い。逆に、色が赤から紫掛かって居たり、隆起が強かったり、膿が出たりする皮膚病は、体内の老廃産物が多く、血の汚れた人に出来る陽性の病気で有る。
 治療
 @皮膚病の人は、殆どの人が過食傾向に有る、過食の結果出来た余剰物、老廃産物が体外へ排泄される現象と考えて良い。因って、良く噛み腹八分以下に徹する事。
 A野菜、海藻、豆類等食物繊維の多い物をしっかり食べて、腸を掃除する事。
 B運動、入浴等で発汗し、老廃産物を体外に出す事。
 C皮膚の代謝を良くし、解毒力も強い鳩麦を御飯に混ぜて食べるか、鳩麦茶を常用する事。
 D椎茸約10gを煎じて一日3回温服すると発疹を促して、皮膚病の治癒を早める。詰まり、皮膚病とは、老廃産物を外に出して治ろうとして居る状態なのだから、ステロイド剤等で、上から発疹を抑えるのは逆療法と言う事に成る。
 E野菜ジュースは、人参、林檎、牛蒡、胡瓜を中心に季節の野菜を入れて毎朝起き掛けに飲む。其れをコップ3杯位飲み朝御飯を食べず、昼食と晩食の一日2回の食事にすれば治癒は早く成る。
 牛蒡と胡瓜は強力な解毒作用を有して居る。
 F蓬や桃の葉を入れた風呂に入ると汗疹や痒みに効果が有る。
 G虫刺されには、パセリの生の葉を揉んで患部に直接擦り込むと良い。水虫には、水泡を潰して、温めた酢に患部を20〜30分浸けた後、皮を剥がして韮の生汁を付ける(毎日)と良い。牛蒡の汁は、湿疹、蕁麻疹、虫刺され、火傷に湿布薬として、大根の汁の湿布も痒みに良く効く。

 アレルギー性皮膚炎のビームライトバーコード(1999.5.2.UP)

     wpe5.jpg (2708 バイト)

 アトピー性皮膚炎のビームライトバーコード(1999.10.8.UP)

       wpe8.jpg (2686 バイト)

 <ビームライトバーコードに関しての注意事項は3月17日を再度御読み下さい。>

 白内障
 「視界が広い人」とは、考えや知識が広い範囲に及ぶ人の事を言う。其の反対に、世間には「井の中の蛙大海を知らず」の諺の如く「視界の狭い人」も居る。が、普通視野と言えば、人目で見られる範囲や視力が届く範囲を言い、一般的には視界もほぼ同じ意味に使われる。但し医学では前者だけに限定する事が多く、「各々の片目で見える外界の範囲」と定義されて居る。医学的に測定するには視野計を使うが、其の様な器具を使わ無くても大体の事なら解る。先ず、横の視野は、前方の一点を見詰めて居る時、身体の左右後方因り近付いて来る物体が見える点を取れば良く、逆に前方から後方に動く物体が見え無く成る点を取っても良い。そうすると、所謂直角因り少し多い目に見えるのが普通で有る。唯、此は出目の人と奥目の人では多少は違う。勿論、前方の一点を見詰め無いで、横目を使えば、更に範囲は広く成る。此は厳密には視野とは言わ無いが、日常誰でもが経験して居る通りで有る。
 視野は勿論、横だけで無く、内側(鼻側)も上下も有る。此の三方向の視野は外方向(耳側)の其れ因りは可成り狭い。又、色に因って見える範囲が違う。即ち、色視野は、青・黄・赤・緑と広く成る。此の視野を測定する事に因って、医学では、色んな疾患の診断の助けにする事が出来る。眼疾患だけで無く、脳疾患の場合にも視野の異常(視野欠損)を来す事が屡々有るので、診断上重要で有る。
 視野の異常は狭く成る物(狭窄)と、部分的に見え無く成る物(暗点)とが有る。そして、半盲狭窄(半盲)が有る。半盲とは、片眼、又は、両眼の視野の半分が欠ける状態を言う。時には両眼で、右だけ、又は、左だけが欠ける物が有る。又、両眼の耳側(外側)か鼻側(内側)だけが欠ける場合を其其両耳側半盲・両鼻側半盲と言う。そして、時には、上下左右の1/4だけ欠損する場合も見られる。此等の事から、網膜を出発した視神経が、脳の後頭葉に有る視野中枢迄届く間のどの部分に視野欠損の原因と成る病変が在るかを推測する事が出来る。暗点とは視野の中に、鳥の様に見え無い部分が出来る物で有って、此は網膜や脈絡膜、或いは、視神経の炎症の際にも見られる。何れにしても、視野に異常が在るのは、重大な病気の信号で有る場合が多いので要注意で有る。唯、ヒステリーの際は、同心性に狭く成って物が見え無いと訴える事が有るが、歩行には支障が無く、スムーズに歩く事が出来ると言うのが此の病気の訴えの特徴で有る。此の様に病的な視野欠損の他に、生理的に一部視野の欠けた所が在る。盲斑は角膜の表面の視神経が貫いて居る所で視神経乳頭と言う。視細胞が全然無い為に出来る。だが、日常此が為の違和感は無い。
 日本語で「瞳」と言えば、「目の玉の中の黒い部分。瞳孔。」と有る。孔は良いとしても、此の黒い部分は、普通「黒目」と言い、中心の瞳孔では無く、其の周囲の直径1p位在る褐色を帯びた、黒い部分を含めて言う。又、「潤んだ瞳」と言う言葉が有るが、此の場合の「瞳」も、現代医学で言う瞳孔を指すのでは無い。だが、「童の目」と描くが「瞳子」と書いても「ひとみ」共読ませる。英語でも瞳孔の事をピューヒルと言い、学童と同じ単語で有る。眺める人の像が相手の瞳孔に小さく映って、物語に出て来る「小人」の様に見える事から、本来少女や人形、更に、学童を表す字が瞳孔の意にも使われる様に成ったと言われて居る。
 近視には親から遺伝する物、環境で成る物、及び、他の病気が原因で成る物の3つが有るが、此の内環境近視が其の大部分の95%以上を占めて居る。近視は、全ての病気の中で、虫歯の次に多いと言われて居る。
 レンズはピント合わせの為に、厚く成ったり薄く成ったりして居る。其のピント操作に働いて居るのが調節筋と言う物で、近くの物を長時間見て居ると、其の調節筋の緊張(トーヌス)が固まって、癖が付いて仕舞う。其れが環境近視で有る。此は、学校近視共言われては居る物の、其の直接の原因は学校での生活因りも家庭に於けるテレビの見過ぎ、室内生活の過剰に有る。従って、子供の近視の予防には、家庭の躾が大切で有る。
 地球上で、最も素晴らしい目を持つ動物は鳥類で有って、其の多くは視細胞の内、錐体だけで出来て居るが、雀は20mの距離から米粒を、鷹や鳶は数100〜数1,000mの高さから鼠を見分ける事が出来ると言う。此は人間の8〜10倍の視力で有る。だが、此の錐体しか持た無い動物は、夜間行動する事が出来無い。逆に、木菟や梟の類、其れから、蝙蝠や山猫等は杆体しか持って居無いので、日中の光では眩しく、夜間しか行動出来無い。人間では、黄昏時、目が見え無く成る物を鳥目と言うが、此はビタミンAの欠乏に因る杆体機能の低下が原因で有る。医学では夜盲症と言う。酷く成ると昼でも見え無く成ると言う。
 ニューギニアの高地人とか、アマゾンの奥地やアンデス山中に住むインディオ達は、今でも、山猫や豹に近い夜間視力を持って居ると言う。其れからすれば、我々は、火を使って暗い所を照明して居る内に、夜間視力を退化させた物と考えられる。昔、海軍の海兵隊員に視力が3.0も有る者が沢山居たと言われるが、インディオの夜間視力も然る事ながら、今でも所謂視力が4.0〜5.0も有る民族が居る。イヌイット族(エスキモー)や遊牧民族が其れで有る。ヒマラヤのシェルパ族の視力も3.0以上だと言う。此の様に、使用しない為に組織が退化する事を、廃用性萎縮と言う。此の現象は最近視力ばかりで無く、胃にも腸にも、そして、骨迄及んで居る。由々しい限りで有る。運動しなければ、骨ばかりで無く肝臓迄傷むと言う。
 レンズの濁った物を白内障、俗に「白底翳」西洋語ではカタラクトとは大滝とか水門、落とし門と言う意味で、白内障は(城門の扉の)鉄の落とし格子が下りた様に、視力が妨げられる所から来たらしい。さて、其の原因は不明な物も多々有るが、老人性白内障、即ち老化に因る物が最も多く、最近増加の傾向に有ると言われて居る。そして、視力に影響しない程の軽い物を含めると、白内障は、40歳で1割、50歳で2割以上、60歳に成ると半分の人に見られると言う。白内障の治療は普通水晶体を摘出し、其の後に眼内レンズを入れる手術が一般的で有る。こうすると病気前と殆ど変わら無い視力が出る。然し、断食、そして、野菜ジュースを飲み、正食を行い劇的に快復を見る場合が多いので、食生活を正す事は大切で有る。白内障は、大抵、視覚に不便を感じてから、手術迄に半年以上の期間が有り、又、入院を待たされる。こんな時に、ダラダラと進行を待たずに、断食や、野菜ジュース等を飲み、正しい食生活を心掛ける。
 角膜が濁り不透明に成る事を角膜混濁とか角膜瘢痕と言う。勿論視力が弱まる。最近は此の濁った部分を切り取って、提供者から得た透明な角膜を移植すると言う手術が行われて居る。其れに因って、角膜混濁の為に失明する患者の数が減少した。角膜は免疫学的に拒絶反応の少無い組織で有るから都合が良い。心臓や腎臓も角膜の様で有ればもっともっと臓器移植が楽に出来るのだが。然し、実際はそうでは無いので、人類は生命の尊さを因り深く認識したのかも知れ無い。
 白内障に対して、緑内障と言う病気が有る。俗に「青底翳」と言われる物で、此の眼病は其の原因が何で有れ、眼圧上昇と言う事が基と成り、眼が機能的、器質的に障害される全ての疾患に対して名付けられて居る。眼圧とは、水晶体と角膜の間の水(眼房水)と、眼球の大部分を占領し、目に所謂丸味を持たせ光の通路と成って居る硝子体とで成り立って居る眼球内の圧の事で有る。
 此の眼圧には個人差が有り、又、一日の内の変動も大きい。然し、普通10〜20o水銀柱が正常範囲で、24o水銀柱を超えると緑内障と言われる。従って緑内障の原因には色々有り、未だ不明な点も多いが、眼房水の分泌が異常に多く成るのも其の1つで有る。又、外傷や炎症に因って眼房水の出口が塞がれても発症する。最近、副腎皮質ホルモンやキモトリプシンと言う薬剤が原因と考えられる物も多く成った。
 「白底翳」「青底翳」の他に「黒底翳」と言うのが有る。其れは医学的に黒内障と言われる物で有って、元来は、視力が全く消失した状態に用いられたが、現在は検眼上、又は、他の視覚的所見が認められ無いにも拘わらず、失明して居る特殊な場合に限って用いられる病名で有る。又、此等の病気は肉食過多の人に多い。
 先天性、尿毒症、ヒステリー性、家族性、外傷性、視神経炎症等が有る。
 老化を加速する動物性蛋白質(乳製品、4つ足動物、2つ足動物)と砂糖の摂取を止める。テレビやパソコン等の使用を控え、人参等の血液循環を促進する食物や、身体を浄化する様な枸杞の実等の食物の摂取を心掛ける。基本食は、始めの3週間位は豆類等の蛋白質摂取を止め、蛋白質抜きを行い徐徐に豆類から蛋白質の補充を行う。主食の玄米に、副食は海草類や豆類、根菜を中心とする。又、運動、全身の骨格の歪みを修復する運動を心掛ける。夜、寝しなに目を瞑った状態で瞼の合わせ目に細長い紙を乗せ、其の上から眼球を覆い被せる様に里芋パスタを朝起きる迄貼る。室内灯は寝てる間は小玉電球に紺色、又は、青色に塗った物を使用する。

 白内障のビームライトバーコード(1999.9.25.UP)

      wpe9.jpg (2687 バイト)
 <ビームライトバーコードに関しての注意事項は3月17日を再度御読み下さい。>

 5月1日
 老眼
 カメラのレンズは角膜と水晶体、シャッターは瞼、絞りは瞳孔、フィルムに当たる網膜は自動露出計の機能も備えて居る。然し、精巧な機構程一寸した事で狂う事が多い。「物を見る」と言う事は、目に光線が入った状態を言う。外界からの光線が角膜から網膜に達し、此処に映った映像が視神経を経て大脳に伝えられ、此の時初めて物体の形状が認識される。カメラは1つの物体を唯写せば良いが、人間の目は連続的に入って来る光線(状況)を理解し無ければ成ら無い。
 レンズで有る水晶体は遠くを見る時は薄く成り、近くを見る時は厚く成る。此の操作に因って網膜にピントを合わせるのだが、水晶体が厚く成ったり薄く成ったりするのは、水晶体自身の力では無く、水晶体を中空で操って居る毛様体の働きに因る。詰まり、毛様体が引っ張ったり弛めたりして、水晶体の厚さを調節する働きをして居る。
 眼球を球とすると、水晶体から網膜迄の間の中空部分を埋めて居る物を硝子体と言う。物体は此の硝子体を通して網膜に焦点を合わせ、其れに因って「物が見える」と言う事に成る。
 角膜を第1レンズとすれば水晶体は第2レンズ。そして、硝子体は第3レンズで有り、此の3枚のレンズの複合作用に因り、網膜の中で最も鮮明に映像を結び付ける。此の網膜を保護して居るのが脈絡膜、強脈で有る。此の中で最も大事なのが脈絡膜と毛様体で有る。脈絡膜は、眼球を包む3つの膜、内側から網膜、脈絡膜、強膜と並ぶ真ん中に有り、此処には無数の毛細血管が網の目の様に張り巡らされて居り、眼球内の諸組織に栄養を送り込んで居る。特に、水晶体の厚さを左右する毛様体への血液循環不良が、視力障害、眼疾の決定的な要因に成る。毛様体には、輪状筋と縦走筋の2つの筋肉が有る。輪状筋は何時も収縮し、縦走筋は普段は弛緩して居る。
 カメラの場合は、ピントを合わせるのにレンズを前に出したり引っ込めたりして調節する。然し、目の場合はそうは行か無い。其処で、レンズで有る水晶体を厚くしたり薄くしたりしてピントを合わせる。此の水晶体の厚い、薄いを調節するのが毛様体に有る2つの筋肉で有る。詰まり、遠くの物を見る場合は、交感神経の働きに因り、毛様筋の内の縦走筋を収縮させる。其れに従い、其の先に繋がる水晶体も引っ張られて薄く成る。水晶体が薄く成れば遠くにピントが合う。逆に、近くの物を見る場合は、副交感神経の働きに因って、毛様筋の内の輪状筋が収縮を止める。其れに従って水晶体も厚く成る。水晶体が厚く成れば近くにピントが合う事に成る。此を「目の遠近調節作用」と言う。簡単に言えば、毛様体が収縮すればレンズが薄く成り遠くが良く見える。逆に弛緩するとレンズが厚く成り近くの物が良く見える様に成る。
 網膜に映った像は信号化され視神経に因って500km/hと言うスピードで大脳へ伝えられる。大脳は受け取った信号を識別し解読するのに0.002/secも掛から無い。
 毛様筋が萎縮しっぱ無しで水晶体を引っ張り薄い儘の状態だと遠視。毛様筋が弛緩しっぱ無しで水晶体を引っ張ら無いと水晶体は厚い儘に成って近視に成る。毛様筋の働きを活発化させ、遠くを見る時も自由自在に毛様筋が収縮、弛緩を繰り返せる様にすれば良い。毛様筋の持つ自動調節機能の働きをスムーズにして遣れば良い訳で有る。其の為には絶えず毛様筋や視神経への血液循環を良くして遣れば良いと言う事に成る。
 人間も40歳を過ぎるとそろそろ新聞等の活字を読むのに見辛く成る。即ち、目から遠くに離さ無いと文字がはっきり読み取れ無く成る。身体が老化すると目も全体的に衰えが来る。そして、硬直して物体に対する順応性が衰えて来る。其れが老眼と言う形に成って表れて来る。血液循環不良に起因する。本当の老眼とは、調節機能の老化に因って近くも遠くも見え無く成って仕舞う目の事で有る。
 予防としては、老化を加速する動物性蛋白質(乳製品、4つ足動物、2つ足動物)と砂糖の摂取を止める。テレビやパソコン等の使用を控え、人参等の血液循環を促進する食物や、身体を浄化する様な枸杞の実等の食物の摂取を心掛ける。基本食は、主食の玄米に、副食は海草類や豆類、根菜を中心とする。又、運動、全身の骨格の歪みを修復する運動を心掛ける。

 老眼のビームライトバーコード(1999.9.25.UP)

    wpe8.jpg (2658 バイト)  

 <ビームライトバーコードに関しての注意事項は3月17日を再度御読み下さい。>

 


この Web サイトに関する質問やコメントについては、 まで
Copyright © 1997年1月1日開設
聖士會館 総本部
最終更新日: 2017/10/09 月曜日